サッカールーの何でもござれ

サッカーとオーストラリアに関するサッカールーのエッセイです

2010年と2018年ワールドカップ

2007-05-01 11:16:33 | Weblog
2010年南ア大会の代替開催地候補として日本の名前が挙がっているが、不測の事態が起こったとして他の候補地とされているイングランド、スペイン、アメリカ、メキシコと比較してみよう。

まず南ア大会は9都市10会場である。従って急遽代替開催となった場合にワールドカップ仕様として改修の不要な10会場があるかどうかが必須条件である。その次に来るのが治安、運営能力である。

会場のインフラ、運営能力として申し分ないのはやはりイングランドだろう。アメリカもいいと思うが、アメリカのスタジアムは巨大スタが多いが、アメフトのスタは屋根なしが多い。またテロの標的とされる不安もあろう。

イングランドの問題点はなんといってもフーリガンである。イングランド代表の試合があるところ、ヨーロッパ内であれば、チケットもないイングランドサポが数万人も押し寄せる。こんな国はイングランドだけである。それに2012年のロンドン五輪もあるので、2010年のワールドカップまでやる余裕があるのかどうかも疑問。

メキシコもスペインも開催したのはかなり昔だ。そういう風に考えていくとどこも一長一短があり、日本だってスタジアムは問題ないだろうが、果たして政府にそんな意欲があるのかどうか。

だからよほどのことがない限り、南アをあきらめて開催国変更とはならないのではないだろうか。あと3年しかないし。

さて2018年大会はアジアという御大のご発言であるが、それではその決定時期はいつになるのかを考察してみよう。

2010年大会は2004年5月、2014年大会は2007年11月に決定された(あるいはされる)。つまり6-7年前、つまり2011年以降ということになる。

アジアの中で開催を立候補というか開催能力があるのは、日本、韓国、中国、オーストラリアだけだろう。中東諸国の中で10会場もある国は見当たらないし、他に可能性があるのはインドだろうが、非現実的である。

中国は2008年の北京五輪の運営の成否、日本は2010年大会の代替の可能性にそれぞれ左右されるだろうし、そもそもアジア開催となった場合、開催経験のある日韓ではなく、他の国となる可能性が高い。となると残りは中国とオーストラリアとなる。

中国の場合、一旦決まればインフラは突貫工事でやるだろうから問題ないだろう。オーストラリアの場合、ワールドカップ仕様のスタジアムは、現在のところ6箇所しかないので、あと4-6箇所を新設、または改修する必要があり、ひとえに政府、行政の意欲に左右される。

シドニー、ブリスベン、メルボルンなどの大都市ならともかく、他の地方都市に4万人規模のスタジアムを作ったとして、大会後は維持費だけがかかる無用の長物となる可能性が高く、はたしてそれが国民の理解を得ることができるかどうかも疑問である。

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