飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

交流活動をさせる時に必要な説明

2023年07月26日 10時27分42秒 | 授業論
協働的な学びが言われるようになってから、交流学習やグループ学習が頻繁に取り入れられるようになった。
このこと自体は喜ぶべきことだと考えるが、この活動をさせるときに教師はどのような説明や指示をしているだろうか。
「今から班で話し合います。机を指導して、自分の考えを発表しあいなさい。」
この程度の説明で終わっていないだろうか。

最低限の次のような説明は必要だ。
1 まず、全員が意見を言います。
2 その後、議論する。
3 合意形成を図る。
4 代表の発表者を決める。
この4段階の順序性は必要になってくる。

この項目を示しただけでは、子どもたちも迷う部分多い。
さらに詳細に説明を加える。

1 班のメンバーの番号をつけておいて、「今日は1番の人から発表します。」と指示する。
  そのあと、2番の人、3番の人……と言う順番で発表します。
  1人30秒以内で発表という時間制限も加える。
  一回り発表が終わるまでは、質問や反論はしません。
  このときに質問や反論内容を忘れないようにメモをとらせていく。

2 班のメンバ-の発表が終わると、他の人に意見を言いたくなるのでその気持ちを大切にして議論する
  バリエーションとして、メンバーを入れ替えたり、班を越えた交流も許可することもある。
  ブレスト的はアイディアをたくさん出すことが目的なら、班で10個以上の考えを出しますという目標も事前に告げる。
  深めるタイプの話し合いなら、最終的に班員全員が納得するような合意形成を目指すこともある。
  また、主題の読み取りのように、1人1人の思考が深まることをゴールにすることもある。
  班での話し合いの時間も制限する。
  通常で8分、長くても10分以内。
  
3 合意形成を図るのであれば、妥当性の検討が中心となる。
  国語であれば、文章表現を詳細に検討し、読解の正確性をみる。
  
4 発表者を決めるときにも、いつも決まった班長を指名することはしない。
  もちろん配慮を必要とする子が負担にならなようにすることは前提だが、一部偏ることがないように教師が事前に指名したり、「誰が       指名されても大丈夫なように準備します」という道筋を示しておく。

saitani



  
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