三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

【JR旭川駅舎〜素材の温もりが伝わる北彩都】

2017年10月25日 06時02分58秒 | Weblog



きのう、きょうと旭川に来ております。
地域工務店グループ・アース21の旭川例会出席であります。
一昨日の降雪状況もあって、JR移動を選択することにしました。
そういう安全優先もあるのですが、より大きいのはJR駅舎の魅力。
設計 (株)内藤廣建築設計事務所&日本交通技術(株)
施工 旭川高架駅工区工事共同企業体(清水建設(株)・熊谷組JV)
構造/階数 土木高架構造、一部鉄骨造 / 地上2階
延面積 17,407㎡
工期 平成19年11月~24年3月
という建築概要の建物ですが、わたしの大好きな駅のひとつなのです。

写真のようにやわらかな木質の空間が迎えてくれます。
建築が「多くの人が集まる空間を考える仕事」だということを見せてくれる。
外観は通りとは反対側のファサードです。
こちら側は、駅南の忠別川の河川空間と駅北の歩行者天国を結ぶ。
コンセプトは、〜「川のまち旭川」に相応し、豊かな自然との調和を目指している。
旭川駅舎は、インターフェイスとして「自然」と「まち」を繋ぎ、
木材で覆われた内部空間は「温もり」と「やさしさ」が感じられる。〜
っていうような次第であります。
北海道内のJR駅舎は主要駅の建て替えが進んでいたのですが、
わたしが目にしてきた駅舎はどれも好感を持てる建物です。
函館、岩見沢、この旭川、帯広、稚内といった駅舎たち。
仕上げのように札幌駅が新幹線を迎え入れることになり、
その基本プランとして「地下案」が最近示されてきている。
人口減少という課題の先進地域としての側面を持つ北海道ですが、
長く使えるような公共交通機関は、それこそ地域社会のプラットホーム。
やや閑散としていた忠別川の河川空間方面の植栽なども
徐々に熟成を見せ始めていて、ちょっとした回遊時間をたのしめる。
なにより、駅に着いたらちょっと句読点を持ちたくなる、
川の街、旭川の自然環境が迎えてくれるというプランは好感を持てる。

ただ、人口減少の進行は今のところいかんともしがたく、
1日平均乗車人員は2015年で4,188人という状況で、
2001年の5,370人から2割以上減ってきている。
まぁわたしなども、通常はクルマで高速道路を利用することが多いし、
経営するJR北海道はきびしいだろうと推測されますね。
ステキな旭川駅が、もっと活性化するように願っています。
コメント
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