長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

『軍師官兵衛』  視聴メモ 第33回『傷だらけの魂』

2014年08月25日 19時57分04秒 | 日本史みたいな
『軍師官兵衛』第33回『傷だらけの魂』(2014年8月17日 演出・大原拓)


登場する有名人・武将の『信長の野望』シリーズでのだいたいの能力評価(テロップ順)

黒田 官兵衛 孝高  …… 知力84、統率力67
 (演・岡田准一)

徳川 家康      …… 知力102、統率力65
 (演・寺尾聰)

黒田 長政      …… 知力77、統率力63
 (演・松坂桃李)

浅井 茶々姫     …… 知力16、統率力21
 (演・二階堂ふみ)

高山 右近 重友   …… 知力71、統率力75
 (演・生田斗真)

荒木 道薫      …… 知力52、統率力83
 (演・田中哲司)

母里 太兵衛 友信  …… 知力44、統率力80
 (演・速水もこみち)

石田 三成      …… 知力92、統率力60
 (演・田中圭)

安国寺 恵瓊     …… 知力80、統率力31
 (演・山路和弘)

蜂須賀 小六 正勝  …… 知力74、統率力90
 (演・ピエール瀧)

豊臣 秀長      …… 知力83、統率力75
 (演・嘉島典俊)

加藤 清正      …… 知力63、統率力81
 (演・阿部進之介)

福島 正則      …… 知力45、統率力83
 (演・石黒英雄)

小早川 隆景     …… 知力83、統率力77
 (演・鶴見辰吾)

千 利休
 (演・伊武雅刀)

豊臣 秀吉      …… 知力95、統率力94
 (演・竹中直人)


ざっとの感想

●ダーイシ三成よ、わかるか……あんたの全身ホワイトのファッションセンス、秀吉家臣団の中で浮きまくりなんだよ。目立ちたがりがそういう孤立のしかたをするのはよくないもんなんだ。ほら、みんな集まっても、だぁれもイジってくれないだろ。ツッコミ待ちしてるみたいな無口さが、さらに周囲の感情を逆なでするという悪循環。わかるだろ……わからなかったら……やっぱりおまえは関ヶ原だ。
 そうか、秀吉政権の崩壊の原因は、三成のかなくななファッションセンスだったのか!

●秀吉の「天下惣無事令」、言い換えれば「ケンカをやめねぇと、オレがぶん殴る!!」とでもいうべきジャイアニズムにあふれた日本統一宣言がついに発令されたわけだったのですが、史実からくるイメージだったら、いっちばんブラックな顔をして「ものはいいようだな、ヘヘヘ……」とほくそ笑んでいそうな官兵衛が、いっちばんピュアで真剣なまなざしをして「これで戦乱のない平和な時代がおとずれるんだっ!」と信じきっている、そのウソ臭さがたまりませんね。
 『軍師官兵衛』は、いろんな矛盾をかかえながら黒田孝高を NHK大河ドラマの主人公、つまりは「多くの視聴者の共感を得て、応援してもらえる好人物」に仕立て上げなければいけないわけでね。タイヘンよね~、そこは。

●うん、わかった。秀吉が側室の中でも、特に茶々姫にご執心なのは、「ぜんぜん自分のことを好きになってくれないから」なのね。わかりました。
 でも……いいんじゃない、そんな、常にまゆ毛がガルウィング全開になってるひと。もうあきらめたら? 京極龍子さんのほうが断然いいと思うけどなぁ、私は。

○天才絵描き少年・岩佐又兵衛8歳あらわる! いいねぇ~、子どもは自分のやりたいことをやっているときの表情が、いちばん。完全に無表情でしたけどね。

●「今度、オレが負けた戦争のことを人前で話すからよぉ、そのときにオレが捕まえて1年間監禁してたおまえも来てくんない?」って官兵衛に持ちかける村重の狂気がまったくわけわかんない! いったいどのツラさげて……でも、それが狂気ってものなんだよねぇ。ある意味、村重らしいよねぇ。

