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XP-1 P-3Cの後継機 川崎重工による国産機

2013年01月10日 09時00分00秒 | 雷日記
こんにちは、落雷抑制システムズの松本です。

厚木基地まで車で30分程の我が家の上空では厚木基地に飛来する飛行機を見ることができます。先日、川崎重工が国産したP-3C の後継機、XP-1を見かけました。P-3Cというのは、50年以上前に民間の旅客機として開発された機体で民間ではとっくに引退していますが、旅客機として使われた広い胴体に対潜用の装備を満載し、世界で広く対戦哨戒機に使用されています。しかし、機体が古いので米軍でもP-8 に交代しつつあります。

このP-8 は、民間でベストセラーであるボーイングB737を使用したものです。B737も最初の飛行は1960年代の古い機種ですが、その後、次々に改良が加えられ世界で7000機以上が使用されています。最新のB737-800は、日本でも多数が使用されています。民間機として開発された機体を軍用機に転用するのはよくあることで航空自衛隊でもB767を改造した早期警戒機を使用しています。国産で少しばかりのP-1などを作るより、ほぼ同じ大きさのB737と言う実績ある立派な機体があるのですから、それを利用すれば良いという意見を押さえての独自の開発がされてきました。

以前は、洋上を長時間飛行する場合には規制があり、エンジンを4基備えた機種が国際線には使用されていましたが、この規制も緩くなり民間機では双発機でさえも国際線に使用されるようになりました。しかし、高高度を安定した速度で飛行する旅客機と異なり、対潜哨戒機は通常の飛行はエンジンを半分停止し、潜水艦を見つければブイを投下するのに降下するでしょうから旅客機と同じ条件ではありません。それで軍用輸送機として開発されるC-Xに合い乗りする形でエンジンを4基にしたP-1の開発が進められてきましたが、その後の経過は、残念ながら余り順調ではありません。開発が決定されてから早13年目になり、早く実用になって欲しいものですが、御客様が海上自衛隊1社だけではメーカとユーザの関係ってどんなでしょうね? 元気なく見えるのはそのせいでしょうか?

しかし、一番の疫病神は武器輸出3原則なのです。せっかく、良いものを国産しても国内でしか使えない。したがって、生産数が少なく割高になると言う傾向があります。世界でも米海軍に並ぶ大規模な対潜哨戒機の使用実績に基づいて開発した機体であれば世界中に市場は有る筈です。対潜哨戒機は機体だけでなく、搭載しているの高度な電子機器、地上でバックアップするデータベース、ハイテクの固まりです(データベースの中身、即ち潜水艦が発する音の声紋などはもちろん機密ですから輸出対象ではありませんが)。輸出先からは当然、韓国は中国は対象外です。こういうハイテク製品の輸出で勝負せずに家電製品などの付加価値の低い製品で争っても美味しい所はありません。武器輸出について世界の中で一人綺麗事を言っていても仕方ありません。世界水準で行動すべきです。日本は自分の強みを生かすことを真剣に考えないと世界の中で取り残されます。

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