飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

個人面談で意識すること

2023年11月26日 10時17分52秒 | 学級経営
12月に入った。
この時期は、夏の全員実施の個人面談に続き、希望制の個人面談が行われる学校も多い。
個人面談は保護者と一対一で話をすることもあり、気も使うため担任とすると結構なプレッシャーとなる。
基本的なことだが、意識しておくべきことを考えてみる。

一番大切なことは保護者の話を聴くということ。
ただし、保護者の中には学校の様子や担任の考えを聞きたがっている方もいらっしゃるので、いきなり「お家での様子はどうですか」ときくのも良くないこともある。
このことも気にとめておく必要がある。
だが、基本的には保護者の考えや不安、心配事をお親身になって聴く姿勢を基本とするでもいいと思う。
限られた時間、通常は一人15分程度だろう、その中で担任が伝えるべきことを話して残り時間が少なくなったところで「ところで先生……」と保護者の話が始まると当然時間内には収まらない。
だから、まず聴く姿勢で保護者の方に話してもらい、場合によっては聴くだけで終わってもいいくらいに考えていた方がいいかもしれない。

まず聴くと言っても初めにアイスブレイク的なことは入れた方がよい。
当然だが、「本日はお忙しい中お越し頂き誠にありがとうございます。……」とお礼も言葉も忘れずに伝える。
そのあと、「学校には楽しくこれていますか」「お家ではどんな話をしていますか」「こんなことを学校では頑張っています」というような一般的な質問をして、保護者がどんな話を希望しているのか、また、どの程度話をしたいのかをつかむ。

次に、話を聴く中では、共感したり、時にはさらに深く質問をしたりする。
教師の癖として、すぐに対策方法や解決策を提案してしまうが、まずは共感して困り感があれば苦労を労ったりすることが第一となる。
もっと具体的に知りたいことあればさらに質問もして説明を促す。
そうやって話し合いのテーマを読み取り、絞っていく。

さらに、学校での学校での様子を伝えるときにも肯定的に伝える。
もちろん、無いことを言ったり、事実を異なることを伝えたりすることはできない。
しかし、全ての事象は見方をかえれば肯定的に捉えられるし、希望を見いだすこともできる。
どの子に頑張っている姿はある。
もし、担任が思いつかないとすればあれどもみえずの状態であると認識した方がいい。

教師が話しすぎないようにするためには、ひとしきり教師が話したら、保護者に質問して話す機会を設ける。
「このことについて家ではどんなふうに言っていますか」「お母さんに相談したりしませんか」
教師は様々な資料やデータを用意して話を進める。
どうしても家庭によっては、協力をお願いせざるをえないような時もある。
学習面でも生活面でもまだまだ家庭の協力が必要な子も最近は多くなっている。
家庭の協力が得られないケースもあるが。
だが、現状を希望的に伝えて知っておいてもらうことは絶対に必要なことだ。
何か大きな問題が起きたときに、急にそのことだけを伝えると「まったくそんなことはきいていない」と不満を言われることもある。
だから、希望を与えつつも問題や課題はきちんと伝えておかなければならない。

個人面談は限られた時間ではあるが、保護者とじっくりと話せる機会でもある。
その重要性をよく認識して、有意義な時間としたい。

saitani

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