Our World Time

遺志

2014年07月28日 | Weblog
 母は、ぼくを産んだ月と日と、そして時刻までぴたりと合わせて、死去しました。
 7月25日金曜の午後3時59分のことでした。

 ぼくが子供の頃から、母はいつも「繁晴は7月の暑い日、25日の午後4時ごろに生まれたんや。生まれてすぐ、たらいに立って、うんちしたんで、みんな、元気な子やとびっくりしたん」と繰り返し、話していました。
 立ったというのは、なにかの思い違いかもしれませんが、ぼくもこの「夏の午後4時ごろ」が頭に刻まれていたので、医師の確定した死亡時刻を知って、いくらか驚きました。

 その日の夜7時半ごろに、ようやくぼくは、出張先の京都から東京・高井戸の浴風会病院に着きました。
 病床にいるのはすでに、わが母、青山喜賜子の抜け殻らしいということは分かりました。

 ただ、病室から霊安室に移ってもなお、母の閉じきらない瞼からみえる黒い瞳には潤いがあり、最期の日々にあってもなお眼の美しかった生涯を象徴するかのようでした。
 そして夜遅くに、青山千春、長男、ぼくの姉と一緒に、葬儀をひらく桐ヶ谷斎場まで、母とともに移りました。

 母は、ぼくの生誕に合わせるだけではなく、まるで「仕事の邪魔は一切、しないよ」と語っているかのようなタイミングを選んで、医師の予測も覆し、さっさと去っていきました。

 ぼくは、その遺志に導かれるように、きょうまで仕事の予定を、ごく自然に何ら変えずに来ました。
 これからも、そうありたいと思います。




*死去の翌日、土曜日には、朝、中東を代表するテレビ局、アル・ジャッジ-ラの英語インタビューを受け、そこからNHKに移動して、BSプレミアムの番組収録に臨みました。
 これは、UFOを主としてアメリカをめぐる文化論として考える番組で、ぼくは後半部分に加わりました。(UFOが実在するかどうかを論じる番組ではありません)
 放送は、8月16日土曜の夜9時から10時半です。


* 死去から2日目、日曜日には、独研(独立総合研究所)が自主開催している独立講演会の第31回を、初めて早稲田大学の大隈講堂を会場に、開きました。
 死の当日に何が起きたか、そして、ぼくの背骨をわが母はいかにして造ったかを、自転車をめぐる話などに託して、すこし述べました。
 独立講演会の2年半ほどの歩みで、いちばん沢山の800人前後が来てくださいました。

 これだけ沢山のひとが参加を予定されていて、「お母さんが亡くなって中止とか延期とかはあるんですか」といった問い合わせが、ほぼ皆無だったことが嬉しいです。
 母も嬉しいと思います。
 ぼくらの生き方を良く分かってくださっていると思いました。


*ちょうど今日から、第32回・独立講演会の募集が始まりました。ここです。
 いつも通り、独研の公式HPから募集要項の一部を転載します。


第32回 独立講演会@神戸

【講演日】
2014年8月31日(日)

【講演時間】
開場:12時30分
開演:13時30分 ~ 18時00分 予定

【講演内容】
「祖国、アジア、世界を、あなたと一緒にどうするか その5」

【場所】
神戸商工会議所 神商ホール(3階)
〒650-8543 神戸市中央区港島中町6丁目1番地
Tel.078-303-5804
「JR三ノ宮駅」、「阪急三宮駅」、「阪神三宮駅」からのりかえ。
ポートライナーで10分。「市民広場」駅下車。北へ徒歩約5分
詳細は、こちらへ。

【受講料】
一般 5,000円 / IDC(インディペンデント・クラブ)会員 4,000円

【申込期間】
2014年7月28日(月)正午~ 2014年8月11日(月)正午 予定
※申込期間内のみ、申し込みを受付致します。

【申込方法】
「申込フォーム」ボタンをクリックし、リンク先のページよりお申込み下さい。(申し込みのボタンは、ここにあります)

【抽選結果通知】
当選・落選発表は、8月11日(月)申込締切り以降、メールにてご連絡致します。
※会場の規模によって抽選になる場合がございます。

【振込期限】
2014年8月20日(水)15時まで
※期日厳守でお願い致します。

【禁止事項】
※参加資格の譲渡
※講演の撮影・録音・録画
※講演中のパソコンの使用
※事前にお申込をされていない方の入場

【問い合わせ先】
独立講演会 運営事務局
※電話でのお問い合わせは対応しておりませんので、ご了承下さい。
※独立講演会については、独研の総務部では対応しておりません。
(…HPからの一部転載は以上)


*新刊の「死ぬ理由、生きる理由  英霊の渇く島に問う」(ワニプラス、例えばここです)は、敗戦の日には間に合いました。
 しかし、母の命には間に合いませんでした。

 その深い悔いを、今後の執筆活動、物書きへの回帰に活かしていきます。
 前述の独立講演会で、来年の夏までに、母をめぐる本も書きあげて出しますと、約束しました。

 この新刊のサイン会は、東京でも大阪でも、そして恐らくは初めて名古屋でも開きます。
 眼をみて握手しましょう。
 ご希望のかたとは、ハグもしましょう。

 まず東京会場が、明日から、募集開始になります。
 以下をご覧になってください。
 ただ、募集開始はあくまで明日の7月29日火曜からです。電話による受付は、開店10時~閉店21時までだそうです。