みなさん、半ば常識的に少子高齢化・人口減少から
ニッポンの将来は悲観的であり、とりわけ住宅ビジネスでは
新築住宅着工世代の減少で大きく需要が失われていくという
そういったイメージに支配されているのではないでしょうか?
わたしはこういった常識が蔓延してくると
その常識に唯々諾々と飲み込まれるよりも、違う可能性を探りたくなる、
そういったあまのじゃく人でありまして、
むしろ反対の、ひっくり返すような「非常識」の意見を検証したくなる。
そういうわたし的に感度を刺激されたのが、
写真のような東北大学発の強いメッセージでした。
これまで高齢化というと、伝統的な「老化」のマイナス概念。
加齢とは失うことであり、退化であり、病気である、醜いことである、
といった強い刷り込みがあったと思います。
したがって老化「対策」というカタチで「アンチエイジング」概念が謳われた。
こういったこれまでの当たり前常識に対して、
東北大学は真正面から取り組んで、
「スマートエイジング」という概念を対置して行動してきています。
このスマートエイジングの考え方とは、
●加齢とはなにかを得ること。
●加齢とは人間の発達。
●加齢とは成長すること。
そして、定義概念として、
「エイジングによる経年変化に賢く対処し、個人・社会が知的に成熟すること」
とされています。「社会はより賢明に持続的な構造に進化する」と。
ということできのうは東北大学の設立した
スマートエイジング学際重点研究センターのセミナーだけれど、
なんと、東京神田で開催されておりました(笑)。
セミナーの情報を知って申込みしたのですが、
参加については東北大学側での「選択」があって、
1−2日後に「当選おめでとう」メールが届くという面白い趣向。
ちょっと国立大学らしからぬ対応ぶりだとも思いました。
すでにこうした活動は4年間続いてきたようで、きのうは年度が改まる前に
新年度に向けたアピールという目的のものだったようです。
セミナー後、発表された教授陣と名刺交換機会があり
若干の意見交換もさせていただけましたが、
「最終消費機会はやはり住宅ですから・・・」という発言もあり
いろいろな動向もうかがい知ることができました。
人生100年時代が経済社会にどんなインパクトを持つか、
大きな方向性を感じさせていただけた次第です。