長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

『軍師官兵衛』  視聴メモ 第30回『中国大返し』

2014年08月01日 11時52分54秒 | 日本史みたいな
『軍師官兵衛』第30回『中国大返し』(2014年7月27日 演出・大原拓)


登場する有名人・武将の『信長の野望』シリーズでのだいたいの能力評価(テロップ順)

黒田 官兵衛 孝高  …… 知力84、統率力67
 (演・岡田准一)

黒田 長政      …… 知力77、統率力63
 (演・松坂桃李)

明智 光秀      …… 知力93、統率力95
 (演・春風亭小朝)

高山 右近 重友   …… 知力71、統率力75
 (演・生田斗真)

足利 義昭      …… 知力98、統率力86
 (演・吹越満)

母里 太兵衛 友信  …… 知力44、統率力80
 (演・速水もこみち)

後藤 又兵衛 基次  …… 知力14、統率力75
 (演・塚本高史)

石田 三成      …… 知力92、統率力60
 (演・田中圭)

丹羽 長秀      …… 知力82、統率力73
 (演・勝野洋)

柴田 勝家      …… 知力51、統率力87
 (演・近藤芳正)

池田 恒興(つねおき)…… 知力56、統率力68
 織田家重臣。織田信長の幼なじみでもあった。(演・大橋吾郎)

吉川 元春      …… 知力58、統率力85
 (演・吉見一豊)

蜂須賀 小六 正勝  …… 知力74、統率力90
 (演・ピエール瀧)

羽柴 小一郎 秀長  …… 知力83、統率力75
 (演・嘉島典俊)

斎藤 利三      …… 知力42、統率力71
 (演・小木茂光)

明智 秀満      …… 知力51、統率力67
 (演・鳥羽潤)

織田 信孝      …… 知力39、統率力52
 織田信長の三男。(演・中山麻聖)

加藤 清正      …… 知力63、統率力81
 (演・阿部進之介)

福島 正則      …… 知力45、統率力83
 (演・石黒英雄)

中川 清秀      …… 知力26、統率力75
 (演・近江谷太朗)

溝尾 庄兵衛 茂朝  …… 知力39、統率力48
 明智光秀の重臣。(演・永倉大輔)

黒田 兵庫助 利高  …… 知力78、統率力63
 (演・植木祥平)

羽柴 秀勝      …… 知力20、統率力45
 (演・倉本発)

柴田 勝政      …… 知力25、統率力49
 柴田勝家の甥。(演・花園直道)

小早川 隆景     …… 知力83、統率力77
 (演・鶴見辰吾)

羽柴 秀吉      …… 知力95、統率力94
 (演・竹中直人)

黒田 職隆      …… 知力72、統率力55
 (演・柴田恭平)


ざっとの感想

○秀吉の「書状はラブレターといっしょ」と、「兵士の士気を第一に考えろ」という教えを、なるほど、なるほどとあいづちをうちながらも、どこかいまいちピンとこない様子で受け流しているダーイシ三成のリアクションがいちいち興味深いですね。そういうことだから秀吉の死後にああいうことになっちゃうのよね~。田中圭さんが今のところは淡白な官僚のように演じている三成が、どういった豊臣政権を構築した末に関ヶ原を迎えるのか、今からとっても楽しみです。

○蜂須賀正勝の娘・糸姫が初登場! その歳、1582年当時で12歳。正勝46歳のときに生まれた次女のようです。
 演じる高畑充希さんは22歳ですが、まぁ12歳に見えなくもない外見がすごいですね。声はさすがに大人っぽいわけなんですが、小中学生に見えるはたち過ぎとは……異形は武器よね、やっぱ。
 それにしても、官兵衛と長政、女性のタイプが似すぎ!! そりが合わなくとも、やはり血のつながった父子よのう……

