長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

戦争に勝者などいない

2014年08月11日 00時29分21秒 | 日記
 はぁ~……

 私って、つっくづく、この資格試験が苦手なんだなぁ……


 まぁ、家に帰ってガタガタ震えながら自己採点したところ、ギリッギリで合格できそうだから結果オーライですけど。


 しっかし、3年かけて勉強しておきながら、やっとこさ合格ラインギリギリかね!?

 ホント、首の皮1枚で助かったかどうか。これだって、正式な合否発表は来月なんですから、安心はできませんけど。


 はぁ~……二次試験、がんばろ。
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うん、べつに続かなくっても、いいかな!?  2014年版『ゴジラ』 ~やっとこさ本文~

2014年08月09日 21時54分45秒 | 特撮あたり
≪映画本編に関する情報は、こちら!≫ 

 ほんでもって、観てきた感想なんですけれどもね。
 なんせ、現在絶賛公開中の映画の感想なので、詳しい内容にはさほど触れずに、ざざっと雑感のみをくっちゃべっていきたいと思います。と言っても、結論はもうこの記事のタイトルで言っちゃってますけど……

 いやいや、面白かったですよ! 面白かったんですが、まぁ日本の特撮ファン、ゴジラシリーズファンとしていろいろ思うところはあまたありました。

 まず、本題たる感想に入る前にこれは言っておきたいのですが、本作は、2010年から始まった我が『長岡京エイリアン』におきまして、史上初の「ゴジラシリーズ」におけるリアルタイム新作となるわけであります。ま、それが日本の東宝の映画作品でなかったことは正直残念ではあるのですが、それにしたって、首をおギドラさまのごとく長~くして待ち焦がれていた、満願成就の完全新作なわけ! これに興奮しないわけがありません。
 2004年の『ゴジラ ファイナルウォーズ』以来、ついに10年目にしての新作であります。『メカゴジラの逆襲』(1975年)~『ゴジラ』(1984年)だって9年、『ゴジラ VS デストロイア』(1995年)~エメリッヒ版『ゴジラ』(1998年)だって3年のブランクですよ。それ以上に待たされちゃったんですから、『ファイナルウォーズ』の罪は大きいよ~! いや、ひとり『ファイナルウォーズ』だけの責任でないことは当然なのですが、あれは確かに賑やかなお祭り作品ではあったものの、「ゴジラシリーズである必要ある?」みたいな、大事なところをぜんぶ北村龍平節に乗っ取られた「カマキリ feat.ハリガネムシ」的作品に成り果てていたと思います。つまるところ、北村監督に泣きついた時点で当時の東宝ゴジラシリーズの中天に、妖星ゴラスならぬ死兆星はあかあかと輝いていたってわけよぉ。

 悠久のゴジラ史上において、『ゴジラ』というシンプルなタイトルを冠した作品は、かつて3作ありました。全ての始まりの特異点となる偉大な第1作『ゴジラ』(1954年 本多猪四郎監督)、のちの「平成ゴジラシリーズ」の第1作に位置づけられるリセット作『ゴジラ』(1984年 橋本幸治監督)、そして直接の関連こそないものの、ハリウッド製という点において今回の作品の先達となる『ゴジラ』(1998年 ローランド=エメリッヒ監督)、この3作です。ハリウッド版は1998年版も今年の新作も通常『 GODZILLA』と表記されていますが、区別するのがめんどくさいので全部『ゴジラ』で統一させていただきます。

 これら3つの『ゴジラ』は、すべてオリジナリティに満ちた「はじまり」を担う原点的作品になっております。まぁ、1998年版はあまりにもオリジナリティがありすぎたために、後続はアメリカで制作された TVアニメシリーズ(1999~2000年放送 全40話)しかありませんけどね……

 これらの諸先輩方の中で、最も今年の2014年版『ゴジラ』に比較されることが多いのは、やっぱり同じくハリウッドで生まれた1998年版だと思うのですが、この作品の公開当時、いたいけな大学生だった私はウッキウキで劇場に向かい、上映後、かなり釈然としない表情で劇場をあとにしたことを昨日のことのように覚えております。いや、頭をからっぽにして楽しむ娯楽作品としては文句なしの一級品なのですが、これは「ゴジラ」ではないだろうと……
 いろんな感情は去来しましたが、結論として考えたのは、「西洋人に『怪獣』という概念は理解できないんだろうな。」というものでした。
 いくら身長が50m 以上になろうと、既存の戦闘機のミサイル攻撃で死んじゃうんだものねぇ。いちおう、作中に登場したあの巨大生物は、日本の一部地域で伝承されている伝説の怪獣「ゴジラ」とは別のもの、という逃げ道は作られていたのですが、1998年版が見せたのは人類科学の通用しない荒ぶる神のごとき天災としての怪獣の脅威ではなく、人類の創造した核文明の犠牲者となり暴走した巨大生物を駆除する際に生じた悲喜こもごも、というスケールのお話だったのです。『ジュラシック・パーク』シリーズや『ボルケーノ』(1997年)といったパニック映画のバリエーションのひとつでしかなかったわけですね。
 だいたい、「ゴジラ」を標榜してるのに、1998年はそれを象徴するテーマ音楽の印象がゼロに近いんですよ! いやいやいや、それはないよ!!
 伊福部昭神先生の昔から、怪獣映画には始めに音楽ありきなのです。そりゃ1998年版でも作中でゴジラの主題曲は流れてはいたのでしょうが、全っ然思い出せない! 思い出すのは当時アホみたいにパワープレイされていた、ジャミロクワイとか L'Arc〜en〜Cielのイメージ楽曲ですよ。いいから、そんなの!

