徘徊

夏休みを頂いている
ほとんど国民の休日と縁のない生活だったこともあり
休日の過ごし方が下手くそである

いつもどおりに起きて朝食
９時前後に家を出る
湯ざましを入れたペット一本
（途中で足りなくてもう一本は自販機で購入）
右へ行くか左に行くかはその日の気分次第
直線的な往復はしなくなった
回遊コースをとる

昨日は信太山を突き抜けて光明池駅へ
右に進路を定めて池田から阪本へ
道が分からなくなって尋ねること３度
山荘町から王子町
小栗街道を経て３時間後に自宅へ

今日はと言えば信太山中央を突破し
黒鳥山公園から和泉府中駅へ
池上曽根遺跡に立ち寄った

日本で唯一の万葉博物館がある
再現された高床式の巨大な建物は
床面積が８０畳ある

高床は現在の建物の２階より少し高い
使われた柱は紀元前５０年に伐採されている
といってもたかだか２千年前のことだ

その足で葛の葉神社を訪ねた
信太の狐物語発祥の地だ

住宅地に囲まれて深遠さとは程遠い
信太丘陵から本物の狐が消えて
もう３０年以上になっているとのこと
信太の原野はかっては入会地として自由に立ち入れたが
自衛隊と警察の権力行使で
つい５年ほど前から立派な網で遮られて入れない
どんな法律に基づいて規制しているのだろう

枕元で秋の虫の音が聞こえる
カネタタキとエンマコオロギ（？）が鳴き交わしている

日本人には心地よい虫の音が
欧米人には単なる音に聞こえる
なんてどこかで聞いたが
それで左脳だ右脳だと説く人が居るが
何処まで調べたのかと疑問に思う

韓国人は？　中国の５６の民族は？
アイヌの人は？
中近東、東欧、ロシア、アメリカインディアン
アポリジニや南米の諸民族は？

身体的な脳の構造の違い？
民族的な脳の働きの違いなんて存在するの？
民族をどのように規定しているの？
それとも文化が育んだ感性の異なり？

言い古されたことを
そのまま受け入れると大変な間違いを起こす

誰にとってもまとわりついて来る「国」という概念
海外旅行をしてみれば分かるように
そしてオリンピック中継の選手の所属母体として
極めて現実的なくくりではあるが
しかし毎日の生活からは
関わりが薄いために何となく縁遠い

テレビや新聞から得る刺激的な報道について
ナショナリズムという衣を身に纏う前に
ありきたりの考え方に身を委ねてはならないとは思う

大飯原発まで行ってみたものの

小浜市のフィシャーズワーフからの光景
蘇洞門（そとも）巡りの遊覧船が出る
「大」浜との地名が腐るほどあるなかで
「小」浜とはいかにも謙虚そのものである
因みに読み方は「おばま」なので
アメリカ合衆国大統領にエールを送った市でもある


豊かな漁場は都人の胃袋を支えた
「鯖街道」の出発地点である
ここから朽木を経て京都の北西部に道が通じている
蒼色の海が豊かさを誇っている


ちょっと頭を山に振り向けると
そこには送電線が張り巡らされている
不思議おじさんの自宅からちょうど200ｋｍ
そこは日本で唯一の場所である


原発の直前のトンネルで通行が禁止されている
以前は「原発がこんなにも安全だ！」とアピールしていた
「エルパークおおい」にも入れない
仕方なく帰るしかない

ということで、将来は皆様が立ち入ることすらできない
素晴らしい若狭の自然の写真をお届けしたのである
安全を確信しているなら、こんな山奥
人里離れた場所に作る必要は何もない
関西なら舞洲に作れば送電ロスほとんどないはず
小浜市も浪江町のようになるかもしれないと
一目、見納めに行ったと行ったら叱られるだろうか

小浜は水送りの地である
朝鮮半島から来た人たちが奈良に都を開いた
東大寺二月堂のお水取りは極めて名高い
そのお水は若狭の遠敷川（鵜之瀬）から送られている
渡来人の系譜を辿る行事の一つであろう

若狭で「グチ」を求めた　
京都では甘鯛のことをグチと呼ぶ
漁師に聞けば、空揚げが美味いという
まさかとは思ったが、一匹は塩焼きに
もう一匹は空揚げにしたが　これは絶品
写真に撮るまでも無く胃に収まった


朝の2時に起きて帰郷
8月10日は昔からの早朝の墓参り
集落の人全員と親戚が集まる
二墓制の不思議な仕来りだがここでは省略する

毎年の帰郷
朝5時45分から始まったお墓参りを済ませ
兄弟、姪などと朝食を頂いた後
ふと大飯原発を訪ねる気になった
車なら実家から60ｋｍ、約１時間余　
直線距離では30ｋｍ圏内まであと数キロ

コトが起きれば
関西は絶滅である
なぜなら
琵琶湖が汚染されるからだ

大阪府下は言うに及ばず
京都、神戸および近隣都市は
その水源のほとんどを琵琶湖に依存している
そんなことは分かっているのに
目を瞑るのは　みんなお上手

やっぱり、原子力発電所は
ポートアイランド・六甲アイランド
学研都市や舞洲、咲州、南港、関空
そんなあたりの立地がよろしいんじゃおまへんか

宇宙からの使者

メダカが突如小宅に現れたことはご案内した
豪雨にまぎれて飛んできたかと思ったが
どうやら購入した睡蓮に卵が産みつけられて
それが孵化したのではないかと思われる
そんな話を仕事場でもしていたのである

さて東日本大震災から1年半が経つ
仕事場の学生が被災地の衛星写真印刷の協力をした
ＪＡＸＡやＨＰなど日本・世界を代表する企業が参加した
その中心軸になった会社がある
ＧＰＳや人工衛星に関連する会社だ

その元理事長が、子どもたちに宇宙について関心を持ってもらう
企画立案と運営するＮＰＯの代表に就かれた
枚方市で子どもたち対象の「宇宙ふれあいサマーキャンプ」が開催された
学生にボランティア参加を呼び掛けたところ5人が応募した
天文学同好会の3人が含まれる


彼らがお土産でもらってきたもの
それが「宇宙メダカ」
車酔いしない特徴を持つメダカの子孫だ
野に放たない
他のメダカと一緒に飼わないなど
自然環境保護に関する規制が付いているが
とにかく不思議おじさんのうちに17匹が到着
内庭で金魚を飼っているが
別に7200円を投資して室内で飼うことにした

メダカを見ながら
環境問題を考える
偉そうに喋る御仁が
環境破壊の主犯人であることが大半である
ここまで地球にはびこった人類
メダカはどう思っているだろうか


自生のハマボウである
日本のハイビスカスとも言われている
一日花である
酷暑の昼下がり、岡山の牛窓で見つけた