後ろ歩きの不思議おじさん

あっちこっちにポケットを一杯もった不思議なおじさんの特技は後ろ向き歩き。その右往左往振りは滑稽で、ちょっぴりもの悲しい。

タツナミソウ

2009年04月29日 | Weblog
和歌山の下津といえば
江戸時代の紀州みかんの大産地
温州みかんと異なり種が多い
紀伊国屋文左衛門が江戸にみかんを送った波止場が
今でも下津に残っている

下津にみかん生産者と消費者が
共同出資して作った宿泊施設がある
みかん山のてっ辺にあり眺望抜群
その施設の裏道を歩くと
このタツナミソウが咲いている

鹿児島の城山公園でも見かけた
今年まで居た徳島の小山でも咲いていた

タツナミソウはいうまでも無く
立波草
波の波頭のような花が咲く
野生は紫
白は多分栽培種

不思議おじさんの家では
紫や白のタツナミソウがあちこちに群れている
なかなかにしぶとい花なので
素人でも、鉢植えでも咲かせられる

それにしてもこの時期は
毎朝の写真撮りが大変だ
あちこちに花が溢れている
ブログをサボリ気味なので
季節はずれの花をアップしなければならなくなってくる
ご辛抱賜りたい

本日は祝日だったが
講義日確保のために普通に仕事があった
相変わらずの非国民である

ナニワノイバラ

2009年04月24日 | Weblog
朝は職場でも1.2番を争う早い出勤
たいした仕事もしていないのに、
夕方6時過ぎるころにはどっと疲れが出る
そんな訳で、ブログの更新も覚束ない

眠る前に瀬戸内寂聴訳の源氏物語を開くが
数ページを読むのがやっとである
住吉大社への豪奢なお参りの段(6冊目)である
昨日、ある人の事務所を訪問したとき
池田彌三郎さんが50年前に著した
講談社現代新書「光源氏の一生」をめくる機会があった

池田氏によれば
源氏物語は小説としては冗長であり
小説の価値を低くする余分な記述が多いとの前書きだった
したがって、不思議おじさんがこれから読む
宇治10帖などは評価されていない

住吉大社の花といえばウツギ類が多数植えられている
不思議おじさんのお勧めは大社内では無い
住吉大社のすぐ近く、北東方角の民家の西側の壁一面が、
2階部分も含めてナニワノイバラに埋め尽くされている
圧巻である

不思議おじさんの家に咲くナニワノイバラは
一級建築士で日本で最初のコーポラテぃブハウスの設計者
Y氏から分けていただいたもの
鉢植えしておいたものが地面に根を下ろし
今では左右10メートルまで広がった

外を通る人には目に付かない場所に
勿体無いくらい多くの花を付けている
一重の花弁は清々しく
バラ特有の自己誇示を感じない





チューリップ

2009年04月22日 | Weblog
日本では大人にはあまり人気のない花だが
小学校ではなぜかチューリップがモテモテである
栽培が容易だからだろうか
どなたか、答えを教えてほしい

この花はトルコに由来するらしい
語源もターバン(頭巾)を意味する
トルコ語のテューリッパらしい
ヨーロッパに広まったのは16世紀と意外に新しい

確かに開ききったチューリップは味がない
"下品"とまではいかないが、開けっ広げ過ぎである
散ることに余韻も無い
しかし色は鮮やかである

富山は球根の産地で日本のオランダだ
交配も盛んで、見たことも無い柄が溢れている

この花の見頃は、この花には失礼だが
蕾に尽きると言ってよいだろう
蕾の清楚さ、慎ましやかさ、秘めた期待感
これが早春の気分にぴったりなのかもしれない

孫に喜んでもらおうと植えたチューリップが
孫に見られることも無く楚々と咲いている



エビネ

2009年04月20日 | Weblog
山野草に凝った時期がある
ほぼ10年間であろうか

今だから告白するが
金剛山から野生のカタクリを一株採ってきて
自宅の庭に移植したこともある
申し訳ないことをしたものだ
明快なルール違反であるだけでなく
カタクリの生命を絶ってしまった
数年間は健気に咲いたが
大阪府南部の気候では消えるしかない
エゴをキツーク反省

一年間で、我が家の庭木を紹介することにした
というのも意地がある
先日の弘川寺で
公認会計士のS氏から疑念を示されたからだ
100種以上の花が咲くという不思議おじさんの話にだ

