名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

20150723今日の一手<その93>反撃をみせる

2015-07-23 | 今日の一手
20150723今日の一手

11日の名南将棋大会からOさんとAさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。










昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
駒の損得は、先手の2歩得です。でも後手も持ち歩がありますから損得なしとみてよいです。
玉は後手のほうが少し堅いです。
先手の攻め駒は55銀。それ以外の飛角などはまだ後手陣攻略には働いていません。
後手の攻め駒は94飛96香で2枚。73桂や24角が働けばいいのですが、現状は少し攻撃力不足。
総合すれば後手が指しやすい局面です。


× 実戦は受けに回りました。88角。

88歩を払えるのですから自然なようでも97香成には同角しかありません。

この形が味が悪いのです。角を移動すれば98香が取られます。86歩75歩は自分の駒ですから敵陣に届くためには2手指さなければなりません。98香にひもをつけても飛車をかわされれば重い形が残ります。放置すればいつでも角が質駒。
実戦は64歩68金63桂で銀を入手されます。

57香55桂同香に45歩で

22角が働きました。4筋に拠点を作り、45桂とはねれば、持ち駒銀と97飛成から角を入手して攻め駒4枚。順当に後手の勝ちになりました。


○ 振り飛車党なら65歩ではないでしょうか。

これで77角が攻め駒に加わります。44銀とできれば後手玉が危険になってきます。
65同桂66角97香成くらいで、95歩同飛を入れて44銀と進撃します。

44銀を取れば同角が62銀に当たるので、54金とかわします。
そこで25歩が狙いですが、いまは同桂が王手。

28玉に33銀くらいですね。55歩は打てません。

33同銀成同角同角成同玉で

後手玉を引っ張り出しました。84角92飛97香は気持ちがいいです。

97同飛成62角成55桂に35歩。

この局面はいい勝負ですが、後手玉のほうが薄いですから、実戦なら先手が勝ちやすいと思います。
後手は最初の65歩に同桂66角を入れなければ後で84角が飛銀取りにならないでいいのかもしれません。それは少し違う変化になります。


△ 落ち着いて28玉も指したい手です。

前の変化のように25歩同桂が王手にならないという意味もありますし、15歩や16香の筋も緩和しました。
97香成はあるのですが、74歩がカウンター。

98成香73歩成同銀65歩なら大成功です。


利かされでも74同飛のほうが本筋です。

97香に75桂がきます。76香と打つ一手。

67桂成75香77成桂74香でひと段落。

先手が金損ではありますが、92飛から攻められるのでいい勝負です。
途中で、95歩同飛74歩が効けば最初の変化になるのでいいのですが、55銀に当たるのでうまくいかないです。


× 最後は95歩です。

95同飛に45歩が狙い。

45同歩は44歩ですから45同桂と取ります。46歩で桂馬を殺しました。

ですが75飛で銀取り。65歩に57桂成がありました。

取れないので76歩67成桂75歩77成桂です。

これも金損で飛車を手に入れた変化です。でも歩切れですし、92飛から96飛成には78角があるし、74歩としてからでないと73桂が取れません。だから前の28玉の変化より損です。17玉のままですし。


ということで、少し苦しい時は受けて長期戦を狙うのもいい方針ですが、本譜のように97角が質駒になるだけ、という形は避けたいです。
できれば攻め味を見せるほうが逆転しやすいです。自玉の受けにも神経を使うことになりますから。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする