長岡京エイリアン

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魔人・子安武人、横浜みなとみらいでチビッコをビビらす  ~映画『プリキュアオールスターズ DX 』~

2014年06月24日 23時41分15秒 | アニメらへん
映画『プリキュアオールスターズDX みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!』(2009年3月公開 70分 東映)とは

 プリキュア歴代シリーズのクロスオーバー作品である。シリーズにおいて過去最高の興収である10億1千万円を達成した。

 前年2008年11月公開の映画『 Yes!プリキュア5 GoGo! お菓子の国のハッピーバースディ♪』と同時上映された短編作品『ちょ~短編 プリキュアオールスターズ GoGo ドリームライブ!』(6分)の内容を、さらに編集・再構成した長編映画作品である。当時のシリーズ最新作だった『フレッシュプリキュア!』からキュアピーチ、キュアベリー、キュアパインが参加した14名のプリキュアが、各作品の世界観を統一させて結集し、一つの敵に立ち向かう。本作の主な舞台は、神奈川県横浜市の横浜みなとみらい21という、実在の都市になっている。
 公開当時に放映中だった『フレッシュプリキュア!』と全作『 Yes!プリキュア5 GoGo!』を中心に物語が構成されている。また、作中では明言されていないが、『5 GoGo!』までの過去のプリキュア作品に関しては、最終回の後日という設定で物語が作られている。なお、『ちょ~短編 プリキュアオールスターズ』ではフレッシュ以前の過去3シリーズのプリキュアが共演していたが、本作で初めて出逢う設定に改められている。その一方で、各シリーズに登場した妖精たちはプリキュアに先駆けて全員親交がある。
 プリキュアたちをサポートしてきた妖精たちや敵として登場した怪物たちも、ほぼ総出演する。シリーズに続編がある作品(『ふたりはプリキュア』および『 Yes!プリキュア5』)は、続編(『 MaxHeart 』および『5 GoGo!』)で変身したコスチュームへの変身となる。『 Splash Star 』は本作では通常形態(キュアブルームとキュアイーグレット)への変身のみとなっているが、強化形態プリキュア(キュアブライトとキュアウィンディ)としては、次作『 DX2』と次々作『 DX3』で通常形態と組み合わせた形で登場する。

 映画公開時に、中学生以下の入場者にはシリーズ恒例の劇場限定アイテム「レインボーミラクルライト」が配布された。
 BGM は歴代シリーズの音楽を担当してきた佐藤直紀と高梨康治が参加。また『フレッシュプリキュア!』を除いて、各作品のオープニングテーマが挿入歌として使用されている。

 本作は1作かぎりの奇跡的コラボレーション企画として制作が進められていたが、興行成績の好調につき続編が制作されることとなった。本作と次作『 DX2』は製作時間に余裕がなかったという。その後の『 DX3』まで制作されたテーマが偶然に合致したため、プリキュアオールスターズシリーズは、本作を第1作とする3部作構成となった。なお、本作のテーマは『出会い』であり、各作品を紹介したうえで最後の大集合が盛り上がるように制作された。
 プリキュアの生みの親である企画の鷲尾天は、本作でプリキュアシリーズから身を引いたものの、続編においても監督の大塚とともに制作相談を行っており、『 DX3』まで引き続いて各作品の構築に携わることとなった。

 本作には多くの人気声優が出演しているにも関わらず、出演者全員のスケジュールが奇跡的に合ったため、全員がそろった状態で収録が行われた。スタジオでは多数の出演者が4本のマイクを使用してアフレコを行っていたため、マイクの争奪戦になったうえ、人口密度からスタジオの酸素が薄くなったと出演者たちが苦労話を語っている。また、プリキュア役とパートナーの妖精役のグループは交代しながら収録した。
 本作では、なぎさの頭にメップルが直撃するシーンや着地に失敗するフラッピとチョッピなど、過去のシリーズ作品をオマージュしたシーンが節々で使われている。


