名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

20150730今日の一手<その100>無理攻めを受ける

2015-07-30 | 今日の一手
100回目です。ブログをはじめて100日目です。読んでいただいてありがとうございます。
今日の一手のネタが無くなるかと心配していた時もありましたが、名南将棋大会で月に50から100局の棋譜がとれます。デジカメで局面の写真を撮ってまわっています。参加者の方、ご協力ありがとうございます。
どこかで足りなくなっても、私の棋譜は800局以上のストックがありました。心配していただいたTさん、大丈夫です。
ということで、PCの故障などトラブルがなければ毎日更新します。

20150730今日の一手

11日の名南将棋大会からAさんとWさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。











昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは同等なのですが、王手をかけられましたからこの局面は後手が堅いということになります。
先手の攻め駒は86飛88角44銀で3枚。
後手の攻め駒は15角。多分44飛と切ることになるので2枚とみてよいです。

総合すれば互角です。

ここでは34飛を責めているので局面が落ち着けば先手の駒得になる可能性が高く、有利になるはずです。後手の攻め駒は現状2枚。33桂や65銀を使わせないようにすればいいのです。受ける手段はいろいろありそうです。

37歩の王手には37同銀、37同桂、39玉、48玉の4択ですね。
37同銀が堅実な手
37同桂は頑張った手
39玉は危ない手
48玉は場合による手

というのが私の感覚です。

37同銀は、例えば同角成同玉と進んで玉を逃げだした時にまだ37には29の桂馬の利きがあるので王手をかけられても玉が逃げ出しやすいという感じがします。壁銀を使うという意味でも本筋。

37同桂は37同角成とはされにくいけれど、36歩を打たれる傷があるので、欲張ったのかなあという感じ。受けの勝負手ともいえます。

39玉はまず考えません。38に何か打たれたら取るしかないので。この局面の前は48に玉がいて、15角に38玉だったので、今37歩に39玉とする構想なら15角に39玉のほうが得ですし。

48玉は後手の攻め駒から逃げるという意味ではあり得る手です。間接的に15角の利きに入るのと38に何か打たれた時の対応を考えなければいけないので、考えないで指せる手ではありません。


△ 実戦は37同桂でした。

44飛同角36歩がやってきます。

さらに強気に16歩でしたが29銀。

29同玉37角成

先手はここまで読み切って指していたのではないと思います。形勢を過信したのでしょう。
以下は48銀25桂46歩66桂。

65銀まで足がかりになってしまい、先手は防戦一方になりました。形勢自体は難しいのですが、後手のペースです。

戻って16歩では26歩なら

26同角には33角成

これは後手の攻め駒が少なくて先手が指せるでしょう。

26同角では43金88角と追ってから26角ですが46歩としておきます。

これで41飛からの攻めが残るので後手はどこかで持ち駒を使うことになりますから攻め駒が足りなくなります。これなら先手よし。


○ 37同銀を調べます。

25桂に46銀なら31飛

もらったのは歩だけです。25桂を取りに行きます。
16歩42角26歩75角85飛74歩97角

長く進めましたが、こんな感じです。42角から75角という転回は防ぎにくく、先手の飛車が狭くなるので角をぶつけての戦いですが、こうなっては25歩はいつ実現できるやら。44銀も浮いていますし、少しいやな展開です。

戻って25桂には26銀と駒得を目指したいです。

37歩は同桂同桂成同玉で攻めきれません。24飛とかわすくらいですが、焦らずに46飛。

この後すぐに15銀と取ったら端攻めがありますから16と突いて26角同歩から25歩で桂馬を取り切るまで指せれば勝ちです。


× 39玉はどうでしょうか。実戦でこう指す人はいないとおもいますが。

44飛同角38銀が怖い手。

38同金同歩成同玉に47歩成。

47同金は46歩が痛いですね。同金は詰み。同飛は45金ですから。
47同玉に56歩

56同歩は45金から56銀ですし、26銀と打って15角の利きを止めても57歩成同金56歩

いつでも45金があるので受かりません。


○ 最後は48玉です。

44飛同角38銀に

38同銀では39玉の変化と同じですからダメです。これが王手にならないのが利点です。
16歩と催促して(どこかで38歩成の時に角を取れるようにする)、49銀成同玉38金59玉

24角と逃げては37銀が幸便な手。

37同金同桂36歩21飛

37歩成84歩同歩83歩同銀71金

都合のよい手順を書きましたが、受けきりにはならなくても寄せ合いで楽勝です。

24角では47歩成でしょう。

47同金に43歩と好位置の角を追います。88角に24角。

でも37銀29金21飛で

これも先手優勢です。後手からたいした攻めがありません。

48玉は危なさそうに見えますが、44飛から38銀しかないのなら寄せ合いで勝てそうです。

コメント
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