後ろ歩きの不思議おじさん

あっちこっちにポケットを一杯もった不思議なおじさんの特技は後ろ向き歩き。その右往左往振りは滑稽で、ちょっぴりもの悲しい。

らおしか屋

2010年08月21日 | Weblog
「らお~」と大きな声で呼びまわりながら
街を歩いていた商売人をしっかりと覚えているという
堺の街中のご婦人
ある大学の学部長の母上のこと

「らお~」はライオンの鳴き声ではない
娘は転居して王子動物園のすぐ側に住んでいるが
よるに猛獣等の鳴き声が聞こえるという
そんな生臭い声ではなく、懐かしい音だという

話は少し飛ぶが
不思議おじさんが言い出しっぺで
米朝一門会を10年余り続けた
採算トントンが目標で米朝事務所に依頼したが
南大阪では定席がなく長く続いた

私利を得ることをことさら遠ざけたので
一枚の色紙もいただいていないが
米朝、枝雀、小米朝、雀三郎など名だたる落語家を身近に見た
出演前の緊張感は想像以上で
楽屋に近づくこともできなかった

さて「百年目」である
らおしか屋が登場するが
学部長の母上が幼少のとき
「らお~」と呼びまわる声を聞いたことがある
それが今日の話題

らおしか屋を漢字で書くと羅宇仕替屋
「らおしかえや」から「え」が脱落した
羅宇はLaos、つまりラオスが語源で
煙管にはラオス産の竹が使用されたことから来るようだ

キセルの吸い口とタバコを燃やすところを繋ぐのが竹の管
これがヤニ出でよく詰まる
そこで竹の管を取り換える必要が出てくる
これが「らおしか屋」である

羅宇を掃除するのではなく
新しいものに仕替える(取り換える)ことから
らおしか屋と言った
羅宇=ラオス産の竹の管である
南瓜のことをカボチャ(カンボジア)といったり
ピーナッツのことを南京と言ったりするのと同じこと


昔の言葉は亡霊のように生きている
藤沢周平の小説を読んでいると
ちょっと思案するときに
「こぉーっと」と言いながら考える場面が出てくる

不思議おじさんの父親は
生きていれば今年100歳だが
人から相談を持ちかけられたり
ちょっと考えるときは
「こぉーっと」を連発していた

不思議おじさんの庭は3面ある
写真は南側だがジャングルだ
蚊と格闘しながら何とかしなければならない
どうしょぅか
こぉーっと

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