飛び出せ! 北の宇宙基地

北の地である北海道で、人工衛星の開発などを行っている 北海道工業大学 佐鳥研究室の活動日記です。

第2章 スピンオフ事業 基礎研究編: ハイパースペクトル技術による生鮮食品の鮮度評価(3)

2006-07-27 19:41:08 | 佐鳥新の教授&社長日記

牛肉の鮮度評価

鮮度の変化が早い牛肉の画像評価を行った例について紹介する。牛肉を室内に保存し、0時間後、1時間後、5時間後にそれぞれHSC1700で撮影を行った。図2-19にそのスペクトルグラフを示す。


図2-19 牛肉の分光反射スペクトル特性

反射スペクトルパターンをA(550~560nmの反射率平均)、B(600~630nmの反射率平均)の2つの波長領域を特徴点として使用して牛肉の簡易評価式を算出した。計算結果を図2-20に示す。明るい色ほど鮮度がよく、暗い色ほど鮮度が悪いという表示に設定した。赤い部分が最も鮮度がよい個所で、黒い部分がもっとも鮮度が悪い個所である。0時間後と5時間後では可視領域でみるとほとんど変化がないが、評価式を適用してみると、0時間後では全体的に明るい色合いであるが、5時間後では全体的に黒っぽく変化している様子が分かる。


図2-20 牛肉の鮮度評価画像



マグロの鮮度評価

 鮮度の変化が早いマグロの画像評価を行った例について紹介する。マグロを室内に保存し、0時間後から7時間後まで1時間おきにそれぞれHSC1700で撮影を行った。
牛肉の評価式を使い、同じようにその計算結果をマグロデータに当てはめてみた結果を図2-21に示す。色合いは同じに設定してあるので、明るい色ほど鮮度がよく、暗い色ほど鮮度が悪い。0時間後と5時間後では可視領域でみるとほとんど変化がないが、評価式を適用することで、0時間後では全体的に明るい色合いであるが、5時間後では全体的に黒っぽく変化している様子が分かる。


図2-21 マグロの鮮度評価画像


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