○「むかし家臣だった光秀が討ったんじゃから、わしが討ったってことでいいじゃろ。」
 という驚天動地のロジックを用いて、毛利家に上洛を呼びかける将軍・足利義昭公、ひさびさのご登場! しばらく見ないうちに、痛飲のせいか人相がかなり悪くなっちゃいましたね……お得意の「ほっほっほ!」笑いにただようなんともいえない哀愁に、涙を禁じえません。

●そして当然のごとく、小早川隆景と吉川元春は義昭公の呼びかけを完全黙殺。
 なんだよ、これ! 義昭公と毛利家のここのくだり、正直いらねぇだろ!!
 久しぶりに義昭公のリズミカルな扇パチパチ芸が観られたのはうれしかったんですが、そんなひどい扱いなのだったら、わざわざ出さずにそっとしといてあげてもよかったのでは……みんな、そんなにあのお方をいじめないどくれ!

○天下統一の野望のために仕事熱心になるあまりに家庭をかえりみない官兵衛。しかしそれを案じた父・職隆は、強引に妻・お光の方と次男の熊之助を官兵衛にサプライズで会わせたのだが……熊之助くん、感動のシーンで完全爆睡!!
 空気を読んで眠ってたんでしょうかね。だって、さすがの父親でもあんまり会ってなかったでしょうから、官兵衛が抱いたらギャン泣きしちゃってただろうし。熊之助は熊之助なりの判断で、あえて知らんぷりをして眠っていたのであった……いい子だ。

○井上九郎右衛門が秀吉サイドの宣戦布告を通達した時点で光秀が「ちょっとタンマ。」って言ったって、聞く耳持たなかっただろうしねぇ……味方は一向に集まらないし、ムコの明智秀満はあいかわらず演技力ゼロでうざいし……光秀のあせりのほどがうかがえますよね。『信長の野望』だったら、何回かリセットしたら、たま~に敵方が攻めてこないで見逃してくれるときがあるからしのげるんですけどね~。ゲームじゃないのよね~。

○光秀「信長を討ってから、まだ8日しか経っておらん!」
 現代人の感覚だと、どうしても「8日もなんにもしてなかったの!? そんなの手遅れに決まってんだろ!!」となってしまいがちなんですが、そこが京の都周辺を統制する大変さなんでしょうねぇ。光秀は光秀なりにがんばってたんでしょうが、それで支配圏を広げることができなかったのは非常に痛いタイムロスでした。難しいよね~、治安維持。

○今まで完全にシカトされていた池田恒興の初登場に加えて、荒木村重の謀反事件の超 A級戦犯である中川清秀が、何食わぬ顔で再登場!
 うおお、これはなんかヘンな感じでテンションが上がるぜぇ! おまえらよくもいけしゃあしゃあと顔を出せたものよのう! 恒興は秀吉なんかに頼らずに、てめぇひとりで光秀に弔い合戦をいどめや!! 『信長 KING OF ZIPANGU 』で恒興を演じていた的場浩司さんだったら、100パーそうしてたぞ!!

○「兵が集まらないとか世間体とか、うっさい!! とにかく秀吉軍に加われや!」という官兵衛のおどしに二の句も出ない丹羽長秀。今までさんざん織田家家臣席の筆頭でふんぞりかえっていた長秀がヘコまされる痛快なシーンなのですが、ほんと、その長秀を勝野さんが演じている理由がまったくわからない……キャスティングした人は、勝野さんになんか個人的な恨みでもあんのか!? そこらへんを笑いで処理できる吹越さんとか近藤芳正さんと違って、やりこめられる勝野さんはなんかかわいそうなだけなんですよね。老人に対するいじめを見させられてるみたい。

○はい~、これまた久しぶりに出ました、近藤勝家の安定のチワワ演技! かぁ~わいいねぇ~、弔い合戦、間に合わなかったんですって! お~かわいそうにねぇ~。来週たぶん最期の出番になるだろうから、がんばってキャンキャン鳴いてね~。

○織田信孝のまったく根拠のない自信過剰っぷりと、まったく使いみちのないイケメンっぷりがやけに心に残ります。いや、あなたそんなにデカい顔して立ち回れるポジションじゃないんですけどね……ま、いっか、そうしてられるのも今のうちだけだし。

