後ろ歩きの不思議おじさん

あっちこっちにポケットを一杯もった不思議なおじさんの特技は後ろ向き歩き。その右往左往振りは滑稽で、ちょっぴりもの悲しい。

水越峠

2009年05月30日 | Weblog
ブログアップする際
うっかりタイトルを書き忘れてしまって
挙句には書いた文章まで消えてしまった
深夜1時まで心斎橋で飲んだせいだろうか

「落下傘学長奮闘記」(中公新書)が面白い
教育改革の名の下に法人化された国公立大学だが
実態は「財務改革」「行政改革」であること
その度合いが益々深まって、独立法人化した大学は
いまや本来の使命を果たすことさえ難しくなっている、とのこと
ただし旧帝大などごく一部を除いてである

全国に大学はいくつあるか
国立86校  公立75校  私立593校  総合計754校
学生数は283万人である

全入時代(選ばなければ誰でも大学に入れる)で
弱小大学は青息吐息である
私立の半数近くは定員割れ
巨大私立大学が新たな学部設置や高校の系列化で
益々肥大化している

地方国立大学や弱小私立大学の倒産は
そう遠くない将来に現実のものになるだろう
それを知ってか知らずか
「大学の自治」を超えて「学部自治」を主張する輩が居る
オモシロイ人たちが一杯の職場だ

さて写真は奈良と大阪を隔てる葛城山(左)と金剛山
谷のような部分は水越峠
万葉の時代は光通信の基地があった
狼煙を上げて明日香と河内の情報交換を行った
堺や和泉の小高い山には中継所後がある

明治の初期には奈良県全域は堺縣に属していた
堺懸が力を持つことを恐れた大阪府は
堺懸の分割と、南大阪の大阪府への編入統合を成功させた

ブナ林の中にひっそり咲くカタクリの時期も過ぎた
これからはササユリ、ヤマユリが山を飾る





そんなことはシラン!

2009年05月25日 | Weblog
面倒見の良い大学
入学「前」から卒業「後」まで面倒を見る大学
エンロールメント・マネージメントという
これができない大学は、学生からも世間からも見捨てられる

学生が集まり活気のある大学には
必ず仕事のできる職員とその組織がある
と<言われて久しい(らしい)
その手の書籍は山ほどある

それほどに大学は人材不足(であるらしい)
「教員と学生だけでは現代の大学は成立しない」
という認識は常識となっていて
経営力、企画力の有無・多寡が将来を左右する

いやはや「誰でも大学に入れる時代」の大学は
およそ不思議おじさんの大学像からは想像もつかない
外から大学という特殊世界に入ると
その変化についていけない教員の存在は確かに目に付く

そのような大情勢と
この大学固有の問題とに囲まれて
不思議おじさんは老けることを許されない
あぁ シンド!

花はシラン
大学のややこしい事情など
この花は「シラン!」とばかりに
鮮やかな紫の花をつけている

なんとも奇妙な一週間

2009年05月22日 | Weblog
昨年の秋、不思議おじさんはまだ食品会社に居た
そのときに一つの指示を出した
「新型インフルエンザが流行すれば
 必ずマスク不足で恐慌になる
 食品会社でマスク無しでは製造が不可
 必要分をストックするように」

幸いにも冬にそのような事態は発生しなかった
まさかのメキシコから、豚由来で発生するとは
さすがに不思議おじさんの予測には無かった

18日の月曜日、朝礼時点ではまだ授業予定だった
そして1時限目の授業の途中に「休校」の決定が届いた
それから5日間
ただでさえ学生がまばらなキャンパスだが
(それ自体が不思議おじさんが職についた最大原因!)
萌えいずる木々の新緑にあふれる広い学内に
人っ子一人居ない
異常な静寂が校庭を支配している

弱毒性とのなので
ウィルス自体への対応が問題なのではない
人・世間が怖いのである

休校にしなければ、万一の発生時に責められる
この思いは、すべての関係者に共通したものであろう
ここは政府や自治体に従うしかない、ということだろう

かくして、必要に授業時間数確保のために
夏休みが減少することとなり、学生は大ブーイング

ところが、ウィルスの蔓延はこれから勢いをつけることになるので
不思議おじさんのいる大学生が罹患する可能性は高い
相当数の学生が新型インフルエンザにかかれば
もう一度「一週間の休校」という事態となる

因みに堺市をはじめとする南大阪の小・中・高は休校ではない
大学だけが100%休んでいる
もちろん遠方通学者の存在が理由だが
なんともちぐはぐ感を抑えられない

ウィルスや公衆衛生に対する深い知見を背景に
休校にしなかった大学は無かったのか!
今のところ見つかっていない

プログをサボっているうちに
次々に花は咲き、散ってしまった

キリシマツツジである