不思議おじさんが植えた木や草の花に限る
現在以降に植えた花はカウントしない
自分でも数字はわからないが
次々にご紹介することとする

最初はエビネ
世界に冠たるランの一種
密かに金木犀の下で満開となった
近くで見ると艶やかで華やかである

4弁の花

2009年04月17日 | Weblog
河南町の弘川寺で折りしも満開の海棠に出会えた

弘川寺は西行の墓があり、三葉の松がある
海棠を見たあとに、桜の古木の下で記念写真を撮った
桜の花を一枚ずつ丁寧に見ると、なんと4弁の桜の花があった
ほとんど散ってしまった桜の古木だったので
5弁のうちの1弁のみが散ったのかと、当然に思う
ところがである
裏側から花を見ると、花びらを支えるガクも4つしかない!
他の人も一緒に探すと、いくつかの4弁の花があった

4つ葉・5つ葉のクローバー
3葉のマツ
そして4弁のサクラ
世の中はそうは単純にはできていないのだ!
なおこの事実は不思議おじさんの出身大学の
現副学長(物理学者)も確認されているので
不思議おじさんは権威主義者だとは思ってはいないが
情報の信用性を高めに確認してもらえるだろう

サクラの花を日本人は仰ぎ見る
花びらを一つずつ見るようなことはしない
今年はもう遅いが
来年は、4弁の花びら探しにチャレンジしてはいかがだろうか
ぜひともご報告をお寄せいただきたい

写真は胡蝶花(シャガ)
我が家に咲く花が100種以上あるはず
との不思議おじさんの言葉に疑問を呈した人がいた
一年間を追いかけることにした


トイレにて死す か?!

2009年04月09日 | Weblog
満月に桜花爛漫の麗らかな一日であった

西行が愛した桜は、もちろんソメイヨシノではない
日本で「花」と称されたのは山桜そのものである
山桜を簡単に堪能できる場所がある
鳴門淡路高速道路からの眺望
(横見なので運転には注意!)

紅い幼葉とほの赤い山桜が
小さな谷を埋め尽くす
一本ずつ濃淡を見せながら織りなす錦は
秋の紅葉にも似るが、山桜は俄然華やか!
心を揺さぶって止まない

ソメイヨシノにヒヨドリとメジロが群がる
鳥たちが枝を渡るたびに花びらが散る
咲いて良し、散って良し、折り敷いて良し

さて先日の「●●忌」の続きだが
自分なら何の花に因んでほしいかと自分に問う
okutanba様は蓮華草が大好きとのことだが
不思議おじさんはなかなか絞りきれない
敢えてひとつ挙げよといわれれば
深山に咲くヤブツバキであろうか
写真は2.3日前に陶器山で撮ったもの
この春の最後の花

不思議おじさんは文学者でもなんでもないから
●●忌などと他人が名付けてはくれない
仕方がないから自分で名付けるとする

ヤブツバキの美しさが
ひときわ引き立つのは初春
名残の雪に
艶やかな葉と
密やかに咲く紅の花
見事に切り取った光景
雪と椿
雪椿忌

つきりはセッチン
冬の雪隠での用足しは
気を付けろということか
自分で思い至った次第である

そうそう
「紅一点」の紅とは
今が盛りの石榴(ざくろ)の花とのこと



花海棠(ハナカイドウ)

2009年04月05日 | Weblog
麗らかな日曜日
近所の生協仲間のご婦人お二人を加えて
徒歩50メートルの山(実は古墳跡)の公園で花見酒
我が家は古墳のすそ野あたりにあることになる

今朝は珍しく電話が二本
一本は懐かしの千葉の旧友から

もう一本は読売新聞から
電話による聞き取り調査に当たったというわけ
2番目の年齢者とのことで小生が出た
大学時代にアルバイトで朝日新聞の調査をしたことがある
無作為抽出した人の家を一軒ずつ訪ねたものだ
今は電話なので、昔のような対面調査では無い

知的な女性がお相手だったが
そこは不思議おじさんである
真面目に答えつつ、相手を軽く笑わせてしまった
順番に質問に答えていて
「比例区ではどの政党に入れますか?」との問いに
「仕方ないので●●党」と言った下り
書けば面白くないが、会話の妙ではあった
調査の女性に「失礼しました!」と言わせてしまった

ところでどうしたことだろう
わが球団が開幕3連勝である
阪神がそうなら大阪はもう大騒ぎだが
まだ雪の残るわが球団の基盤地域ではどうだろうか

宴会のお招きを頂いた
出身大学の元・現学長も何と3人出席されるとのこと
全部で15人程度だが、ほとんどが大学の教授
堅苦しい会ではなく、半数の方は元々存じ上げている

宴会の華は「花海棠」
西行の墓のある弘川寺まで遠出する
この寺のことは以前に書いた
三葉の松が植えられている

高名な文学者が亡くなると
植物の名を取って「○○忌」ということがある
大阪が生んだ司馬遼太郎は「菜の花忌」である
案の定、「海棠忌」もあった
この人の俳号は三汀
これで誰だと分かる人には降参する

漱石門下の久米正雄とのこと

西行のように、
最も好む花の季節に(しかも満月に)
もしも死ねるとしたら
さて何の花にしようか?