後ろ歩きの不思議おじさん

あっちこっちにポケットを一杯もった不思議なおじさんの特技は後ろ向き歩き。その右往左往振りは滑稽で、ちょっぴりもの悲しい。

えらいこってすわ

2008年02月28日 | Weblog
音楽に「スカ」というジャンルがある
息子は7年間、スカのバンドに属していた
ビクターからCDも10枚ほど出していた
テレビやラジオから毎日曲が流れた
もちろん、どのバンドか知らない人が大半
それでも今でもコマーシャルに小さくバンド名が記されている
マルハのソーセージや住宅のCMに

彼らのHPを見ると「活動休止」するらしい
http://www.skapontas.jp/
若者が10人で7年間も同じバンドで
活動継続してきたことが稀有なことだ
とても残念ではあるが
当然の結果でもあるとも思う
問題は「次」である
本人の意思とが第一だろう。
そうすれば、自ずと仲間は集まって
新たな出発があるだろう

不思議おじさんの携帯の着メロは
もちろんスカポンタスの市松ロケットである
NHK衛星放送の加藤晴彦司会の音楽番組のテーマ曲

思い出をたくさん作ってくれた息子と
息子を心から支援してくれた小妻に感謝したい

息子よ
君は確実に輝いていたよ
バンドの後ろで目立たずに
しかしバンドをしっかりリードしていた
君の青春は一区切りだね

やりたいことを大切にして
それ以上に、周りの人を大切にして
今後の人生を切り拓いてください。
信頼しています

最後のライブの案内がありました。

3月20日(木・祝) 渋谷乙 -kinoto-
 さけのさかな楽団 presents『SCRATCH MARKET part.1』
 W:THE BUGGY HOLD JIVE'S、Old Fashion、さけのさかな楽団
 open/18:00 start/18:30
 adv/,800 door/,000
 info: 渋谷乙 -kinoto-
 03(3780)1010
 http://kinoto.jp/


5月18日(日)  梅田シャングリラ
 ※ スカポンタス主催イベント;詳細未定




蝉しぐれ・考の1

2008年02月26日 | Weblog
孔子さまは川のほとりに立って言われた
「逝く者はかくのごときか
 昼夜を舎〈お〉かず」
流れいく水のように夜も昼も物のいのちは過ぎて行き
変化する。
変化しないものがどこにあるだろうか。

『蝉しぐれ』は牧文四郎の生涯を描く

ドイツ文学に「教養小説」という分野がある
教養小説とは、多くの場合幼年期から成年にかけて
主人公の精神的、心理的、または社会的な
発展や精神形成を描く小説のことである。
発展小説、形成小説ともいう。
ヘッセの『車輪の下』などは高校生のころ読んだ

『蝉しぐれ』がまったく教養小説ではないことは明白だ
確かに牧文四郎は様々な事件の中で成人になるが
地下水脈のように流れる重層低音は
「無常」の世界観であり、
そのことを飲み込んだ上での
封建時代の小さな城下町の権力争いと
男と女の物語を語ってみせる
はかなさの中に真実がある

蝉しぐれという舞台設定は
変わらぬ自然の象徴のようではある

ところが、変わらぬはずの自然が
大変化を起こしている
不思議おじさんはミンミンゼミか
ニイニイゼミか、カナカナぐらいしか知らなかったが
大阪ではグァングアンゼミである
言わずと知れたクマゼミの天下だ
「蝉しぐれ」などという情緒は全く無く
「蝉洪水」さながらである

海坂藩にクマゼミが繁殖するのも
時間の問題ではなかろうか

海坂藩とおなじ山形の米沢から
懐かしい山形弁の素晴らしいお手紙と
娘さんが作ったもち米原料のお餅を頂いた
有り難いことである

早速の電話に●林さんは
今年の雪の降り方はおかしいと言う
しかも雪が湿っているという

変わらない自然と
江戸時代という変わらない社会の中でこそ
男と女の話が巧みな構成と濃密な空気を伴って書けた
自然がこのように大胆に変化すると
人間の営みの変化は飲み込まれて
とても小説にならない

はじめてのブロッコリー収穫は
時期が遅れて少しトウが立ったかもしれない
でも初めて作ったものは愛おしい
明日にゆっくり頂こう


媚びずに毅然と

2008年02月25日 | Weblog
実は、藤沢周平を読み直している
2度読んでもオモシロイ
記憶力の衰退もあるが、
最初に読んだ感慨が蘇る
奥深い作家だとつくづく思う

さて「手作り」商品について
再度、念押しの考え・あれこれ

不思議おじさんが推奨したのは
手作り行為そのもの
ところで多くの道を誤った生協が仕掛けた罠は
「手作り●●」という商品
そこに属する組合員がまんまと捕えられた
そして仕掛けた側の生協も罰を与えられた
なぜか?