 ちょっと前説が過ぎたのでちゃっちゃと本題の2014年版の感想に入りたいのですが、その点、さすが16年の歳月は無駄ではなかったといいますか、本作は、多少の惜しい点こそあるものの、1998年版とは雲泥の差で立派な「怪獣映画」になっていたのではないでしょうか。ほんとにビックリしました。
 なにがビックリしたかって、まずオープニングのテーマ曲と、それにともなう映像のコラージュが期待感&テンション爆上がりな堂々たる仕上がりになってるんですよね! 伊福部サウンドの「畏怖」の方向ではなく、そこはアメリカらしくホラー映画よりの「恐怖」を掻き立てるものにはなっているのですが、身長108m の、人類にとって非常に厄介な「なにか」が迫ってくるという緊迫感がビンビン伝わってくる音楽なんですよね! まず、本編なんかまったく始まっていないのに、この時点で +80点くらいは加算されてしまいました。つかみはオッケー!!

 あとはもう、着ぐるみでなく CG技術で表現する怪獣ゴジラにどのくらい重厚感を出せるのかという点が気になっていたのですが、全体的に「夜の闇」とか「水しぶき」とか「爆炎の煙」とかで、非常に上手くゴジラの全貌を見せない「じらし」の演出がかなり良い効果を上げていたと思います。最後のあたりの、パラシュート決死部隊がゴジラの巨体に接近を試みるところなんか、幻想的な映像美の域に入っていましたよね。ここらへんはかなり印象的でした。

 ただまぁ、実に面白い作品ではあったのですが、いろいろ「満足感」という意味で、日本の怪獣映画ファンとしては物足りない点も少なからずありまして。

・じらしすぎ? 「次回作に期待してネ」要素が多すぎるか
 まずなんと言っても、ゴジラが弱いですよね。
 昭和ゴジラシリーズファンとしては、1984年版『ゴジラ』からこっち、ず~っとぶっといビーム作画で出力のインフレ状況が続いていたゴジラの必殺技「放射熱線」が、今作でまさかの「煙ぼわぼわ描写」に原点回帰していたのには驚き入りました。ギャレス=エドワーズ監督、どんだけ原典愛が強いのかと!
 平成ゴジラシリーズを観て育ったファンが、さかのぼって昭和ゴジラシリーズの諸作を観た時にまず驚くのは、ゴジラの放射熱戦が「たいして強くない」という点だと思います。特に1954年版の放射熱線なんか、パトカーが半壊するくらいの威力しかないんですよ! でもその反面、見えない「被爆」の被害は甚大なのですが。
 そんなの、最新 CG技術でいくらでもカッコよくできるであろうに、今作のゴジラの吐く放射熱線は、吐くまでの背びれのチェレンコフ光の描写こそ美麗であるものの、かなりしょぼいものになっていると思います。まず、そんなにバンバン吐きませんしね。
 そしてゴジラ自身も、いかにも「寝起き」といった感じで、ぽっと出の新人怪獣ムートー夫妻を相手にして死にかけるくらいに頼りない強さになっているのです。大丈夫? これで地球環境のバランサーできんの!?
 でもこれ、明らかに続編以降にどんどんゴジラがパワーアップしていくためのお膳立てなんでしょうね。幸い本作も大ヒットしているようなので文句は言わないのですが、ただやっぱり、本作単体で言うとゴジラはいかにも本調子ではないように見えました。はよ、起きぃ!!

・ムートー夫妻の登場と造形、う~ん……
 まず、原点たるハリウッド版新シリーズの記念すべき第1作を、ゴジラだけで勝負しようとしない姿勢が、そんなに好きじゃない。
 作品の面白さの保険でライバル怪獣をぶつけたように見えるんだよなぁ。いらないだろ、そんなの……1954年版とか84年版みたいにゴジラ1頭で押し通してくださいよ! え? ショッキラス? あれは前座だからいいんですよ!
 なにかと批判の多い1998年版だって、大量のミニラこそ出てきましたが他の怪獣は出さなかったでしょ。その豪胆さは2014年版も見習ってほしかったなぁ。
 結局、この2014年版も、あの日本の「ミレニアムシリーズ」の第1作『ゴジラ2000』(1999年)と同じ轍を踏んじゃったような気がするんですよね。「怪獣 VS 怪獣」の構図を盛り込んじゃうと、ゴジラの個性がいまひとつ際立たなくなっちゃうでしょ。もったいない!
 まぁ、こんなこと言ってても、肝心のライバル怪獣がカッコよかったら手の平返しで私も文句を言わなくなるのですが、ムートー……カッコいいかぁ!? ああいう造形、アメリカの子ども達には大うけなのか!? 少なくとも日本では、ラドンやアンギラスなみに人気が出るのは至難の業かと思うのですが……
 あと、せっかくゴジラで怪獣の「生物感」を極力拭い去ってるのに、ムートーに雌雄があるという設定で思いッきり生々しくなっちゃってるのも、やっぱりなんだかんだ言っても、「怪獣」文化の西洋への伝播がまだまだ過渡期にあることを如実に示しているような気がしました。虫感とか生物感を強調してどうするんだよ……妖怪「手長足長」みたいに合体して「パーフェクトラブ♡ラブ♡ムートー」になったりしたら面白かったけど、それはさすがにレベル高すぎですよね。怪獣革命いまだならず!!

・ジャンジラ市、あぁジャンジラ市、ジャンジラ市。
 ハリウッド映画あるあるなんですが、今回も、ね……
 でも、実際に日本列島で原発事故が発生した地域を避けようとしたら、それはやっぱり東海地方に舞台が行くでしょうし、福島と東京の距離感と、本作でのジャンジラ市と東京とのそれにどれほどの隔たりがあるのかということを、アメリカの皆さんが理解するのはかなり難しいかと思います。そんなん、どっちも目と鼻の先じゃん!みたいな。だったらハデにやっちゃおうやということで、ジャンジラ市の描写がああいう大都市な感じになっちゃったんでしょうね。
 まぁ、フィクション作品なのでいちいち目くじらを立ててもいられませんが、やっぱりヘンな違和感は満載。

・この設定、ゴジラじゃなくて平成ガメラじゃんかよう!
 日本の特撮ファンの誰もがこう思いましたよね。
 でも、日本のゴジラの誕生設定を踏襲しちゃうと、ゴジラは完全にアメリカの被害者になってしまうので、アメリカの核実験うんぬん以前から頂点捕食者として地球にいました、という存在にまで持ち上げなければ作品の中心にすえられなかったという、ハリウッドならではの事情があったのではないでしょうか。本作でのゴジラは、日本列島から意識的に遠ざけられていますからね。その代わりにムートーが持ってこられたわけなのですが……いらん!!
 有史以前から存在する地球の守護者となると、こりゃもう金子修介監督3部作のガメラになっちゃうんだよなぁ。

