A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記78 「新世代への視点2006」

2007-08-22 21:28:43 | 書物
タイトル:画廊からの発言-新世代への視点2006
編集・デザイン:宇治晶、上田雄三、小川浩子(ギャラリーQ)
発行:東京現代美術画廊会議
発行日:2006年7月24日
内容:
銀座・京橋にある10の画廊が共同開催として行っている隔年開催の展覧会。2006年度は7月24日-8月5日に開催。各回ごとに各画廊が自身を持って推す作家を取り上げ個展を行う。参加画廊と参加作家は以下の通り。

ギャラリーなつか-滑川由夏
コバヤシ画廊-寺田佳央
ギャラリイK-塩津淳司
ギャラリー現-冨井大裕
ギャラリー山口-くごうあい
ギャルリー東京ユマニテ-太田麻里
藍画廊-塩入由美
ギャラリー21+葉-中島立雄
なびす画廊-奥敬詩
ギャラリーQ-タムラサトル

コンセプト、各作家コメント・図版1点、略歴、2003年度概要、すべて対訳付。

寄贈日:2007年8月4日
場所:なびす画廊
1年前のことなのになかなか思い出せないことがもどかしいのだが、すべて見た中で印象に残っている作家・作品を記してみたい。ギャラリイKの塩津淳司、ギャラリー現の冨井大裕、なびす画廊の奥敬詩の3人は偶然にも全員彫刻、インスタレーションを制作しているのだが、傾向がまったく異なりながらもよい仕事をしている。冨井は今年のart & river bank、switch pointでの個展の方が私はより好みではあり、この時はさして気にしていなかったかもしれない。塩津は以前の個展が地味だったせいもあり、スケール感をました展示に変化を感じた。奥は春にも個展を開催していたので、ブランクがあまりない中で視線を滑り込ませるようなかこう岩を素材とした作品を見せてくれる。
このように画廊が合同で取り組む展覧会は個別に存在していたギャラリーを結びつける試みとして興味深いので継続してほしいと思う。

未読日記77 「竹内義郎」

2007-08-22 20:54:11 | 書物
タイトル:竹内義郎
発行:なびす画廊
発行日:2004年
内容:
2004年7月12日-7月24日に東京・なびす画廊にて開催された「竹内義郎」展のカタログ。
作品図版8点、作家コメント・作家略歴、
テキスト「イデア±きず=イメージ、とすれば」峯村敏明

寄贈日:2007年8月4日
場所:なびす画廊
竹内義郎の絵画を見るとき、わたしたちはその装飾的な画面からミニマルアートのような作品を連想してしまうかもしれません。しかし、そのデザイン的な形象からそう感じたとしても、実際の作品からはそのような冷たい印象は感じられません。それは、作品の細部を見ればわかります。均一に描かれたと見えた装飾窓のようなものが左右で色彩のタッチ、筆の痕跡が異なることが見続けていくうちにわかるからです。それは、わたしたちに絵画という形象の出現を力強く画面に引き寄せてやみません。