あらすじ
 ダンスコンテストに出場するために横浜みなとみらい21に向かった桃園ラブたちは、途中で道に迷ってしまう。そこへ正体不明の邪悪な存在「フュージョン」が現れる。力を欲したフュージョンは妖精たちを襲い、さらには歴代のプリキュアたちにも襲いかかる。変身して結集したプリキュアたちは力を合わせ、世界を脅かす強大な敵に立ち向かう。


おもな登場キャラクター

『ふたりはプリキュア Max Heart 』より
美墨 なぎさ/キュアブラック   …… 本名 陽子
雪城 ほのか/キュアホワイト   …… ゆかな
九条 ひかり/シャイニールミナス …… 田中 理恵
 「 PANPAKA パン」のチョココロネを買うために訪れるが、妖精ムープとフープを追ってきたフュージョンが変身したザケンナーと対決する。

メップル …… 関 智一
ミップル …… 矢島 晶子
ポルン  …… 池澤 春菜
 滞在先のパルミエ王国で強大な敵フュージョンの存在を知り、なぎさたちに合流する。
ルルン  …… 谷井 あすか
 滞在先のパルミエ王国で強大な敵フュージョンの存在を知り、戻った先でのぞみたちと出会う。

藤田 アカネ …… 藤田 美歌子
 のぞみたちにたこ焼きをふるまう。のぞみたちのたこやき好きに、なぎさやほのかを連想する。
久保田 志穂 …… 仙台 エリ
高清水 莉奈 …… 徳光 由禾
 TAKO CAFE のテラスで、なぎさたちのことをのぞみたちに話す。

『ふたりはプリキュア Splash Star 』より
日向 咲/キュアブルーム   …… 樹元 オリエ
美翔 舞/キュアイーグレット …… 榎本 温子
 「ナッツハウス」にアクセサリーを見に行き、危険を知らせにきたココたちと出会い、フュージョンと対決する。

フラッピ …… 山口 勝平
チョッピ …… 松来 未祐
 滞在先のパルミエ王国で強大な敵フュージョンの存在を知り、咲たちに合流する。
ムープ  …… 渕崎 ゆり子
フープ  …… 岡村 明美
 滞在先のパルミエ王国で強大な敵フュージョンの存在を知り、戻った先でなぎさたちと出会う。

日向 沙織  …… 土井 美加
日向 みのり …… 斎藤 彩夏
 チョココロネをたくさん買って行ったなぎさを見て、咲を連想する。

『 Yes!プリキュア5 GoGo!』より
「TAKO CAFE」のチラシを見て遊びにやってくるが、ルルンの頼みに力を貸す決意をする。
夢原 のぞみ/キュアドリーム     …… 三瓶 由布子
夏木 りん/キュアルージュ      …… 竹内 順子
春日野 うらら/キュアレモネード   …… 伊瀬 茉莉也
秋元 こまち/キュアミント      …… 永野 愛
水無月 かれん/キュアアクア     …… 前田 愛
ミルク/美々野 くるみ/ミルキィローズ …… 仙台 エリ

ココ/小々田 コージ …… 草尾 毅
ナッツ/夏      …… 入野 自由
 パルミエ王国で、妖精たちにレインボーミラクルライトを託そうとする。その後、ナッツハウスで咲たちに出会う。
シロップ      …… 朴 璐美
 パルミエ王国で、レインボーミラクルライトを受け取ろうとする。その後、ナッツハウスで咲たちに出会う。

『フレッシュプリキュア!』より
桃園 ラブ/キュアピーチ …… 沖 佳苗
蒼乃 美希/キュアベリー …… 喜多村 英梨
山吹 祈里/キュアパイン …… 中川 亜紀子
 ダンスコンテストにやって来るが、道に迷っている内にフュージョンと遭遇する。その後、シフォンとはぐれる。