・小顔のゴジラ、そんなにいいですか!?
 これは完全に私の主観なのですが、頭のちっさいゴジラって、そんなにカッコイイんですかね。なんかアニメチックで私、好きじゃないんですよ。
 しかも今作のゴジラって、ゴツゴツした溶岩とかケロイド状の皮膚じゃなくて、ワニみたいに整然とウロコが並んだ表皮になってますよね。それは核爆発にも耐えうるという設定があるからなんでしょうが、なんかキレイで筋肉質なゴジラって……ピンとこない。
 怪獣にその手のマッチョさとモデル体型はいらないだろう、アイドルじゃないんですから。荒ぶる神ですよ!? 小顔なナマハゲなんかいないでしょ。
 だいたい『ゴジラ×メカゴジラ』(2002年)あたりからミョ~に小顔になっちゃいましたよね。あの作品も良い点はたくさんあるのですが、機龍メカゴジラの暴走描写もしかり、アニメで先にはやった要素が特撮映画に侵食してくる感じって、イヤなんですよね。
 怪獣は、顔がデカくて足は短く太く! 迫力第一。


 まぁ、今回の2014年版『ゴジラ』に関する雑感は、以上でございます。
 今後のハリウッド版ゴジラのパワーインフレに期待はしますが、対抗する新怪獣がムートー系のデザインセンスばっかだったら、もはや日本のゴジラシリーズとは別のエンタテイメントとして切り離すしかありませんよね。もういいよ、そういう『クローバーフィールド』的なやつはよう!

 しかしなんと、早くもハリウッド界隈では、次回作にあの大御所どころのラドン、モスラ、そして我らがおギドラさまあたりが登板されるとか、されないとかいうウワサが!?
 CG でどういう風に復活されるかに若干の不安は残りますが、観たいですねぇ~、21世紀の『三大怪獣 地球最大の決戦』!! これはなんとしても、劇場公開の日まで生き延びねば。

 おギドラさま、やっぱり西洋のドラゴン風デザインになるんだろうなぁ……「ぴろぴろぴろ♪」なんていう声では鳴かないんだろうなぁ……

 愛しの宇宙超怪獣はやっぱり、神社の鳥居とセットでよみがえっていただきたいものなのですが……贅沢な注文はいたしますまい。
 でも、富士の裾野だけはカンベンな!! そこはキングコングさんにお任せしましょ~。
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うん、べつに続かなくっても、いいかな!?  2014年版『ゴジラ』 ~資料だけ~

2014年08月06日 23時47分09秒 | 特撮あたり
映画『 GODZILLA ゴジラ』(2014年5月アメリカ、7月日本公開 123分)
 『 GODZILLA ゴジラ』は、日本の同名映画キャラクターに基づいた2014年のアメリカ合衆国の SF怪獣映画であり、『ゴジラ』シリーズのリブートである。アメリカ合衆国の資本でゴジラ映画が製作されるのは、1998年公開の『 GODZILLA 』以来2作目。ワーナー・ブラザーズ映画とレジェンダリー・ピクチャーズ提供、レジェンダリー・ピクチャーズ製作。総製作費1億6千万ドル。
 興行収入は、2014年6月23日時点でアメリカ合衆国で1億9千万ドル、世界で4億7千万ドルを売り上げている。
 ちなみに、1998年版の『ゴジラ』は総製作費1億3千万ドルで興行収入はアメリカ合衆国で1億3千万ドル、世界では3億8千万ドルだった。

 2004年公開のシリーズ第28作『ゴジラ FINAL WARS 』の商業的失敗(興行収入12億円)を受けて、東宝は以後10年間ゴジラ映画を製作しないことを発表し、それまで数々の特撮映画の海上シーンの撮影に使用した東宝大プールを解体した。『ゴジラ対ヘドラ』(1971年)の監督である坂野義光は、東宝からゴジラシリーズを元にした IMAX 3D による短編映画の製作権を獲得し、その後の2007年、坂野はアメリカのプロデューサーのブライアン=ロジャースと会い、ロジャースは2009年にレジェンダリー・ピクチャーズに話を持ちかけ、長編映画を製作するプロジェクトが開始された。
 2009年8月、レジェンダリーが東宝と共同で新しいアメリカ版『ゴジラ』を製作して2012年に公開すると報じられ、2010年3月、レジェンダリーがゴジラの権利を獲得していたことが明らかとなった。レジェンダリーはワーナー・ブラザーズと共同製作、共同出資し、シリーズをリブートすることを発表した。ちなみに、1998年版『 GODZILLA 』を製作したトライスター・ピクチャーズは2003年に製作権が期限切れとなったため、本作には関与していない。レジェンダリーは1998年版に登場した「イグアナのような巨大生物」ではなく日本版に近いゴジラが登場する新作を計画した。レジェンダリー・ピクチャーズ会長兼 CEOのトーマス=タルは、「ゴジラは世界でも有数のポップカルチャー・アイコンであり、我々もその一ファンとして、ファンが見たいと思う映画を作りたいと考えている。」と説明した。
 2010年10月にデヴィッド=キャラハムが脚本を書くことが報じられたが、2011年1月の時点で、すでにキャラハムは脚本製作から手を引いており、キャラハムによる第1稿が書き直されることも発表された。同年7月、デヴィッド=S=ゴイヤーが脚本書き直しに参加した。
 2013年1月、フランク=ダラボンが追加で脚本を執筆することが報じられた。ダラボンはインタビューで、「『ゴジラ』を見て我々が学んだことは、ゴジラが広島と長崎の原爆、そして当時我々アメリカ人が行った核実験のメタファーであるということだ。」と答え、ゴジラを「自然が生み出した驚異」として描くと語った。

