トルシェ

オーストラリア代表監督に一番近いのがなんとトルシェらしい。火曜日にトルシェはシドニーを訪問して協会幹部と会い、正式なオファーを受けたようだ。協会はトルシェ側からの要望を待っているところで、それが問題なければ契約までたどりつくようだ。

トルシェは今週の金曜日に開催されるＡリーグの試合も観戦するようでかなり本気のように思える。もっとも協会の第一希望は前韓国監督のピムであり、彼であればこれまでのオランダ路線を継承してくれるし、アジアのことを熟知しているからだ。

トルシェの場合、経歴だけをみれば日本のユース、五輪、フル代表を率いてどのカテゴリーでも結果を残している。またオーストラリアだけに張り付くわけではないが、かなりの時間をオーストラリアで滞在してもよいという条件を飲んでいるようだ。

オーストラリア代表監督の場合、代表の試合も少ないし国内リーグが貧弱だったので、ヨーロッパをベースにしてオーストラリア国内で試合のある前後だけ戻ってくるような中途半端な契約が多かった。

ところがＡリーグのスタートとともにいわゆる国内組もフル代表に呼ばれるようになり、事情は変わりつつある。ただしＡリーグといっても８クラブしかなく（そのうち１クラブはＮＺ）、日本のように国内での各カテゴリーの試合もほとんどないので、はっきりいってオーストラリアに張り付く必要はないかもしれない。

ただしＡＦＣに移籍してからの初めてのワールドカップ予選も来年２月から始まるし、来年はそれなりに忙しいかも知れない。トルシェならば五輪監督も一緒に引き受けてくれるのではないだろうか。

しかしながらオーストラリア協会はトルシェの人柄を熟知していないだろうから、仮にトルシェが代表監督になった場合、巻き起こるであろう様々なトラブルが楽しみである。