●「羽柴軍4万、明智軍1万3千。すでに勝敗は見えていた。」
 いやいや、そのナレーションに大いに悪意ありよ! 1万3千もいたんでしょ? それじゃあ兵の使いみちと地勢しだいで、明智軍にだって十二分に勝機はありますよ!! 勝負はやってみなきゃわかんねーっつうの!
 「今川軍2万5千、織田軍2千。すでに勝敗は見えていた。」
 なんていうナレーション、絶対にしないでしょ!? どっちか寄りの解説をしれっと差し込むんじゃねーよ!!
 ……まぁ、明智軍、負けたけどね。

●落ち武者狩りに遭って横死するという、非常にステレオタイプな最期を遂げてしまう光秀ですが、口ではさんざん語っていた「民衆のための新しい世界」というものが、具体的にどういうヴィジョンだったのかがさっぱりわかないまま滅びてしまったため、明智光秀の天下取りは、きわめて行き当たりばったりなイメージになってしまいました。いや、たぶんそんなにあいまいなものじゃなかったと思うんだけどな……でも、ドラマの主人公が秀吉サイドの人間なんだから、まぁしょうがねっか。


結論、「第31回がとてもたのしみです。」

 今回は、とにかく勢いに乗る秀吉軍の快進撃というわかりやすい回になりましたが、明智政権にももっといいとこを分けてほしかったです……できれば、光秀存命のまま山崎合戦までエピソード2回ぶんくらいはもたせてほしかった……ムリ? やっぱり?
 この第30回でお別れになった小朝光秀なのですが、結局、そのキャスティング以上のサプライズがドラマ上でまったく提示されない、ものすっごく古臭いイメージだらけの光秀だったのがとっても残念でした。正直いって、荒木村重謀反より前にドラマに登場する意味が全然なかったですもんね。なんの個性もない織田家家臣団のモブの一人だったもんなぁ、前半ず~っと。

 ところで、私は常々、明智光秀の正真正銘の嫡男で、本能寺の変の時点ですでに元服して一人前の武将になっていた、「明智十五郎光慶(じゅうごろう・みつよし 1569~82年)」という、おいしいにもほどのある貴公子が、この手のエンタテインメント作品でまったく話題にされないことを非常に疑問に感じています。『軍師官兵衛』にも登場している光秀の長女・お倫や、有名なガラシャお玉の弟にあたる人ですね。
 なんでこの人、そんなに相手にされてないんだろう!? まぁ、武将や政治家としての業績がまるで残っていないので正体不明すぎるわけなんですが、明智政権下では一貫して丹波国亀山城か近江国坂本城の防衛にあたり、父・光秀のバックアップにまわっていたのですから、父の信頼も厚い非凡な才能があったはずなのです。
 まぁ、『軍師官兵衛』に出てくるとはハナっから期待してませんでしたけど、明智光秀が主人公の物語にさえ、登場したという話を少なくとも私は寡聞にして知りません。やたら「新解釈! 新解釈!!」と鼻息を荒くするマンガ『センゴク』にも出てこなかったしねぇ。でも、私が明智光秀で『信長の野望』をプレイするときには、必ずオリジナル武将の枠でこの明智光慶を作成することにしています。いや、そうしないと高齢の光秀はすぐに死んじゃうからよう。

 今回の明智政権も、ものすご~く凡庸な描写の末に露と消えてしまったわけなのですが、いつか必ず! フレッシュな光慶くんがはつらつと活躍する歴史ドラマが世に出ることを願ってやみません!!


 さて、来週に最期をむかえる可能性が大な柴田勝家には、もっとがんばってほしいな~と思います。近藤芳正と内田恭子というフジテレビ臭ぷんっぷん夫婦が、果たしてどのくらいまで竹中秀吉の天下取りに食い下がってくれるのか!? そのチワワ奮迅の戦いに期待したいところですね!!

 また唐沢寿明さん、前田利家役で出てくれないかな!?
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