 2012年7月、アメリカのサンディエゴで開催された「コミコン2012」にて、本作の約1分間のフッテージ映像が初公開された。上映後、監督を務めるギャレス=エドワーズは「(監督を任された)責任は十分承知している。」、「(ゴジラによるパニックが)実際に起きたらどうなるか、現実的に描きたい。」と語った。

 撮影は、2013年3月18日にバンクーバー島のナナイモ周辺で始まり、6月30日のハワイのホノルルでの撮影などを経て、2013年7月18日にクランクアップした。しかし、出演した渡辺謙によれば、クランクアップ後も再撮影が続けられていたという。
 音楽にはアレクサンドル=デスプラが起用された。デスプラは NHK BSプレミアムの TV番組『音で怪獣を描いた男 ゴジラ VS 伊福部昭』でのインタビューで、多くのシリーズ作品の音楽を担当した伊福部昭に触れ、「伊福部の音楽を学ばずして、ゴジラという存在を表現することはできない。」と敬意を表している。
 視覚効果は、『ロード・オブ・ザ・リング』3部作でアカデミー視覚効果賞を受賞したジム=ライジールが担当する。着ぐるみを用いるオリジナル版と異なり、本作ではモーションキャプチャを用いてゴジラを描く。

 2014年7月の日本公開を控えて放送されたラジオ番組『渡辺謙ゴジラを語る』に出演した渡辺によれば、撮影を終えた結果、4時間を超える内容になってしまったため、芹沢博士が原爆を語るシーンや登場人物たちの背景描写などが大幅にカットされたようである。

 2013年7月20日に、サンディエゴの「コミコン2013」にて『ゴジラ』のパネルディスカッションが開催された。ギャレス=エドワーズ監督は、「プレッシャーは自ら課してしまったものだと思う。というのも、これこそ(自分が)やりたかったことだから。この作品が東宝のゴジラの一部になってほしいと思う。これこそ本物のゴジラ映画だ、といわれるように。」とコメントした。また、撮影のためにカナダへ入国した際、自分が『ゴジラ』の監督であることを説明すると、入国審査官たちに「絶対に変なもんつくるなよ!」と言われ、彼らと20分もの間、どうしたら良いゴジラ映画が撮れるかについて語りあったという。また、東宝からも「これまでの『ゴジラ』映画のレガシーを受け継ぐ作品にして欲しい。」と言われたと語った。

 2014年2月28日には、ドイツ・ハンブルグにて本編の冒頭20分間のフッテージ映像が公開された。出席したエドワーズ監督は、質疑応答の際に1998年版『ゴジラ』について質問され、「本当のゴジラ映画ではない。」と断言し、「ゴジラのような怪獣映画を見たい時、人間の闘いなんて見たいとは思わない。」と語った。
 2014年3月12日には、アメリカのサウス・バイ・サウスウエストにて新たなフッテージ映像の上映とエドワーズ監督へのインタビューが行われ、エドワーズは「優れた SF作品に共通するのは、作品が2つの事柄で構成されていることだと思うんだ。1つは、ただただ面白いこと。エンターテイメント作品として怪獣の闘いを観たいという観客の思いに答えることだね。でも2つ目としては、物語の背後に隠れた意味を説教臭くしないで伝えることも重要なんだ。そのためにはいくつかの視点で映画を語る必要がある。」と答えた。

 アメリカでの映画公開後、アメリカで本作を二度観賞した俳優の宝田明(1954年のオリジナル版などに主演)は、「観客が、ゴジラが現れるのをいまかいまかと待っているのをひしひしと感じるんです。そして、ゴジラが出てくるとウワァーって拍手が沸き起こってビックリしました。何でこんなに愛されているんだろう?と涙が出てきました。」と感激を口にした。エドワーズ監督は、「日本でヒットするまでは祝福はできないよ。」と慎重な姿勢を見せながらも、「続編のオファーが来たらメガホンを握りたいか?」という質問には、「 YES!」と即答した。その際にゴジラシリーズから起用したい怪獣を尋ねられると、「キングギドラかラドンかな?」と楽しそうに答えていた。

 シリーズ第25作『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』(2001年)の監督を務めた金子修介は、「映画は監督を選ぶことから始めたほうが良いものなのですよ。この映画、監督選択に成功した例でありましょう。」とコメントしている。ミレニアムゴジラシリーズ諸作の監督を手がけた手塚昌明は、「『畜生!やりやがった!……でも、正直、羨ましい。』というのが素直な感想です。」と語っている。VS ゴジラシリーズの特技監督を務めた川北紘一は、「ゴジラとムートーの戦いは、ちゃんとやっていたと思います。ゴジラも恐竜の延長じゃなくて、怪獣として描いているので、そのあたりは良かったんじゃないかな。」とコメントしている。昭和ゴジラシリーズの多くで特技監督を務めた中野昭慶は今作の3D 制作について、「手前と奥とのカットバックや、全体のバランス、ドラマの作り方も徹底して3D を研究している。」と語った。
 なお、本作を平成『ガメラ』3部作(1995~99年)と重ねて評価するファンも存在し、3部作の監督も手がけた金子本人も作品の類似点に言及している。
 全体的に作品の評価は高いが、ガーディアン誌は、「日本のゴジラに込められていた反核の風刺が、この映画では滑稽なほど弱まっている腹立たしいリブートだ。」と批判している。ワシントン・ポストは主演のアーロン=テイラージョンソンの演技について、「ハリウッド映画のステレオタイプの肉体派俳優に成り下がってしまった。」と評している。

 本作の世界的な大ヒットを受け、早くも続編の企画が進められており、『ハリウッド・リポーター』誌は、ワーナーとレジェンダリーが3部作構成を計画していることを報じた。その後、「コミコン2014」にて、続編にはゴジラの他にラドン、モスラ、キングギドラが登場することが発表された。


