大森庸雄『ロック豪快伝説』がスゴすぎる! エアロスミス スティーブン・タイラー編 その2

2016年07月05日 | 音楽

 前回(→こちら)に続いて、大森庸雄ロック豪快伝説』を読む。

 世界のロックスターたちの破天荒すぎるエピソードを紹介した本書によれば、エアロスミスは、



 「テレビを窓から投げ捨てる」

 「音がうるさいからアンプを銃でぶっこわす」



 といった滅茶苦茶なことを、ふだんからやっていたらしい。

 そんな彼らはどんなレコーディングをしているのかというと、これもまたとんでもない話が満載なのであった。

 『ドローライン』というアルバムの、レコーディングしたときのこと。メンバーはアーモンクという町にある、大邸宅に集まって仕事をしていた。

 プロデューサーはその時のことを、こうコメントしたそうだ。



 「あのレコード一枚に半年の時間と50万ドルが費やされた」



 さすがは伝説のロックバンドである。豪快だ。

 さぞや充実したレコーディングだったのだろうと思いきや、彼らがアーモンクでやっていたのはなんと「水鉄砲遊び」。

 館の明かりをすべて消して、暗闇の中サバイバルゲームでキャッキャいってたのだとか。夏休みの子供か。

 いやいや、彼らはただの子供ではない。大人財力を持った子供、それもハンパじゃない額のマネーを持ったコドモオトナである。

 水鉄砲に飽きたメンバーに、ギタリストジョーペリーが新しい鉄砲を持ってきた。

 今度のは水ではない。本物トンプソンサブマシンガンである。

 さらに20丁以上のを持ちこんで、連日連夜レコーディングをよそに撃ちまくっていたそうだ。

 シンバルをショットガンで、バラバラにするのが楽しかったそうである。そうでっか。

 これで目覚めたのか、ジョーはレコーディング終了後も、家で銃をバンバン撃って楽しんでいたとか。

 彼の家はスタッフから武器庫と呼ばれていたそうな。ミリタリーマニア垂涎の物件だ、ってそういう問題ではないか。

 音楽の世界ではマイケルジャクソンがその奇行や「ネバーランド」についてイジられがちだが、この本を読むとその程度のことは、



 「ちょっとした、あるあるネタ」



 くらいに思えるからオソロシイ。

 『アマデウス』のモーツァルトなんて、コイツらとくらべたら全然普通じゃん!

 

 (続く→こちら



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