先手の花田先生の手を考えます。
第1問
8筋が受からなそうですが。
A 84歩 B 86歩 C 53歩成
第2問
こんな手でいいの? と思いますが。
A 27飛 B 84歩 C 54歩
第3問
こんなところから動き出します。
A 85歩 B 52歩 C 41銀
第4問
42銀と打ったのが升田先生のポカ。次の手はわかりやすいですし、その先も少し読んでみましょう。
A 42同角成 B 34歩 C 36金打
先手の花田先生の手を考えます。
第1問
8筋が受からなそうですが。
A 84歩 B 86歩 C 53歩成
第2問
こんな手でいいの? と思いますが。
A 27飛 B 84歩 C 54歩
第3問
こんなところから動き出します。
A 85歩 B 52歩 C 41銀
第4問
42銀と打ったのが升田先生のポカ。次の手はわかりやすいですし、その先も少し読んでみましょう。
A 42同角成 B 34歩 C 36金打
今日の棋譜20220820
1947年、対局日不明で、花田長太郎先生と順位戦です。最初のころA級は先後2局ずつ指していました。
花田先生の先手で相掛りです。升田先生も飛を下に引いています。
新旧対抗になりました。升田先生が旧型を持つのに違和感がありますが
44歩を突いて
雁木ではなくて流れ矢倉へ。木村先生が雁木を得意にしていたらしいので、対抗意識でしょうか。(木村先生の雁木を不敗の陣と呼ぶ、とWikiなどにある、出典は名局紀行という本。ですが私は香落ち上手の木村美濃+43銀43金型だと思っています。)
花田先生は飛を浮いた(高飛車)ので、35歩同歩同飛の筋かと思ったら
55歩同歩同角。この辺りはまだ中央志向のなごりがあります。
升田先生は54銀右ではなくて74銀。鎖鎌銀です。
66角65歩(65同銀には24歩など)88角
35歩(35同飛に13角か)26飛
86歩同歩85歩。あちこち手を出しましたが、8筋を攻めます。
85同歩同銀65銀。でも65歩を取られてみると大したことはないか。
64歩54歩42銀
64銀76銀86歩。86同飛には53歩成同銀同銀成同金54歩~97角で王手飛車の筋があります。
54金63銀成が入ったら86飛もありそうでしたが87歩。
79角45歩77歩。77歩では怖くても77桂だったのでしょうか。
65銀45桂74銀。成銀が死んでいて
53桂成同銀同成銀同金。升田先生は桂得で有利です。
34銀24銀、この利かされは面白くないですが、
25歩13銀35歩75銀
87金42桂。この42桂は銀取りですが、86銀同銀同飛の時に54歩同金(先に利かすのでしょう)97角の筋を避ける意味があります。
97角74歩(おとなしすぎるか)45銀、これで結構難しくて(得した桂を42に打っているから)
85f同歩73桂27飛。85桂75角同歩86歩はよくわかりません。この図に至る前に升田先生は何か別の筋を考えなければいけなかったか。
85飛86歩81飛56飛54歩。歩切れでは駒得で後手有利とは言えません。
しばらく陣形整備の後に銀をぶつけられ
56同銀同飛55角47金33角というのも説明の難しい手順です。
ともかくもう少し駒組が進んで、後手玉も堅くなったようですが。
花田先生は85歩同桂75角と動きます。85歩に後手の同桂がおかしいのでしょうか、角をさばいて先手が指しやすい感じがします。
74飛76金77桂成。ここに桂を捨てても後手が良くなるわけはありません。
77同銀88歩41銀で寄せ合いですが、
89歩成同飛は幸便。84歩34桂で花田先生の寄せが始まります。
34同桂同歩同飛35歩同飛32銀成
32同玉84飛63桂。駒の損得もほぼなくなっていて、玉の堅さも同等、寄せ合い勝負です。升田先生の63桂は角取りの攻める手ですが、
82飛成に42銀合は疑問手です。角取りだったので同角成と切られるにきまっているでしょう。42歩で難しかったはずです。
42同角36歩25飛35桂。これは43桂成同玉44銀から大体詰めろです(駒の配置で変わってきますが)。
28飛成68銀77歩同金。これでも後手玉は詰めろでしょう。
62歩同竜65角。攻防に角を打ってみますが、
43桂成同角53金。後手玉に受けはなく
86桂から王手をかけても先手玉は詰まず、ここまで。
相居飛車の中盤初めで桂得しても有利にならないことがあります。本局は駒得で後手が少し良いのとまとめにくいのとの中間くらい。終盤で升田先生にミスがあり(ポカというべきか)寄せ合い負けが確定しました。花田先生はこんなに強いのに不運でした。昔の体力のない先生に限って、酒やタバコをやめられないものです。(升田先生よりも長生きは出来なかったのですが、)大山先生は早いうちにタバコを止め、酒を控えました。将棋のためにはこれくらいできねば。(私も将棋のために酒をやめました。)