あらすじ
 1999年。フィリピンの炭鉱を調査していた科学者・芹沢博士と助手のグレアム博士らは、そこで巨大な生物の化石を発見する。その化石には2つの繭のようなものが寄生するように付着しており、その片方からは、何かが誕生して海へと這い出た痕跡があった。その直後、日本の太平洋岸の都市・静岡県雀路羅(じゃんじら)市にある原子力発電所に勤務するブロディ夫妻は、近づきつつある謎の振動と電磁波を探知する。その振動によって炉心が異常をきたしたため、妻サンドラは原子炉の調査へと向かうが、奇怪な鳴き声と共に大きな揺れに襲われる。夫ジョーは街の住民を守るべく、原子炉の内部にサンドラを残したままやむなく防護壁を閉じ、ジャンジラ原発は倒壊した。
 それから15年後の2014年、ジョーとサンドラの息子フォードは軍での任務を終えてアメリカ・サンフランシスコの家族のもとに帰ってくるが、日本に暮らすジョーが警察に逮捕されたという知らせを受け、急遽日本に向かう。ジョーは事故の真相を探るべく、放射能汚染により立入禁止区域となったジャンジラ原発跡地に侵入したため逮捕されてしまったのだった。ジョーはフォードと共にかつての実家に残されたデータを回収するべく放射能汚染エリアに再侵入するが、そこでは野良犬が元気に走り回っており、ガイガーカウンターにも放射線反応はない。実家にたどり着きデータを回収するも現地パトロールに見つかり、2人は原発跡地内に建造された異様な研究施設に連行される。
 研究施設で2人は、巨大な繭を目にする。それは、かつて原発事故が起きた際に観測された謎の電磁波と同じものを放っており、そこから何かが孵ろうとしている。秘密研究機関「モナーク」の管理下にある研究所は、目覚めようとしている生物を食い止めるべく抹殺しようとするが時すでに遅く、繭からは昆虫のような細い足を持った巨大生物「ムートー」が出現して研究所を破壊し、背中から羽を伸ばして飛び去ってしまう。その際にジョーは重傷を負い、間もなく死亡した。
 ムートーは、太平洋を東へと向かう。芹沢博士をはじめとする「モナーク」もアメリカ軍の管理下に収まり、フォードと行動を共にすることになった芹沢博士は、フォードにモナークの活動目的と巨大生物の秘密について語る。
 現在からおよそ2億7千万年前の古生代ペルム紀。現在より高濃度の放射能に覆われていた地球上では、多くの怪獣たちが当時の生態系の頂点をめぐって激しい生存競争を繰り広げていたが、ペルム紀末の大量絶滅とそれに伴う放射能濃度の低下により、彼らは地底深くへと追いやられていった。しかし、20世紀の第2次世界大戦を皮切りに世界各地で核開発と実験が相次ぐようになったために地表の放射能濃度は上昇し、1954年、アメリカ軍の原子力潜水艦ノーチラスがとある怪獣を発見した。その後、アメリカ軍は核実験を名目として怪獣への核攻撃を実行したが、逆に怪獣を強化する結果になってしまい、怪獣は攻撃後に行方をくらました。モナークは長年それを調査しており、芹沢博士はその怪獣を「ゴジラ」と呼んだ。フィリピンで発見された巨大な化石はゴジラの祖先にあたり、それに寄生していたものはムートーの祖先と考えられた。体内に原子炉を持つゴジラと、放射線をエネルギーとするムートーは闘いが宿命づけられた関係にあった。芹沢博士は、ムートーを排除するためにゴジラも必ず活動を再開すると推測していた。
 ジャンジラ市を去ったムートーはハワイに上陸。ロシアの原子力潜水艦を襲い核燃料を捕食しながらホノルル市街地に進行し、軍隊と戦闘を繰り広げるが、そこへムートーを追跡してきたゴジラがついに上陸し、両者はホノルル国際空港で対決するが決着はつかず、飛び去ったムートーを追ってゴジラも海へ消えた。
 一方、アメリカ本土のネバダ州ユッカマウンテン放射性廃棄物処分場に保管されていた、1999年にフィリピンの炭鉱から回収されたもう一つの繭からは、メスのムートーが羽化する。処分場から逃げ出したムートーはラスベガスの街を蹂躙した。芹沢博士は、2体のムートーは繁殖のために同じ場所を目指していると断定し、ゴジラの後を追うアメリカ海軍は、サンフランシスコ湾で3体の怪獣が激突すると予測した。

おもなスタッフ
監督 …… ギャレス=エドワーズ(39歳)
原案 …… デイヴィッド=キャラハム(36歳)
脚本 …… マックス=ボレンスタイン、フランク=ダラボン(55歳)、デヴィッド=キャラハム、ドリュー=ピアース(38歳)、デヴィッド=S=ゴイヤー(48歳)
音楽 …… アレクサンドル=デスプラ(52歳)
撮影 …… シェイマス=マクガーヴェイ(47歳)
視覚効果 …… ジム=ライジール

おもなキャスティング(年齢は劇場公開当時のもの)
フォード=ブロディ大尉 …… アーロン=テイラージョンソン(24歳)
 本作の主人公。アメリカ海軍の爆弾処理を専門とする特殊部隊「 Navy EOD 」の隊員。
エル=ブロディ …… エリザベス=オルセン(25歳)
 サンフランシスコ総合病院に勤務する看護師で、フォードの妻。
ジョー=ブロディ …… ブライアン=クランストン(58歳)
 核物理学者でフォードの父。妻サンドラの死後、ジャンジラ原発事故に関するアメリカ・日本両政府の情報隠蔽を疑い、事故の真の原因を単独調査していた。
サンドラ=ブロディ …… ジュリエット=ビノシュ(50歳)
 ジョーの妻。日本の静岡県ジャンジラ市にある原子力発電所で働いていたが、突如発生した原発事故により命を落とす。
芹沢 猪四郎 …… 渡辺 謙(54歳)
 秘密研究機関「 MONARCH(モナーク)」に所属する生物科学者。放射線が生物に与える影響を調査しており、フィリピンで発見された謎の化石と、それに寄生する繭の謎を追っている。太平洋戦争時に広島の原爆投下で被爆した亡父がいる(直接の被爆では亡くなっておらず、その後遺症で亡くなった設定)。
 演じた渡辺謙によれば、当初は父親の広島での体験をステンツ提督に語るシーンも撮影されていたが、最終的には時間の都合によってカットされた。
 名前は、1954年版『ゴジラ』に登場した芹沢大助博士と、ゴジラシリーズで多くの作品の監督を務めた本多猪四郎に由来する。
ヴィヴィアン=グレアム博士 …… サリー=ホーキンス(38歳)
 モナークに所属する古生物学者で、芹沢博士の助手。
ウィリアム=ステンツ少将 …… デイヴィッド=ストラザーン(65歳)
 アメリカ海軍第七艦隊提督。ゴジラとムートーの殲滅作戦を指揮する。
 父親が広島に投下された原子爆弾の輸送に関わっていたという設定があり、それを芹沢博士に語るシーンも撮影されたが、最終的にはカットされた。


