飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

規則と規律

2008年01月03日 11時20分02秒 | 学級経営
学級において一番大切なことは何かと考えてみる。
それは、人の価値基準によって多くの事柄が出されると思う。
その中でもとくに重要なことは、子どもたちが伸びていける学級の雰囲気をつくることである。
この学級の方向性を決める活動は教師にしかできない。
このあたりも考え違いをしている教師が多い。
子どもたちに問題について考えさせたり、自主的な活動を場を与えることは重要なことであり私も必要だと思う。
しかし、学級を統率し、束ねていくのは教師にしか出来ない仕事なのである。
子どもたちに何時間話し合わせたところで、良いことはよいと認める風土や多少困難があっても前向きに努力していくことが自分たちを成長させてくれるという考えは育っていかない。
1年間という短い時間の中で最低限のことは学ばせる必要がある。

教師は多くの学級もルールを作る。
集団であればルールは当然存在する。
しかし、困っている人を助けることや困難に負けずに努力していくはルールや規則ではない。
こんなことを規則でしばっても何に意味もない。
したがって規則と規律を明確に区別した指導が必要なる。

ここで重要なのは規則は教師が言葉にして伝えれば効力を発揮するが、規律は人の行動の基準である以上、ふだんの行動実践が伴ってはじめて身につくものであるということである。
人に対して分け隔てなく心あたたかく接することは学級の風土であり、率先して行動で示さなければ定着しない。
行動が伴う規律は人を和まし、説得力もある。

学級の子どもたちは規則で動いているわけではなく、規律で動いているのである。
ルールをいくら作ってみたところで、規律のない集団はまとまらない。

規律は人を咎め、規則は人を和ます

saitani
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