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.60 棋譜ファイル ----
開始日時:1947/00/00( ) 00:00:00
棋戦:順位戦
戦型:相掛かり
手合割:平手
先手:花田長太郎
後手:升田幸三
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 8四歩(83)
3 2五歩(26)
4 8五歩(84)
5 7八金(69)
6 3二金(41)
7 2四歩(25)
8 同 歩(23)
9 同 飛(28)
10 2三歩打
11 2八飛(24)
12 8六歩(85)
13 同 歩(87)
14 同 飛(82)
15 8七歩打
16 8二飛(86)
17 4八銀(39)
18 6二銀(71)
19 7六歩(77)
20 3四歩(33)
21 4六歩(47)
22 5四歩(53)
23 5八金(49)
24 5二金(61)
25 1六歩(17)
26 1四歩(13)
27 9六歩(97)
28 9四歩(93)
29 6九玉(59)
30 4一玉(51)
31 4七銀(48)
32 4四歩(43)
33 6八銀(79)
34 4三金(52)
35 3六歩(37)
36 4二銀(31)
37 3七桂(29)
38 5三銀(42)
39 5六歩(57)
40 6四歩(63)
41 2五飛(28)
42 3一玉(41)
43 5五歩(56)
44 同 歩(54)
45 同 角(88)
46 6三銀(62)
47 5六銀(47)
48 7四銀(63)
49 6六角(55)
50 6五歩(64)
51 8八角(66)
52 3五歩(34)
53 2六飛(25)
54 8六歩打
55 同 歩(87)
56 8五歩打
57 同 歩(86)
58 同 銀(74)
59 6五銀(56)
60 6四歩打
61 5四歩打
62 4二銀(53)
63 6四銀(65)
64 7六銀(85)
65 8六歩打
66 5四金(43)
67 6三銀成(64)
68 8七歩打
69 7九角(88)
70 4五歩(44)
71 7七歩打
72 6五銀(76)
73 4五桂(37)
74 7四銀(65)
75 5三桂成(45)
76 同 銀(42)
77 同 成銀(63)
78 同 金(54)
79 3四銀打
80 2四銀打
81 2五歩打
82 1三銀(24)
83 3五歩(36)
84 7五銀(74)
85 8七金(78)
86 4二桂打
87 9七角(79)
88 7四歩(73)
89 4五銀(34)
90 8五歩打
91 同 歩(86)
92 7三桂(81)
93 2七飛(26)
94 8五飛(82)
95 8六歩打
96 8一飛(85)
97 5七飛(27)
98 5四歩打
99 7八玉(69)
100 4三金(53)
101 5六飛(57)
102 6四銀(75)
103 4八金(58)
104 7五歩(74)
105 5九飛(56)
106 6五銀(64)
107 8八角(97)
108 8四飛(81)
109 5六銀(45)
110 同 銀(65)
111 同 飛(59)
112 5五角(22)
113 4七金(48)
114 3三角(55)
115 5九飛(56)
116 5五歩(54)
117 9七角(88)
118 2二玉(31)
119 8五歩(86)
120 同 桂(73)
121 7五角(97)
122 7四飛(84)
123 7六金(87)
124 7七桂成(85)
125 同 銀(68)
126 8八歩打
127 4一銀打
128 8九歩成(88)
129 同 飛(59)
130 8四歩打
131 3四桂打
132 同 桂(42)
133 同 歩(35)
134 同 飛(74)
135 3五歩打
136 同 飛(34)
137 3二銀成(41)
138 同 玉(22)
139 8四飛(89)
140 6三桂打
141 8二飛成(84)
142 4二銀打
143 同 角成(75)
144 同 角(33)
145 3六歩打
146 2五飛(35)
147 3五桂打
148 2八飛成(25)
149 6八銀(77)
150 7七歩打
151 同 金(76)
152 6二歩打
153 同 龍(82)
154 6五角打
155 4三桂成(35)
156 同 角(65)
157 5三金打
158 8六桂打
159 同 金(77)
160 7七歩打
161 同 玉(78)
162 8五桂打
163 同 金(86)
164 7六銀打
165 6六玉(77)
166 投了
まで165手で先手の勝ち