登場する怪獣
ゴジラ / GODZILLA
身長108メートル、体重9万トン
 オリジナル版ではジュラ紀から白亜紀にかけて生息していた巨大生物であったのに対し、本作ではより古いペルム紀に生息し、海棲爬虫類から陸上獣類への進化過程にあって当時の生態系の頂点に立っていた種族の末裔と設定されている。
 本作では恐竜の学説に独自の解釈が取り入れられ、二足歩行の恐竜には前屈姿勢のみではなく直立姿勢の恐竜も存在し、ゴジラも直立姿勢の系統だったという説明がされている。
 これまで説明が希薄だったエネルギー源が具体化されており、体内に原子炉のような器官を持ち、自ら莫大な熱エネルギーを生成することが可能となっている。外敵との戦いで危機に陥った際には、そのエネルギーを青い放射熱線と化して口から放出し、相手を攻撃する。また、その際には背ビレが青色に光る。オリジナル版のように背ビレ全てがいっせいに光って口から放つのではなく、尾先の背ビレから順に光っていく。ただし、熱線の放出には体力を相当に消耗するというリスクを背負っており、多用はできない奥の手でもある。
 出自の経緯についても、現代のたび重なる核実験により安住の地を追い出されたというオリジナル版ゴジラとは異なり、ペルム紀末の大量絶滅の際に地下深くへと逃れていたものが、連続的な核実験により地球全体の放射能濃度が上昇したため、自らその放射能を求めて地上への再進出を図ったものとされている。
 表皮はオリジナル版の隆起のあるゴツゴツしたものとは異なり、規則的に並んだワニの鱗のような表皮となっている。ただし、表皮自体はオリジナル版と同様に幾度となく受けた核攻撃により頑丈に硬化しており、アサルトライフルによる銃撃はおろか、M1エイブラムス戦車の砲撃や巡洋艦の艦砲射撃でさえも、傷一つつけることも不可能であるとされている。首元にエラを持っており、水中呼吸が可能となっている。
 あくまで自身の天敵であるムートーにのみ敵意を燃やしており、人間には一切興味を示さず、たとえ攻撃を加えられても意に介さず反撃すらしない。だが、その巨体は移動するだけで高波の発生や建物の倒壊といった天災的な被害をもたらし、人智を超えた存在として、荒ぶる神であるかのように描かれている。
 なお、劇中での呼称は英語読みの「 Godzilla(ガズィーラ)」であるが、芹沢博士だけは一貫して「 Gojira(ゴジラ)」と発音している。芹沢博士を演じた渡辺は劇中における「ゴジラ」の発音について、当初はエドワーズ監督から英語調の発音を依頼されたが、日本人としてのこだわりからそれを拒否し、日本語のままで発音したことを明かしている。
 「ゴジラ」という名前の由来については劇中では明言されていないが、設定ではオリジナル版と同様に、日本の大戸島の伝説の怪獣「呉爾羅」にならって呼ぶようになったとされている。

ムートー / M.U.T.O.
 ゴジラと同じく、ペルム紀に生息していた巨大生物。三角形の長い頭部、赤く輝く眼、2対の巨大な腕と胸部の小さい1対の副腕を持ち、全体的な風貌は昆虫に近い。放射線をエネルギー源とし、天然の原子炉ともいえるゴジラの体内に産卵する習性を持つが、現代においては核兵器や原子力発電所などの代替エネルギー源が豊富に存在するため、それらを優先して襲う。ゴジラとは太古の昔から敵対しており、ムートーは繁殖のために、ゴジラは自身の生存のために激突する。本作ではオスとメスのつがいが登場し、両者の形態は大まかには同一だが、オスがメスよりも小柄で、その代わりに腕の1対が翼となり飛行能力を有している。互いが遠くに離れていてもエコロケーション(反響定位)によって交信できるほか、強力な電磁パルスを放って周辺の電子機器を無力化し、人類側の軍事力を封じることができる。ノベライズ版では、この電磁パルスはゴジラの原子炉型器官にも干渉し、放射熱線を無力化するという使い方もできる。性格は非常に凶暴であり、人間の存在を認識して積極的に攻撃を仕掛ける。その一方で同族愛は強く、オスとメスが出会った際には喜ぶようにお互いの顔を擦りつけあったり、巣の卵を破壊された時には、それを嘆き悲しむかのような反応を見せている。雌雄で多くの卵を産んで繁殖する、あくまでも既存の生物の延長上の巨大生物(アメリカ SF映画伝統のグロテスクな巨大クリーチャーのイメージ)である。
 名前は、「 Massive Unidentified Terrestrial Organism(未確認巨大陸生生命体)」の略である。


 はいっ、まぁこういったわけなんですけれども、私自身の観た感想は、また次の機会に、ということでトンズラさせていただきまっす!