手作りを良しとするなら
手作りをするべきであり
生協はその活動を推進するべきである
不思議おじさんが関係していた生協には
その手の講習会に事欠かない

それを「他人が作った」手作りに置き換えるという
すり替えを生協という事業体が果たしているところが
もっとも罪深い

手作りの価値は
自分で作ること以外にない
「商品性」を帯びたものには
陰でいくらでも"操作"可能である
日本の表示に関する法律など
ザル法に等しい
食品業界のプロを
決して侮ってはいけない
彼らは見事に法律の網をかいくぐり
"無添加"をいとも簡単に実現する

食品会社は
手造りなどに価値を見出してはいけない
プロはプロらししい商品を作るべきである

つまりは食べ物生産「道」ともいうべき
魂・精神の問題である
消費者に媚びて
手作りなどというまがまがしい言葉で
食べ物生産者としての誇りを失ってははいけない

たげど 赤字はつらいなぁ 
真実!
仕方がないから、
新年度は思い切り身を削ることにした

せめてもの お酒が慰め
この間注文した「早春賦」2本も
いただきものの「ど辛」2本も無くなった
大阪から持ってきた頂き物の純米大吟醸
福千歳の「福」
●原さん 有り難く頂いています

そういえば 読み返している
「蝉しぐれ」の主人公は牧文四郎
もう一人の主人公は「おふく」であった



手作り

2008年02月22日 | Weblog
不思議おじさんが子供のころ
集落は18軒だけだった
母に言いつけられてどこかの家にある
うどん作りの器具を借りに行った
一台を使い回していたのである

当時はほとんどが自給生活だった
米や麦、野菜類はもちろんのこと
お茶も摘んで蒸して炒って揉んで作った
不思議おじさんは山羊を3年間飼っていた
買うものと言えば魚などに限られていた
蜂蜜なんかも養蜂家からもらい受けていた

COOP手作り餃子で世間が大騒ぎ
今日は●●府の生協連合会理事会
籍だけは理事を続けているので
書面議決書を提出したが
会長あてに「意見」を書いた
会長が読まれたたかどうかは定かではない

過度の価格優先政策を取ってきたのは
他ならぬ生協自身であり
原材料のみならず
安い労働力を買いたたいて作った
「安価」な製品を求めすぎていることについて
自省を求めた

安価の代償として
国内の生産者が激減していることも言及した
そして、生協が果たした役割と
果たさなかった役割が
20年後に必ず検証されるだろうと

しかし多分、意見は通じないだろう

「豚ミンチ」の利用が増えている
「合挽ミンチ」の利用も増えているらしい

不思議おじさんが
孫と餃子を作って楽しんだのは
ついこの間のことだ
でも皮は生協のものを買った

ずっと昔に
餃子の皮を買う行為を嗤われたことがある
そんなものは手作りで簡単に作れるものだと
でもそんな食文化がなければ
そうは簡単に作れない

不思議おじさんの会社に
ハルピン出身で日本に帰化した女性がいる
餃子づくりが話題になって
今日の昼休みに臨時講習会だ

その見事な手さばき
ワンタン作りは芸術的ですらある

これからはもう、餃子の皮を
買うことは無くなるだろう
何よりも、作るのは楽しいことだから
こんな楽しい作業ををメーカーにさせるなんて
馬鹿の骨頂である

生協は、物を買うだけの組織ではない
教え、教えられ、伝えあうところに真骨頂がある
気付くきっかけを貰える組織である
安全、安心、安価という
矮小化された私欲に焦点を当てて
事業拡大だけを最優先している生協に
20年のスパンで耐えられるものがあるのか

さて、明日は水餃子を作ることにしよう


三日と坊主

2008年02月21日 | Weblog
不思議おじさんの田舎では
和尚さんのことを、「おっさん」と言う。
「おっ」にアクセントを置いて言う
決して蔑称ではなく、尊敬をこめて使う

さて「三日坊主」という言葉がある
厳しい修行に耐えかねて僧侶になる修行を
わずか三日で止めてしまうことだが
なぜ、諺になるくらいに
皆がそんなに僧侶になろうとしたのか?

