今日のしんぶん赤旗は、レイダー欄に、藤沢忠明氏が「森友文書改ざんに『「関与させられた赤木俊夫さん』の苦悩」との見出しで書いていますので、紹介します。
レーダー
森友文書改ざんに「「関与させられた赤木俊夫さん」の苦悩
何のために改ざんがおこなわれ、なぜ、改ざんに関与させられた赤木敏夫さんは命を絶たなければならなかったのかー。NHKテレビ「クローズアップ現代」は25日、俊夫さんの妻、赤木雅子さんに開示された9000㌻近い森友文書を分析。俊夫さんが決裁文書を改ざんさせられた後も、会計検査院に対して、うその説明を重ねるように追いつめられていった実態を浮き彫りにしました。
番組で注目されたのは、開示された文書の中に含まれていた、俊夫さんが自死筆記録したノート。検査員と近畿財務局の「8憶は引きすぎ」など生生しいやりとりが。俊夫さんが検査院の実地検査から「答えられないものものがあるのか? 裏があるのか?」などと追及されていたとみられている内容が記されていました。
雅子さんは俊夫さんが「何を残していたのか知りたい」と、ノートに書かれた俊夫さんの文字を一字一字、赤ペンで清書していきます。「夫は『自分は犯罪者だ、犯罪行為に手を染めてしまった』と言っていた。『改ざん』以外にもうそをつかなければいいけないことがあったことを知った時は、ああ、そんなつらい思いをしていたんだ、それはもう死にたくなるよなって思いましたね」と話します。
衝撃的だったのは、2017年7月、うつ病と診断され、休職を余儀なくされた俊夫さんが撮影した動画。右足で床を強く踏んだり、拳を突き出す俊夫さんにに、雅子さんが「爆発しい、爆発。ちょっと楽になるかもしれん」「ミカン投げてもええよ。皿割ってももええよ」と声を上げているシーン。翌18年3月、俊夫さんは自死したのです。
安倍首相(当時)が、「私や妻が関係していたら、総理大臣も国会議員も辞め」と答弁したことで始まった文書改ざん。「いい土地ですから前に進めて下さい」と学園側を激励した妻の阿部昭惠さんは、何もなかったかのようにロシアのプーチン大統領と面会。
財務省の調査報告書で「改ざんを主導した」とされた佐川宣寿理財局長(同)は、国税庁長官に就任後も一切説明せず、自民党献金企業の顧問に就任しているといいます。
「私の雇用主は日本国民です。そのために仕事ができる国家公務員に誇りを持っています」と語ってたという俊夫さんと「あんなに明るい人が、人間壊れちゃって、壊れるところを真横で見ていた」という雅子さんに誠意ある対応はないのか。
(藤沢忠明)