三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

【古民家農園という食文化カテゴリー】

2018年05月30日 05時38分24秒 | Weblog



さてきのうは十和田市で「オール電化住宅25周年記念感謝のつどい」参加。
東大・前真之准教授の講演会を「後援」の立場でした。
なんですが、午前中で1件用件を片付けた後、前から気になっていた
古民家を見学したかったのですが、そちらはなんと休館。
やむなく目にした「古民家カフェ」という情報を見て見学先変更。
で、訪れたのがこの「古民家カフェ・日々木」であります。
ちょうどきのう書いた青森県東部地域の「生活文化の基盤的農家住宅」
というコンセプトが体感できるのではないかという次第。

最近こういった趣向の飲食施設が増えていると思います。
また、わたしのような年代には訴えかけるものが強い。
きのうのブログで地域の農家住宅では間取りが大きい、と
書きましたが、まさにその通りでして、床面積通りに屋根も大きくかかっている。
屋根の大きさがそのまま面積をも表している。
まさに「平屋農家住居」という注文通りの住宅でありました。
興味深そうにしていたら、お店の方が説明もしていただけた。
このレストランの場合、雰囲気は抜群に良いし、きのうは天気も良かったのですが、
実は夏場でも隙間風などで年中寒いということ。
そういえば各所にファンヒーターやらエアコン装置やらが鎮座している。
夏場でも天気が悪いといごこちに難点があり、冬場はもちろん厳しいとのこと。
まことに正直にお答えいただけました。
ただ、こういった古民家は断熱改修は比較的やりやすい。
床・屋根などの部位でしっかり断熱したうえで、
開口部の整理整頓で壁量を増やせば断熱もしやすいとされています。
あとは木製サッシなどの高性能部材を効果的に活用すれば良い。
わたしどもの雑誌でも数多くそういった取材を行ってきている。
要するにまだまだ断熱改修のニーズは大きく広がっているようです。
こちらのお店でも内外装の改修費用はかなり掛けられているのが伝わりましたが、
どうも「人間のいごこち」の方への適切な配慮だけが不足していた。
やや残念でしたが、しかしその分、こうした食文化が広がっていけば、
建築断熱ニーズが潜在的に大きくなるということも実感できます。

食事の方はご覧のようなメニューで、
こちらはいまどきの「自然派」志向をしっかり把握したものでした。
最近日本の農産品は輸出商品としての競争力が注目されているとされますが、
こういった安全安心の食文化こそが価値感が高まるでしょうね。
たしかに中国観光客の動き方などを見ていると、
そういう近未来への予感はどうも確実性がありそう。
その上、こうしたメニューでなお、摂取カロリー表示もされていた。
わたしが食べた料理で総トータル624.7cal。
これだと3食を食べても2000cal以内なので、ダイエットも出来る。
食べてカラダがすっきりしそうな「医食同源」メニュー。
こういった飲食店カテゴリー、増えていきそうな気がしますね。

コメント
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