20150712今日の一手

先月13日の名南将棋大会からOさんとMさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
先手の1歩得ですが、すぐに取り返されそうですから駒の損得なしとしていいでしょう。
玉の堅さは後手のほうが上。
先手の攻め駒はどれも後手陣に届かないので数えないでおきます。
後手の攻め駒は24角82飛で2枚。75歩で64銀が働き出します。
総合すれば後手が指しやすいです。
先手が作戦負けしています。後手は8筋の歩を切っていて、どこかで85飛とぶつけて先手が86歩と謝ったのだと思います。1筋は14香17歩はセットだと思ってください。端は詰められますが、14香が浮いているので先手も不満はありません。
× 実戦は26歩でした。

38の銀を出ていって、この図です。

これで15香がある、という主張ですが、さすがにやりすぎ。先手玉が薄すぎて流れ弾に当たります。
△ 57歩として、24角の利きを止めておくのが常識的な手です。

目指すのはこういう図。

75歩には85桂で対応できます。ここまで組めれば互角です。
後手が攻めてこなければ、89飛は指したいのですが、そのあと49金とするか、26歩から銀冠に組むかは悩みます。
× できれば68角とぶつけたいのですが

68同角成同金79角があります。

角金交換でも86飛と使われては駄目です。

88歩に87歩が間に合います。
○ 玉が薄くなるのですが、58金はどうでしょうか。

14香に68角とぶつけ、同角成同金左16歩18歩。

14香には17歩としたほうが得なのですが、34歩68角33角かもしれませんので(それでもいいのですが)、先にぶつけてみました。
これなら79角が怖くありません。あとは自陣を整えるだけです。14香が浮いていて、後手の負担ですからこれなら先手が指しやすいと思います。
× 他に、58歩と謝るのも考えられます。

直ぐに49金とできる意味です。

57歩なら68角と引けば大丈夫。

58歩成は同金68角成同金左という具合。
ですが、84飛から75歩に少し困ります。

75同歩同銀76歩はあまりやりたくないのです。77金と上がるのが形ですが、79角成があります。やはり58歩は卑屈なのでしょう。24角の利きが通ったままなのは嫌です。
× 59角から

直ぐに左の駒を使いたいのですが、
84飛77桂75歩で

85桂同桂同歩74飛

これは受けきれません。24角と74飛が働いてきます。
× 36歩として

37銀から46歩と24角の利きをさえぎりたいのですが、こういう図です。

いつでも45歩があるので少しいやな形です。先手の金銀の連結が悪いです。
作戦負けをどうにかしたいのですが、後手の24角が良く働いているので駒の繰り替えに苦労します。57歩と謝ってしまえばゆっくりした流れで作戦負けが緩和されます。
でも、できれば
低い陣形を生かして角交換に持ち込みたいのです。
端の関係で、14香と浮けば角を打って取りに行くことができるかもしれません。