Our World Time

うわわ

2012年12月21日 | Weblog


▼まるで気づいていなかったのですが、アマゾンの「BEST OF 2012 年間ランキング」の「ノンフィクション・歴史・政治ほか」部門で、赤本こと、「ぼくそこ」こと、「ぼくらの祖国」(扶桑社)が第6位にランキングされています。(集計期間: 2011年12月1日~2012年11月30日)


▼読んでくださった、みなみなさまに、あらためて深く頭を垂れてお礼を申しあげます。
 今後も、少しづつ少しづつでも、できれば読み継がれていけばなぁと、正直、祈るような気持ちです。


▼去年の年末は、サンフランシスコでの学会(AGU)参加中に、ほんとうに苦しい思いをして、この「ぼくそこ」を脱稿しました。
 ことしは、明日以降あたりから、いくらかは書く時間が取れそうです。

 物書きは、一定以上の生産をしてこそ、プロの物書きです。
 現状では、プロの名が泣きます。

 ゆうべ、新たにお付き合いが深まりつつある新潮社の編集者のかたがたと食事をしていて、それを痛感もしました。
 ことしの年末年始には、文学への復帰もまた、実行していきます。

よくあることですが…

2012年12月21日 | Weblog


▼こんな書き込みがありました。

~先日の「ザ・ボイス」にて、「9月に発表された(日本の)経常収支がはじめて赤字になった」とご発言されましたが、これは事実に反します。
時事ドットコムによれば、「財務省が8日発表した2012年度上半期(4~9月)の国際収支速報によると、海外とのモノやサービスの取引状況を示す経常収支の黒字額は前年同期比41.3%減の2兆7214億円となった。」と、あります。
経常収支の黒字額が減っただけでは円安の説明はできませんよね。
どこかで訂正をお願いします。~


▼お書きになった方のハンドルネームは記しませんが、あなたの基本的な間違いです。
 上掲の発表は、季節調整前の発表です。
 ぼくの触れたのは、季節調整値を入れた、9月の経常収支です。
 季節調整済みの数字のほうが、国際収支の実態をよりありのままに示すというのが経済を考えるときの常道です。

 また、ぼくが申したのは「9月に発表された…」ではなく、「9月の…」です。発表は11月です。財務省が11月に、9月の季節調整済みの経常収支を発表したのです。
 さらに、ぼくが語ったのは円安の根っこにある要因のひとつであって、それで円安傾向のすべてを説明しようとしたのではありません。


▼上掲の書き込みでは、時事電を根拠にされていますから、参考記事の例を以下にお示しします。これはロイター電の引用です。他の記事などの引用は常に最小限度にしたいので、今回のことに直接、関連する部分の抜粋です。

[東京(11月)8日 ロイター]財務省が(11月)8日に発表した9月の国際収支で、季節的な変動要因を除外して算出した季節調整済みの経常収支が1420億円の赤字と、初の赤字に転落した。
(中略)…9月の季節調整済みの貿易収支は9774億円の赤字、貿易・サービス収支は1兆2886億円の赤字と、ともに現行統計開始以来最大の赤字を計上。特に貿易赤字額は「原数値」が過去最大の赤字を記録した今年1月の7056億円も上回る水準へ膨らんでいる。季節調整の「くせ」だけで一時的に赤字へ転落したとは言い難い。(後略)
(ロイターニュース 基太村真司)


▼ぼくの発信について、まったくの勘違いや誤解が生じること、それがすぐエスカレートして「訂正せよ」という要求になること、いずれもさほど珍しくないので、ふだんは、いちいち取り上げません。
 ただ今回は、同じような誤解がほかの方にも起きる可能性があるな、と思いました。
 なぜなら、財務省の発表ぶりも、一般への発表としては、やや不親切だからです。
 そこで、お応えしておきました。
 今回の書き込みだけを特段、問題にしているわけではないので、書き込まれた方もご心配なく。