江戸時代に女性が寺院に駆け込んで尼さんになると
三下り半(離縁状)が男性から取りやすくなったからとも
賭け事などで借財を作っても僧侶になれば
すべてチャラにしてもらえたから
しかしそうは問屋が卸してくれなかった
そうは簡単に僧侶や尼さんになれなかったということ

とにかく「三日」は「短い期間」を表している
明智光秀の「三日天下」
毎日のように」を意味する「三日にあけず」
発病するとすぐに死んでしまうコレラは「三日コロリ」、
風疹の俗称は「三日ばしか」、
世の移り変わりにの激しいことを「三日見ぬ間の桜」

通勤の歩きであるが、後ろ歩きは中断して
ちょっとだけ期すことがあって
ランニングとはとても言えないけれど
ウォーキングに毛の生えたジョギングをしている

最初は5百メートルも走るともうギブアップ
歩くのなら、今でも30kmくらいまでなら自信がある
「歩く」のと「走る」のではまるで違う
使う筋肉も、息の吐き方も、気持ちも

これで三日目である。
片道約1kmはジョギング
一日4回なので約4km

「三日」は決して短期間ではなかった
もう10年以上「走る」と言う行為をしていない
ホントにキツイ!

「乞食と坊主は三日やったらやめられない」
こっちの方の「坊主」に成れたらいいのだが…

証明写真

2008年02月19日 | Weblog
会社の窓の外は、春が間もないことを教えてくれる。

御手洗潔シリーズの第一弾
島田荘司のデビュー作『占星術殺人事件』では
離縁された前妻の娘が犯人だが
その前妻さんというのが、
来る日も来る日も、ちょこんと座って煙草屋をやっている

「煙草屋の娘」など、どこを探しても今は居ない
ときどき、煙草屋のジイサンはみかけることがあるが…

「成人」を18歳からとする議論がある

不思議おじさんなどは
いまだに”成人”といえるかどうか
自分でも怪しいと思うときがある
テレビで見かける人たちのほうが
年上だと勘違いすることもままある
所詮は社会的年齢設定のことなので
その社会が必要とする年齢を定めれば良いだけ
人間の成熟度など議論するのは馬鹿らしい
江戸時代てあれば、武士は元服のとき
百姓は、肥たごを担ぐことができれば大人だ

60歳以上は映画館はいつでも1000円だが
徳島には1館しか映画館が無いので
滅多にいくことは無いが、
行けば、保険証や免許証提示無しに1000円だった
喜ぶべきかどうなのかは難しい

taspoなるカードを持つことになった
煙草を自販機で買うにはこのカードが必要
保険証などのコピー添付をして申し込むまでは許せる
なぜ証明写真まで必要なのか
運転免許証はともかく保険証には写真が無いのだから
証明写真など照合のしようが無いではないか

そこまでやるなら
煙草屋のジイサンにも証明書提示が必要だろう
ジイサンの面通しなど、信用できないはずだ!

チグハグな対応の裏に
お役所の建前と、関連業界の思惑が感じられて
ムカついて また煙草を吸いたくなった!

作られた自分

2008年02月16日 | Weblog
鍋料理は それぞれの箸を鍋に入れる
これは日本人にとって気の置けない仲間の証拠
しかし世界では当たり前のこと

日本人はもともと個食である
親子といえども 同じ箸や皿や茶碗は使わない
不潔という以上の嫌悪・汚濁感覚を持つ
他の民族では珍しい感覚である

従ってその逆は親愛の証しである
お酒の返杯はその一つ

かくも 自分という存在は
地理的、歴史的に作られたものである

さて上弦月が冷たく光る
月といえば、以下の男声合唱が耳に響く
おじさんが高校時代に歌った
みなさんにとっては単なる歌詞だが
不思議おじさんにとっては 合唱が聞こえる
40年以上経っても受ける感覚は変わらない
人間って あまり変わらないなぁとも思う

****************************************
泣き笑いしてわがピエロ
泣き笑いしてわがピエロ
秋じゃ! 秋じゃ! と歌うなり 歌うなり

O(オー)の形の口をして
Oの形の口をして
秋じゃ! 秋じゃ! と歌うなり

月のようなる白粉(おしろい)の
顔が涙を流すなり

身すぎ世すぎの是非もなく
おどけたれどもわがピエロ ピエロ ピエロ

月のようなる白粉の
顔が涙を流すなり

身すぎ世すぎの是非もなく
おどけたれどもわがピエロ ピエロ ピエロ

秋はしみじみ身に滲(し)みて
秋はしみじみ身に滲みて
真実(しんじつ)なみだを流すなり 流すなり
真実なみだを流すなり
********************************************

まだこれから始まる人生もよく知らない高校生だったけど
感覚は研ぎ澄まされていたように思う
そして身すぎ世すぎを重ねて
ピエロを演じて終わるのだろうか





干し柿

2008年02月15日 | Weblog
出血性大腸菌とサーコウィルスとの関係を
延々と述べ続ける農場長
人と会うと体の節々が痛くなるらしいが
今日は忙しいところを2時間も相手してくれた
なにせ「一頭買い」活動の推進役2名の組合員訪問を受けた
もう30年になるお付き合いだ

