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読書感想文。

メインは読んだ本の記録です。

「せん-さく」を読んで。

2007-03-22 13:10:52 | 作家さん/な行
永嶋恵美さんの「せん-さく」を読了しました

デビュー作だと知らないで読んだのですが、満足度は70%です

「本当はひどく疲れている。周囲に合わせて自分を抑えているのも、おもしろくもない話に笑うのも。言いたいことの半分も言わず、訊かれたことだけに言葉を用心深く選んで応えるのも。」

物分りの良い大人の付き合いをするのは、本当に疲れる。
みんなが引くような自分の本音を語れる相手が私には誰もいない。

「今、背負っている全てを放り出すには、デメリットが大きすぎる。「疲れること」は、今の典子にとっては「決して手放すことのできないもの」なのだ。それがなければ、きっと自分は不安に押しつぶされてしまうだろう・・・。」

「子供がいないと、歳とってから寂しいよって。そういわれると、反論できないでしょ。実際に経験したことじゃないんだから」

自分も迷い中です。
子供は一生いらない、と言い切れないのはそんな理由があるのかも。

「必要なことだけ考えるんだ。あとは考えない。必要じゃないことまで考えそうになったら、そこでやめる」
「余計なこと考えてると、どんどん気分暗くなるから」

自分はこれが得意です。
つきつめて考えることは避けてるから。
でもたまにそれって「逃げ」かなと思ったりします。

「親を愛さない子供なんていないと、誰もが思ってる。親の愛情を欲しがらない子供なんて、絶対にいないと決めつけてる。嘘よ。そんなの。なのに、どうして誰もそれを言わないの?」

今作は色々考えさせられる作品でした。

それでは、また


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