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銀翼のアルチザン  中島飛行機技師長 小山悌物語  長嶋芳明  角川書店

2017年09月29日 09時00分00秒 | 雷日記
こんにちは。  落雷抑制の松本です。

「アルチザン」とは、「アルチスト」(アーティスト)のように芸術的な感動を与える領域には達しない「職人」という意味だそうで、いかにもフランス人らしい「アルチスト」の自惚れで他人を小馬鹿にするような言い方ですが、三菱と海軍のゼロ戦と堀越二郎さんばかりが名を遺した陰で、主として陸軍の飛行機を作ってきた中島飛行機の存在は地味ですが、本書は、その中島飛行機の技師長をした小山悌の物語です。日本の航空機のレベルを世界水準に引き上げた情熱は、それは見事なもので、時代背景が異なりますが若いエンジニア諸氏にも日本にもこのような豪傑がいたことをぜひ、知っていただきたいものです。

中島飛行機のお客様は、日本陸軍。 そこからの要求仕様に異議をあれば、陸軍の担当者と徹底的に議論し、決着が付かなかれば取っ組み合いのケンカになるとは、現在では、お客さんに口答えしたら即退場となり、取っ組み合いのケンカなどしたら、これも即クビでしょう。 昔の人は、強かった。強いというのは体力もさることながら、主義主張の強さです。 物事のあるべき姿について強い信念があるからこそで、それも技術的に裏付けされたものであるからこそ信念を持てるわけで、不十分な理解、自信のない決断からはそのような信念は生まれません。 私自身のサラリーマン体験からも、ここまで自分の仕事に信念を持つ方とは残念ながらお目にかかったことはありません。

中島飛行機を始めた中島知久平が、野武士のような強さがあり、この下での小山悌という組合せが、当時も企業としては遥かに巨大であった三菱と優等生の堀越二郎との組合せも面白いものがあり、人の歴史の中で、個人の才能と属する企業との相性も大事なようです。小山悌が三菱で働いていたら、あるいは堀越二郎が中島飛行機にいたら、「隼」や「ゼロ戦」の形は変わっていたかもしれません。

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