○「オメーもおめおめ生きてるじゃねぇか、コノヤロー!」という村重の渾身の切りかえしが茶々姫にクリーンヒット!! 戦国の敗者として、自分の生きざまを笑いものにする勝者たちへみごとに一矢報いたかたちになった、村重トークショーでの暴走ハプニングでした。
 でも、こんなにシリアスなシーンでも、立ち上がった瞬間に立ちくらみでフラッとなるという小細工ギャグをはさみ込んでくる竹中さんは化け物だ! 空気呼んでちょーだい☆

○高山重友の、「あなたは、村重殿の魂を救おうとなされたのですね。」という言葉に明らかに困惑の色を浮かべる官兵衛。「いや、別に……ただ、簡単に死んでほしくないから笑っただけなんだけど?」
 確かに、死にたいけど自分で死ぬことはできないから他人に殺してもらおう、っていう考えは究極のめんどくさがりですよね。横着すな!!

○自分を認知しようとしない父親を追跡し、その脱力したプライベートを盗み見てスケッチするという、ものすごい芸術家ぶりを発揮する又兵衛少年! こいつは確かに、村重の子だ……これにはさすがの村重も、涙せずにはおられなかった。「おまえも、いろいろとこれから苦労するぞ。あと、そういうの恥ずかしいから、やめて!」
 でも、それを本人に見せろと官兵衛に言われた又兵衛は、「ヤベ、完全に怒られるモードだわ、これ……」と、ビクビクしながら村重に会ったんでしょうね。それでなぜか感動の抱擁みたいになったもんなんだから、もうなにがなにやら。

○重友「黒田シメオン、ゲットだぜ!」
 いや~、1人キリシタンにするのに10年くらいかかっちゃったよ。でも、かなりの大口だから、よしとしよう! お疲れさんっした!!

○大坂を訪れた瞬間から、完全に秀吉にヘーコラする道にシフトチェンジした小早川隆景& AKB47ペア。こういう切り替えの早さが処世術の真髄なんだよね~。にしても、完全に事前リサーチしているはずなのに、秀吉の黄金茶室を初めて聞きました、見ましたみたいな顔をして白々しくビックリしつつヨイショしたおす2人の姿に涙を禁じえません。ああ、中国地方の覇者よ、いずこ……

○またしても、人形みたいにまばたきもせず、なんの感情も浮かべずに官兵衛を見つめる竹中秀吉の不気味演技が炸裂して今エピソードも終了。いや~、これが毎週観られると思うと、たまりませんね! 深夜に人目を忍んでやってた『恋のバカンス』(1994~95年)とか『デカメロン』(1997年)じゃないんですからね、天下のNHK の大河ドラマなんですからね! うれしいねぇ、秀吉、死んでほしくないねぇ。


結論、「第34回がとてもたのしみです。」

 今回は新たな登場人物もまったくおらず、これまで積み重なってきた「有岡城編」の総決算というかたちで、コンパクトにまとまったエピソードになりましたね。これでついに、荒木村重も退場ということになりました。田中哲司さん、お疲れ様でしたね。
 でも、今まで家臣モブみたいな扱いしかされてこなかった村重に、ここまでスポットライトが当てられたということはすばらしかったと思います。私としては、もっと謀反の動機に戦国武将ならではの野心が混じってもよかったと思ったのですが、明智光秀以上に織田信長に強い想いを抱いている屈折したキャラクターとして魅力的に輝いたのはよかったですね。

 あ、そういえば、前半でほぼレギュラーになりながらも、意味のあるセリフはほぼゼロに近かった丹羽長秀とか瀧川一益がまったく触れられずにフェイドアウトしてる……
 いやホント、なんで勝野洋さんと川野太郎さんがキャスティングされてたんだろうね。とんだ役不足だったね、うん。
コメント
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