「ナニ、モイチ、ド!!」

 えぇ、えぇ、なんてったってハリウッド製なんですから、そういうニッポンが出てくるのは覚悟していたわけなんですが、やっぱりそんな感じで愕然としましたよね。いや、まっとうすぎておもしろくもなんともないリアル日本が出てくるよりはマシなんですけどね。

 静岡県ジャンジラ市。原発が至近距離にあるのに、まるで渋谷か有楽町みたいに高層ビルが密集しているジャンジラ市。
 ものすごいですよね……今川義元もビックリよ。
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『軍師官兵衛』  視聴メモ 第31回『天下人への道』

2014年08月04日 08時22分11秒 | 日本史みたいな
『軍師官兵衛』第31回『天下人への道』(2014年8月3日 演出・尾崎裕和)


登場する有名人・武将の『信長の野望』シリーズでのだいたいの能力評価(テロップ順)

黒田 官兵衛 孝高  …… 知力84、統率力67
 (演・岡田准一)

黒田 長政      …… 知力77、統率力63
 (演・松坂桃李)

浅井 茶々姫     …… 知力16、統率力21
 織田信長の妹・お市の方の長女。(演・二階堂ふみ)

高山 右近 重友   …… 知力71、統率力75
 (演・生田斗真)

荒木 道糞(どうふん)…… 知力52、統率力83
 (演・田中哲司)

足利 義昭      …… 知力98、統率力86
 (演・吹越満)

母里 太兵衛 友信  …… 知力44、統率力80
 (演・速水もこみち)

後藤 又兵衛 基次  …… 知力14、統率力75
 (演・塚本高史)

石田 三成      …… 知力92、統率力60
 (演・田中圭)

丹羽 長秀      …… 知力82、統率力73
 (演・勝野洋)

柴田 勝家      …… 知力51、統率力87
 (演・近藤芳正)

池田 恒興(つねおき)…… 知力56、統率力68
 (演・大橋吾郎)

浅井 お市
 織田信長の妹。(演・内田恭子)

蜂須賀 小六 正勝  …… 知力74、統率力90
 (演・ピエール瀧)

羽柴 小一郎 秀長  …… 知力83、統率力75
 (演・嘉島典俊)

瀧川 一益      …… 知力66、統率力78
 (演・川野太郎)

吉川 元春      …… 知力58、統率力85
 (演・吉見一豊)

織田 信孝      …… 知力39、統率力52
 (演・中山麻聖)

毛利 輝元      …… 知力85、統率力80
 (演・三浦孝太)

加藤 清正      …… 知力63、統率力81
 (演・阿部進之介)

福島 正則      …… 知力45、統率力83
 (演・石黒英雄)

中川 清秀      …… 知力26、統率力75
 (演・近江谷太朗)

真木島 昭光     …… 知力65、統率力33
 (演・小久保 丈二)

織田 信雄(のぶかつ)…… 知力39、統率力65
 織田信長の次男(演・小堺翔太)

小早川 隆景     …… 知力83、統率力77
 (演・鶴見辰吾)

千 宗易(そうえき)
 堺の豪商で茶人。織田信長と羽柴秀吉の茶頭をつとめる。(演・伊武雅刀)

羽柴 秀吉      …… 知力95、統率力94
 (演・竹中直人)

黒田 職隆      …… 知力72、統率力55
 (演・柴田恭兵)


ざっとの感想

●最近やたらと注目度の高い「清洲会議」は、アバンタイトルでささっと処理! いいですねぇ~、この映画『清須会議』を小馬鹿にした流れ。それはそれでいいと思うんですけど、依然として「柴田の織田信孝推し VS 羽柴の織田秀信推し」という古っくさい対立構造を堂々と持ち込んでいる脚本の神経がまったく理解できません。
 だ・か・ら! 清洲会議は織田信長の後継者を決める会議じゃなくて、「織田家」の後継者と領土配分を決める会議なの!! そんで、織田家の当主はとっくの6年前(1576年)から、信長の嫡男の織田信忠がつとめてたの!! その信忠に嫡男(秀信)がちゃんといるんだから、織田家の後継者争いなんてハナッからやる必要がないじゃん。なんで秀信をさしおいて、信孝とか信雄とかいう親戚連中の名前が出るわけ?
 秀吉は劇中で、そういう意味で勝家のことを「うつけ」と言っていたんでしょうか。それだったら納得いきますわ、信孝を次期当主に推すなんて、織田家に対する不忠もいいとこですもんね!

 それにしても、『清須会議』でヒラの清須城門番を演じていた近藤さんが、『軍師官兵衛』で柴田勝家を演じているとは……いったいどんなパラレルワールド!? それで、『軍師官兵衛』で清洲城の門番を役所広司さんがチョイ役で演じていたら最高だったんですが、そうはいかないよねぇ。

●セリフもない一瞬だけの登場だったのに、イケメンの信孝をさしおいて「なんだ、こいつ!?」と視聴者の注目をさらっていく織田信雄のバカ殿っぷり。いや、さすがに戦争の経験もある武将だし、のちに内大臣にまでのぼりつめて天寿を全うする人物でもあるんですから、信雄さんもそんなにひどい扱いされるいわれもないとは思うんですが……まぁ有能じゃないですけどね。
 信忠さんも信雄さんも、なんと死後400年にもわたって無視されたりバカにされたり。なんで後世の人々にこんなにいじめられなくちゃいけないんですかねぇ。親父が有名だとこんなに苦労するもんなのかねぇ~。

 だいたい、演じた小堺翔太さんって、お父様のことはおいといて、アナウンサーさんなんでしょ? なんで信雄役の白羽の矢が立ったの!? 小堺さんにしろ今週ゲストのウッチーにしろ、大河ドラマに出たい人は、役者じゃなくてアナウンサーになればいいのか!? 視聴者と織田一門をナメてんじゃねーよ!!