4月には宮古島の死のトライアスロンに出るという
もう農場も大丈夫だろう
明日には復旧しつつある育成豚舎に
初めて仔豚が160頭はいる

農場には賄いをはじめ何でも引き受けるおばさんがいる
もう80歳近くになるだろうか
火事の日には「腰が抜けたかと思った」と言っていた
毎年、農場近くの渋柿を干し柿にしている
今年の出来は抜群!
でもそれを味わったのは火事の日だった

今日、所望したらもう無いとのこと
次々に来てくださるボランティアの方々にあげたらしい
ところがごそごそしていると思ったら
最後の干し柿を探してきてくれた
写真は、今年最後の干し柿である

農場長には夢がある
その夢を不思議おじさんも共有している
西日本初のリキッドフィーデンングである
まだ理解するのに躊躇している人たちがいる
冷静に考えれば、とうの昔に"国産"の畜産は破綻している
なのにそれに目をつむって「国産」と言っているのは
自他を欺く詐欺行為だ
わかっているのに踏み出さないのは犯罪だ

殻を破る勇気が必要である
古い固定観念を打ち捨てて
物差しを持ち替える時期が来ている

こまやかな「モッタイナイ」を言うのなら
巨大なMotainaiをきちんと評価すべきである

お酒を頂いた後の干し柿は
胃を優しく和ましてくれる
おばさん 頂きまぁーす

火事の翌日に、豚の引き出し作業に使ったヘルメット
地震対策を従業員に書き出してもらった一つに
職場にヘルメットの常備を というのがあった
早速、農場からもらいうけた
火事の日の夜に、不思議おじさんが買い集めたものだ


名脇役

2008年02月12日 | Weblog
不思議おじさんが前職の時
もちろん最年長であった
リーダーシップを取らねばならない立場

同時に民謡を習っていた
一時は大ブームだったが
今は習おうとする人も少ない
10年経っても新人だった
年齢も若い方だった

同じころ地域のソフトボール部に入っていた
都市対抗で後楽園のマウンドを踏んだつわものをはじめ
筋肉モリモリの若者も沢山居た
もちろん全員が打ちたくて守りたいがそうもいかない
ベンチを温めることが多くなる

同時期にさまざまな立場に立つこと
心の平衡を保つ鼎のようなものだった

主役だけで世界は回らない

いかに旨い刺身も
擦り下ろしのワサビがなくてはつまらない

仮に主役が物足らないときでも
脇役が主役を引き立てることがある

柚子胡椒は 紛れもない名脇役だ

その胡椒が2倍の値上げだそうだ
うーーーーん!!!

一瞬の旬

2008年02月11日 | Weblog
時は止まらない

1960年代に手塚治虫原作のTVドラマで
小柳徹主演の少年が時間を止めて大活躍した
世界の時間は止まったが、彼だけは時間の中で動く
その時 かれは歳を取っていったのだろうか

今朝も火事で一日が始まった
新聞を取っていないので
南大門の火事は ハングル講座HPの掲示板で知った
心の象徴が燃え崩れた韓国の人達の気持ちをおもんぱかる
心に空洞があいたような気持だろう

そして会社〈祝日は関係ない〉も朝の8時から大騒ぎ
周囲を消防車が慌ただしく走り抜ける
500メートル近くの工場倉庫〈元・豚舎だったらしいが〉が全焼
形あるものは いつかは無くなるのが定め
ましてや 形のないものは無くなったのにも気づかない

時間は残酷にも止まることがない
時間は、しかしすべてを過去という部屋に押し込めてくれる
どんなにつらい「今」も、時間は「過去」にしてくれる

「今」という一瞬

アイスバインをポトフにした
赤じゃがいも、人参、塩、酒、醤油、香辛料
不思議おじさんはこれに昆布も入れた
そして 主役の座を奪ったのが
「葉付き玉ねぎ」
因みに野菜はすべて徳島県石井町産

この瑞々しさはどうだ!
この甘さ 
儚いほど可憐な新鮮味

まさに一瞬の旬

サラダにも
すき焼きなどの煮込みにも




15本

2008年02月08日 | Weblog
8020という指標がある
80歳で20本の自分の歯を残すこと
ところが、不思議おじさんは15本しかない
3本のインプラントを加えても18本だ

Oリングテストというものがある
親指と人差し指を固く閉じれば
他人の手でこじ開けようとしても
滅多なことでは開けられない
ところが空いている手を問題のある個所に置くと
何と 簡単に指は開いてしまう