シフォン …… こおろぎ さとみ
 ダンスコンテストを観るためにラブたちについてくるが、ラブたちが目を離したすきに、タルトを追ってパルミエ王国へ行ってしまう。
タルト  …… 松野 太紀
 ダンスコンテストを観るためにラブたちについてくるが、ラブたちが遭遇したフュージョンの脅威を警告するためにパルミエ王国へ向かう。
 ※タルトは今作から『プリキュアオールスターズ NewStage2』まで、5作連続で他の妖精たちをまとめるリーダー役を担っている。

フュージョン …… 子安 武人
 強大な力を欲している謎の液状生命体。性格は基本的に冷静だが、怒りの感情も強く、激しい欲望をあらわにすることもある。
 すべてを破壊して世界を暗黒に包もうとしており、生き物の個性をくだらないものと断じ、すべてを吸収して統一しようと企む。
 過去の敵キャラクターであるザケンナー、ウザイナー、ホシイナーに変身したり、コワイナーを増産する能力を持っている。その正体は悪意の塊であり、歴代の怪物たちさえも吸収している。
 宇宙から横浜みなとみらいに落下した当初はスライムのような形状だったが、力を求めて歴代プリキュアたちのいる各地へ向けて4つに分裂し、過去の敵キャラクターたちに変身してプリキュアやパルミエ王国を襲撃、そのエネルギーを吸収して人間型に進化する。
 物語のクライマックスでは、横浜の高層ビル以上の大きさに巨大化し、周囲を吹き飛ばす光線を放出するなどの凄まじい力を得た。巨大化形態のデザインは『ちょ~短編』に登場した「カゲの巨人」と同様のものである。
 後の『プリキュアオールスターズ DX3』では、ブラックホールから生まれた存在であることが明かされた。さらに『プリキュアオールスターズ NewStage 』では、復活して再登場する。


レインボーミラクルライト
 本作での劇場限定アイテム。劇中では「ミラクルライト」と略されて呼ばれていた。先端部にはハート型の蛍光部があり、ピンク色に光る。「 DX三部作」のミラクルライトは蛍光部がピンク色となっているが、それ以外の映画作品ではミラクルライトの蛍光部はホワイトである。
 劇中では妖精世界の特殊アイテムとされており、妖精世界に侵入したフュージョンをシフォンがこのミラクルライトで消し去り、クライマックスでは登場する全ての妖精がミラクルライトを振ってプリキュアたちのパワーを回復させ、勝利へと導いた。
 前作・前々作で行われた、映画プロローグでの「妖精によるミラクルライトの使用法説明」は、本作では行われていない。以後のオールスターズ作品では、『 DX3』では本作同様に全く行われず、『 DX2』では、劇中で桃園ラブが「ライトを振り回すのは危ないってことで……」と言及。『 NewStage 』では、冒頭で再生したフュージョンと戦うプリキュアたちを応援する妖精たちの中でタルトが説明。『 NewStgae2』では妖精学校での授業シーンで、特別教師のタルトが再び説明した。


おもなスタッフ
企画 …… 鷲尾 天、西出 将之
脚本 …… 村山 功
音楽 …… 佐藤 直紀、高梨 康治
デジタル撮影 …… 高橋 賢司
CG ディレクター …… 川崎 健太郎
美術監督   …… 田中 里録
キャラクターデザイン …… 稲上 晃、川村 敏江、香川 久、青山 充
作画監督   …… 青山 充
アニメーション制作 …… テレビ朝日、東映アニメーション
監督 …… 大塚 隆史

オープニング主題歌『キラキラ kawaii!プリキュア大集合♪』
 歌唱 …… 五條真由美 with キュア・デラックス(うちやえゆか、工藤真由、宮本佳那子、茂家瑞季、林桃子)
エンディングテーマ『プリキュア、奇跡デラックス』
 歌唱 …… 工藤真由 with キュア・デラックス (五條真由美、うちやえゆか、宮本佳那子、茂家瑞季、林桃子)

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