○千宗易、のちの利休として、竹中秀吉の「前任」官兵衛の伊武雅刀キター! 気持ち悪い、ナイスヴォイスが気持ち悪い!!
 2人ともやけに声がいいという共通点もあるわけなのですが、今からおよそ30年前の1980年代に、各自、プロフェッショナルな芸人の世界とは違った、「異形」な得体の知れないゾーンから日本のお笑い界の天下取りに名乗りを上げた人物であったことを考えると、この竹中・伊武ペアが秀吉・利休ペアを、日本を代表する俳優みたいなもっともらしい顔をして NHK大河ドラマで演じているという事実の「異常さ」が伝わってきますねぇ。なんなんだ、このおじさんたちは……

●義昭「そちは甘いのう。かようなときは、両方に恩を売っておくのじゃ。それが世渡りというものじゃ。」
 いかにも将軍・足利義昭公らしい処世術なのですが、それは現在のあなたに、政治的にも軍事的にもなんの責任もないからできることなのでありましてですね……そのどっちかでもあったら、両方にいい顔したことがバレた時点で即刻、人生没シュートになっちゃうわけです。義昭公の場合、この鞆の浦幕府時代がすでに「権威だけあってその他の残高オールゼロ」というアンバランスにおちいっているからこその、奇跡的な身軽さなのでありました。
 だいたいあなた、両方に恩を売っておくというテクニックをかたくなに使おうとしなかったから京を追い出されたんでしょ!? しれっと自分のいちばん苦手なことを、さも持ち技であるかのように言うんじゃありません! 義昭公の存在の軽さは、ご自身のプライドのはかりしれない重さがあって初めて生まれるものなのです。脚本はそこの苦しみをまるでわかっちゃいない!!
 ま、吹越さんがおもしろいから、いいけどね。

○官兵衛 VS 荒木村重、因縁の再会!!
 茶室という静寂そのものの世界でグツグツと煮えたぎる憎しみ……官兵衛の感情が久しぶりにかき乱される非常に印象深いシーンなのですが、そこを演出した宗易の恐ろしさと、確実にどこか別の世界に「いっちゃった」村重のたたずまいの不気味さがものすごい迫力でした。
 極限までせまく設計された茶室って、ほんとにこわいね~!! 官兵衛だったら、有岡城の土牢フラッシュバックものだろ!

○秀吉の「長政ぁ! よろしくやっておるのう……」のときの手のジェスチャーが完全に NHKアウトですよね。さすがは竹中秀吉、そこらへんのアグレッシヴさは健在だ!!
 それにしても、飲み物をわざとこぼしてハンカチふきふき作戦とは……糸姫、いったいどこの大学サークルコンパでその手を習得しおったか!?

○長政と糸姫からしてみたら、正月からウザいことこの上ないんですけど、その「宴会のノリで縁談作戦」。いかにも新年イベントっぽくて秀吉らしいっちゃあ秀吉らしいんだけど、家臣一同のさらしもんにされる身にもなってみろってんだよ、ホント……

●もこみち太兵衛、声量なさすぎ。もっと腹から声だせやぁあ!!

○村重「秀吉は、織田家を乗っ取ろうとしておるというではないか。そのような男の天下というものは、げに恐ろしき天下であろうのう!!」
 内心、それを聞いて「ゴメン、それ、そそのかしてるの、おれ。」とつぶやく官兵衛であった……
 なんと、おのれの生への執着に正直な男であることか、荒木村重! それこそ、ひとつの物語の主人公になってもいいくらいの有為転変を生き抜いてきた武将であるわけなのですが、いさぎよくなれない生き物の業のかたまりのような村重が化け物なのか、それとも、あれほどに明朗快活な青年だった村重をそうさせてしまった時代が化け物なのか。
 村重ほどではないにしても、官兵衛だって「天下」という正体不明の化け物のために、身も心もだいぶ変貌してしまったわけで。
 この、官兵衛と村重との合わせ鏡のような関係は、実にドラマティックでいいですね。脚本、仕事してる!

○先週から気になってたんだけど、黒田熊之助くん役の赤ちゃん、寝てるときに目があきすぎ! 死んでるのかと思ってビックリしちゃったよ! 死ぬのはもっと、おっきくなってから!!

○秀吉が、賤ヶ岳合戦で加藤清正みたいなシルバーの兜をかぶってるのは珍しいような気がしました。秀吉といえばやっぱりゴールドですからね。これはモデルになった兜が残ったりしているんですかね?

○別に個人の容姿をうんぬんするつもりはないのですが、浅井三姉妹の末っ子のお江役の女の子がちゃんと11歳という年齢相応のキャスティングだったのと、それほどかわいらしいわけでもなく、いたってフツーな顔だちだったことに、あの『江』へのなんらかのメッセージを感じ取りました。そうそう、お市の方も淀の方も、今まで浅井家の母子は不相応に拡大解釈されすぎだったんですよ! そんな感じにフツーでいいじゃんって話なワケよ!!

●うん、そうそう、淀の方だってフツーでいいんですよ、フツーで……って、フツーっていうか、むしろ……あれ? こんなヤツ、側室にすんの!? 天下取りはつらいなぁ~!!

●お市の方、セリフひとつだけでした。うちゆき姫に続き、そら豆姫、昇天。


結論、「第32回がとてもたのしみです。」

 エッ、まさか、来週で柴田恭兵さんとおさらば!? これはつらいなぁ!

 っていうか、今回やっと気がついたんですけど、最初のキャスティング表で、柴田恭兵さんのお名前を初回から前回まで、ず~っと「恭平」と誤記してしまっておりました……大変に失礼をいたしましたが、うち直すのが面倒くさいので、当面修正する予定はございません。

 恭兵さん、退場する直前の今さらですが、ずっと間違えてて本当にすみませんでした! 恭兵ヘ~イ!!
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絶句。

2014年08月02日 23時41分19秒 | すきなひとたち
 ……冗談じゃないよ、まったく……

 私、今朝、ほんとの偶然で、なんの気もなしに去年の日本武道館初コンサートの菅谷さんモデル(真っ赤)のTシャツを着て出勤してたんだぜ。

 そいで、あ~疲れた~と思って家に帰ってパソコンを開いたら、例のニュースよ。

 ……冗談じゃないですよ……9月11日、そんなことがなくても絶対にまた行こうと思ってたのに、ますます行かざるを得なくなっちゃったじゃないのよ。

 「解散」じゃないのはうれしいけど、ホント……今年の秋から来年の春にかけては、いろいろとせつないことが続いちゃうなぁ。私個人も、いろいろな方々にお別れを告げて千葉を去ることになるし。


 まぁ、そんな先のことはいいや! まずは夏のハロコンを心からの楽しみにして、せいぜい精魂込めて働かせていただきます!! あと、試験勉強ね!!

 ……はぁ~……
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