日本の第一人者は西宮市の金井聖徳さん
接骨医である
大学病院でも手に負えないヘルニアを
気功で治す 奇跡に近い
不思議おじさんも腰はもちろんのこと
右手人差し指が曲がらなくなって
タオルを全く絞れなくなったが
僅か5秒で 手にも触らずに
完全に治してもらった

ある人の曰く
キリストは本当に奇跡を起こしたのかもしれないと
その人は容易に他人を信じない科学者
その彼が何としても上がらなかった腕を
あっという間に治してもらったから

さて15本の歯をどう守るか
金井先生はバルサミコ酢での洗浄を勧める
なにせ 美味しいものをいただくためには
どうしても残しておきたい財産である

兎にも角にもブラッシングに努める今夜である。
賤しいことこの上ない小市民である

クワバラクワバラ

2008年02月07日 | Weblog
山名さんのHPを見ていて
タイトルの言葉に出会った

これはちょっと言及しておかねばなるまいて…

何でかというと、10年以上前に調べたから
しかも不思議おじさんの大阪の住まいの近くに関係あるので…

和泉市の市花は水仙
これも渡来のいわれが様々で信じるに値するものがない
まぁしかし、そのうちの一つに和泉市が絡んでいる
水仙はわが国で初めて俊乗坊重源が中国より持ち帰り、
和泉市の桑原の里に栽培方法を教えたとの説がある

最近は栽培種で八重咲きもあるが無用である
寒風の中で咲き誇る一重の薫り高い水仙に勝るものはない

さて先述の和泉市の桑原地区に西福寺がある
耳のお寺として名が知れている
小妻が耳を病んでいるのでかってお参りした
なぜ耳の寺なのか
雷がこの寺の井戸に落ち、雷は閉じ込められた
二度と雷を落とさないと約束して雷は解放された
そんな言い伝えから難を避けるときに
「クワバラ クワバラ」と人々は言った
ということだとか

しかしもう誰もこんな言葉を使いませんよ 
山名さん

山歩きの後遺症なのか
3日間にわたってくたばった
何しろ元気が出ない
偏頭痛に肩凝り

もうこんな苦しみは
クワバラ クワバラ

雪とオオイヌノフグリ

2008年02月04日 | Weblog
車が三井寺下のトンネルをくぐると
右手に琵琶湖が現れる
昔なら心ときめいたものだが
今は汚れきった南湖を知っている者としては
情けなさとわびしさが入り混じる

それでも道路左側に続く堅田の棚田は
数千年に及ぶ先人の苦労の証しだと心に染みる
1メートルだって不思議おじさんが作ることは困難だ

想像力とは、究極のところは
その人の立場になりきれるかどうか
時代の子である人間という存在を優しく是認できれば
あなたはヒットラーにもアンネにもなることが可能
アンネになれるけれど、ヒットラーになれないというのは偽善

不思議おじさんのことを「小市民」とにじり笑った人間がいた
権力を嫌いだと表しつつ、彼は権力の中心者だった

小市民といわれれば 恥ずかしいという気持ちは僅かにある
しかし今では、小市民と高みからものをいう人を悲しく思う
ほんで、あんたは何者なの?
そんな前時代なこと言うて、人を馬鹿にする以外に
どんな効果があなたにあるの?
単に人をぶった切るための 一つ覚えのフレーズじゃないの!

この時期に食べなければならないものを食べる
こらえきれずに故郷に向かう
比良の白い山並みが迎えてくれる
灰色の海は深く沈み 野鳥を浮かべている

孫は、残雪で生まれて初めての雪合戦
雪が滑るものだと実感

父母の墓に花を供えて
雪の残る野を見れば
はるか数千年前に渡来した
オオイヌノフグリが
残雪の横で 輝く青の花を付けていた

人を自分の言葉ではない言葉で見下してはいけない
自分が獲得した言葉でなら まだ許せるかもしれない
ましてや 法律や社会規範で罰してもいけない
罰っするという行為が可能なのは
罰せられる立場に立ってみて、なるほどと思える場合のみに可能だ

縦横無尽に他者の立場に立てること
これほどの闊達な自由と
これほどの過酷な苦しみがあろうか

小説の世界だけに閉じ込めておけば
ことは酩酊の中に溶けていくのだが…

今夜は野条穂で作った無ろ過の絞りたて純米
残念なことに「氷魚」「琵琶湖のうなぎ」は食べてしまった
そんな小肴など無視して慄然と
早春賦は糀の香を慎ましやかに
小部屋に振り撒きなから立春の夜を潤した