大森庸雄『ロック豪快伝説』がスゴすぎる! キッス(KISS) ジーン・シモンズ編 その3

2016年07月06日 | 音楽

 前回(→こちら)に続いて、大森庸雄ロック豪快伝説』を読む。

 ここまではエアロスミスの、



 「ツアー先のホテルで、チェーンソー持って大暴れ」

 「レコーディングそっちのけで、本物のマシンガンでサバイバルゲーム」



 などなど、豪快というか、迷惑極まりないというエピソードを紹介した。

 続いてはキッス

 そのベーシストであるジーンシモンズは、ドラッグもたしなまない、ロケンローな世界では天然記念物級に珍しい人である。

 では、彼はどこが「豪快」なのかといえば、ジーンは「大の女好き」。

 まあそれだけならロックスターにはよくある話だが、ジーンが違うのは、彼は自分が関係を持った女性記録をすべて残していたこと。

 ポラロイド写真に撮り、その枚数は4000枚を越えるという。「春の歩み」ロックバージョンだ。

 西のジーン・シモンズ、ジェームズ三木といったところか。世界一うらやま……ゲスくて、ヒドいコレクションといえよう。

 ついでにいえば、ジーンはその行為をビデオで撮影もしていて、そのテープには女の人の写真が貼られていたそうだ。

 たしかに、そうしておけば、だれが録画されているか一発でわかる。

 クリエイターだけど、事務仕事も得意だね、ジーン! ……て、もはやスターというより、ただのエロオヤジの発想である。

 このジーン・シモンズ、女好きと同時にものすごい吝嗇家、「出すものは舌でもイヤ」というドケチであることで有名だそうだ。

 が、ものには例外というのはあるもので、歌手でありオスカー女優でもある、シェールとつきあったころ。

 このときだけは彼女の魅力にまいってしまったのか、湯水のように貢いだそう。

 奮発して、コンコルドのチケットなんてもんもプレゼントしたらしいから、すごいもんだ。

 あー、それはちょっと乗ってみたいかも。でも、チケットぴあで売ってるの見たことないけど。

 また、デートの演出も凝りに凝りまくっており、誕生日にはなんと戦車にのって迎えに行ったそうである。

 どういう根拠でもって、彼はシェールがそれをよろこぶだろうと判断したのだろうか。ふつう、女子は戦車に興味ないやろ!

 そもそも戦車で、公道を走ってもいいのだろうか?

 車種はなんだったのであろう。レオパルト? 61式? は深まるばかりである。

 ミュージシャンである大槻ケンヂさんによると、ジーンの自伝


 「いかにオレ様がを稼いだか、いかにオレ様がモテたか、いかにオレ様以外の人類が愚かであるか」


 という三点だけで構成された、大林監督『尾道三部作』も顔負けの『オレ様三部作』であるそうだ。

 カッコよすぎる内容だ。あこがれまくりである。

 私も彼のように生きるべく、来週のデートにそなえてハナテン中古車センターに、戦車を買いに行きたいと考えている。




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