1951年に大賀一郎博士が発掘した種実より咲いた花蓮が「大賀ハス」と呼ばれは各地に植栽されている。大賀蓮の他に40種以上の種類が存在する。その神秘的な美しさに魅せられ今年も鵠沼はす池公園、町田薬師池公園、鎌倉鶴岡八幡宮源平池、平塚の要法寺などを訪れた。蓮は春に浮葉が出始め、一ケ月後に立ち葉が伸びてきて、徐々に生長し、6月頃には花芽が水中から現れ約20日後に開花する。開花のピークは7~8月中旬頃でひときわ美しくなる。蓮の花は優美で優雅、そして神秘に満ちている。その花姿は数十枚の花びらを纏い、花びらの外側に顎、中央に花托、その花托に十数個の雌しべがあり、花托の周りを数十本の雄しべが囲むように連なっている。葉の形も蓮の花を守るように大きく何枚も重なっている。蓮の花の仕組み、造りは不思議で興味がつきない。蓮の花は早朝に咲き昼頃には閉じと言うサイクルを3日間ほど繰り返して閉じることなく散ることから「三日花」と言われその花命は儚い。夏が終わり気温が下がってくると最後の立ち葉(止め葉)が出てくるのを合図に茎の生長が止まり秋から初冬頃に茎や葉は茶色となって枯れて折れてくる。その頃にはレンコンの先端の節は太くなり、完全な休眠に入る。また蓮は仏・菩薩が載せ、座る台座が蓮の花の形をしていることから「蓮華台」、「蓮華座」といわれ浄土の世界と深い関係がある。そろそろ蓮の花とも見納めの時が近づいている。(2008)
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