後ろ歩きの不思議おじさん

あっちこっちにポケットを一杯もった不思議なおじさんの特技は後ろ向き歩き。その右往左往振りは滑稽で、ちょっぴりもの悲しい。

灯台下暗し 不明に恥じ入る

2014年11月09日 | Weblog
小さな写真は、画面上をクリックすると拡大します

秋は黄色の花が目につく
我が家の庭にもツワブキが存在を主張している
春に茎をたくさん刈り取って佃煮にしたのに
秋までに茎を増やして咲いている
とても頑健で旺盛な繁殖をする草花である

斑入りのツワブキは、今夏、小妻の故郷でもらったもの
3か所でしっかり根付いて花をつけた


腰痛が小康状態を得たので畑の収穫をした
畑は荒れ放題だった

落花生は土掛けをしなかったので収量は多くは無い
ほったらかしの割に実をしっかりと付けている
有難いこっちゃ

畑で実を取る 家では枝葉の処理に困る
持ち帰って水で洗うが、必ず蟻が巣食っている
水を張ったバケツに入れると慌てて出てくる
手を何か所か噛まれた ピリピリと痛む
穴の開いた実は虫に食われて食べられない
一粒ずつ目で見て、指で押して選別する
塩を入れて茹でること30分 
酒の肴が出来上がり 
不思議おじさんがそれを喰ってお酒を頂いて出来上がる


サツマイモは30株も植えてしまったので
農業用コンテナに4杯も採れてしまった
掘るときにイモ同士が擦れ合っても皮がむける
水洗いするときに水圧が強いとそれだけでも剥ける
ご近所などに配り歩いて何とか処理した


雨に煙る写真で恐縮だが今朝撮った
奥の大きな建物はクリーンセンター(ごみ焼却場)
その右奥が国指定の史跡「黄金塚古墳」
昭和25年に末永博士、森博士などによってが発掘され、
出土した画文帯四神四獣鏡は国立東京博物館平成館にある
昨夜、住民への古墳調査報告と整備の歴史トークがあった
目の前の小学校での開催なので出かけた

「黄金塚古墳」のことはそれなりに知っているつもりだった
しかし参加者から質問のあった「取石池」については全く知らなかった
現在の住所表記では「とりいし」だが
「取石池」は「とろし池」と読む
写真ではクリーンセンターの手前の田んぼ一帯がそれである
昭和16年に戦争に備えた食糧増産のために埋め立てられたとのこと

いわゆる100円道路(堺泉北高速道)の下の道沿いに
「取石池」を詠んだ石碑が立っている
パチンコ店前の歩道の緑地にあり
道路に出ないと文字は読めない
通過する車からは斜め後ろを振り返らないと見えない
なぜこんな向きにしたのか首を傾げるばかりだ

そのパチンコ店からクリーンセンターを望む
緑色の田んぼも「取石池」の跡らしい

この地に住んで35年くらいになるのに、
「取石池」については全く知らなかった
この池は万葉集に詠まれている 
 第10巻 2166番 詠み人知らず
  妹(いも)が手を 取石(とろし)の池の 波の間(ま)ゆ
  鳥が音異(ねけ)に鳴く 秋過ぎぬらし (10・2166)
【原文】
  妹手呼 取石池之 波間従 鳥音異鳴 秋過良之

  妹が手を取るという名の取石池の波間に浮かぶ水鳥の鳴き声が、
  昨日までと違って聞こえるよ。
  ああ、もう秋も過ぎてゆくのだなあ。
  愛する妻を抱きしめることはおろか、
  もう長いこと 彼女の手さえも握っていないのに。
  (…ある人の訳を拝借)
近くには聖武天皇の頓宮(行幸時の休憩所)もあり
景色のよいところとして知られていたとのこと
すぐ近くの高野街道を通った藤原定家や
和泉式部もきっと立ち寄ったであろうと
往時の光景を偲ぶ人もいる

毎日のようにトルテと散歩する場所なのに
知らんかったなぁ

ということで、小雨が降る中 
あちこち身体が痛いのに
地形を考えながらほっつき歩いて
「取石池」の位置を類推して楽しむ日曜の朝だった









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