三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

進化が待たれるヒートポンプ

2008年06月24日 06時35分22秒 | Weblog



いまや企業業績でも、トヨタの利益を
海外原材料の輸入商社主要5社の総利益の方が上回ってしまっているそうです。
簡単に言えば、経済が原材料資源のほうに価値が集まってしまって
加工産業、製造業産業が、世界的な資本主義マーケットの大競争の拡大で
相対的な価値を落としてしまっている、ということ。
資源を持たない新興国家群は、日本のような成長モデルを踏襲する。
ちょうど、中国が開放路線を取るときに
日本のシステムを参考にしたように、多くの新興国家が
加工組み立て製造業を自然な成長モデルとして経済発展に取り組んでいるのですね。
まぁ、当然の成り行き。
そういうなかで、先物取引の金融ではいち早く、資源への投機の流れが加速した。
アメリカの金融不安が、低金利政策を誘導して、
その過剰流動性が全体として資源投機へと向かっているのが現状でしょうか。

こういうなかでは、日本の地方経済はきびしいものがある。
多国籍企業化している東証一部上場企業の多くは
その工場も、市場も日本国内の比重を下げることで
維持発展させることが可能だけれど、
とくに住宅のような「内需型産業」の場合、
成長可能性が著しく低下せざるを得ない。
時代的閉塞感は、こういう背景から必然的になっていると言えます。

そんななかでひとつの可能性を感じさせてくれるのがヒートポンプでしょう。
いまやエコキュートは温暖地で加速度的に普及してきています。
世界的に見ても日本はこの分野で最先端を行っているし、
製品出荷が可能な技術という意味でも、管理がしやすい。
技術のみなさんのお話を総合すると、
いま、寒冷地用の暖房用ヒートポンプの技術進化はめざましいということ。
電気は元エネルギーとして使うけれど、
それを数倍させてエネルギーとして利用できる。
電気は現状では化石燃料比率が高いけれど、
これは世界の先進国ではどこでも原子力の利用に向かっている。
化石燃料投機から経済を守っていく、という
あるべき国家戦略から考えれば、方向性は自明なところに来ていますね。

住宅エネルギー問題でも、ヒートポンプ利用のシステムが
今後の大きな方向になっていくと思います。
一刻も早く、COPが寒冷地の冬でも利用可能なレベルになってほしいものです。
やはり日本は、技術立国でいくべきだと思われますね。


NPO住宅クレーム110番|イザというときに役立つ 住まいのQ&A
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