米糠2kgを手に入れようとしたがなかなかに難しい
不思議おじさんは山形県高畠町から玄米を頂いている
コイン精米機で精米して美味しくいただいている
先回は朝早く行ったので糠が落ちてこなかった
仕方なく精米機設置の米屋さんに電話して4kg入手した
とりあえず使うの半分の2kg
今年はみそ造り用の甕を容器にした
戸外に置いていたのでよく洗って熱湯消毒した
半量を煎り、冷まして残りの生糠1kgとよく混ぜ合わせる
大根、人参などの皮や、キャベツの外葉を漬ける
これは乳酸菌を植えつけて増やすための作業
10日間ほどかかる
毎日空気と触れ合わせるため掻き混ぜる
今日は桑の葉を10枚ほど加えてみた
良質な乳酸菌を増やす方法を試行錯誤している
庭に植えた3本の茄からもう初収穫があった
早く糠床を作らねば間に合わない
庭にノウゼンカズラが咲いてきた
グダグダしている間にもう初夏だ
無職の身には何の関係もないが、本日は日曜日
近所にできた地域センターのお披露目日だった
図書館もてきたのでありがたい話である
半日を費やしてお披露目関連の「お仕事」をしてきた
そのお話は後日に
で、帰って晩酌をやっていると
テレビに知り合いの農家が映っている
「鉄腕ダッシュ」だ
お米の食味コンクールで最優秀賞を何年も連続受賞している彼が
かの番組で「米の匠」として登場していた
前回のブログでご案内した星寛治氏のグループの一員
(だった)(現在もそのグループに属されているかどうかは知らない)
不思議おじさんは彼のお家に泊めていただいたことがある
提携活動の一環で、生協組合員をお連れし
田に這いつくばって彼と一緒に手取り除草もした
近くの丘から郭公が鳴いていたのをよく覚えている
山形県高畠町は「まほろばの郷」と呼ばれるにふさわしい場所だと思う
大規模農業など望むべくもない中山間地帯で
農薬空中散布の拒否をはじめ、近代農業の負の部分を克服し
「商品」ではなく
「人の食べ物」としてのお米作りを多くの情熱的な農家の方々が行っている
映画「おもひでぽろぽろ」にその一部が紹介されている
ところで だ
(こんな言い方は滅多にしないが…)
大事なことをはっきりと言っておく
当時、不思議おじさんは
消費者の協同組合の責任者として仕事をしていた
よく誤解されるのだが、
「美味しくて安全なお米」が欲しいから
高畠町の農家の皆さんとの提携を始めたわけではない
協同組合の本質はそんなところにはない
それは他の生産者とのお付き合い(提携)でも一貫している
高畠町には生産者のグループがいくつかあった(今でも)
星寛治氏が有機農業運動を「点から面」に展開されようとしたとき
「点」の時点では先進的な取り組みであったが、
生産者も少数ゆえに都市生活者との提携を強く結んでおられた
「面」…つまり、星さんがお住いの近くの農家と広く運動を進めようとされたとき
農薬の空中散布を拒否し、有機農業運動を広めようとされたとき
その生産物の量は生半可ではない
収穫物の引き受け手がなければその思いは実現できない
そんな極めて現実的な困難に直面されていた
不思議おじさんたちはそのころ地元(大阪)の農家との提携を考えていた
お米だけではなく、牛乳、卵、野菜など
食べ物をできるだけ自分の住まいの近くの方にお願いし
消費の責任を引き受けながら生産を委託することを追求していた
自分が作れない代わりに作ってもらう
生産者はその意思を受けて誠実に対応する
原初的な提携関係だ
大きな組織では難しいので
組織を2000人単位くらいに区分して運営を考えていた
ある日、大阪の小さな消費団体の代表(女性)がお見えになった
後から知ったことだが、
彼女はある有名企業経営者の奥様であり、売れっ子作家の母君だった
彼女とは奈良県で山地放牧酪農をしている生産者への訪問時に知り合った
「地元の牛乳を飲む(地産地消)」の想いは共通していた
彼女は星さんの有機農業(とりわけリンゴ)の熱心な消費者だった
星さんの新たな「面への展開」という課題を共有し
不思議おじさんを訪ねてこられた
不思議おじさんは近郊農業との提携を追求していたので
当然のことながらお断りした
しかし彼女は三顧の礼ではないが何度もお越しになり
「大阪の米だけで大阪府民は食べていけない
生産県の農民は都市部消費者に食べてもらわなければ
そもそも農産物の再生産ができない」などと熱心に語られた
生協組合員とともにとりあえず一度は訪ねるということなった
そのとき もちろんまだ「美味しくで安全」との折り紙付きのお米は無い
あったのは 中山間地帯の農業を守り抜くという農家の方々の熱くて強い意志であった
同時に、都市生活者を引き付ける独特の濃い匂いをかの地に感じた
それは「高畠病」と呼ばれるようになり、都市からの多くの移住者を生み出しだ
生きるエネルギーの源泉を掘り当てたような気持になった
いずれにせよ「モノの良さ」が欲しくてお付き合いしたわけではない
都市生活者として想いを共有して「共同参画」させていただけること
そのような機会を与えていただけることに価値を見出した
語れば長いが
鉄腕ダッシュに登場した彼が
だんだんとコンクールで金賞を取ることに価値を置くようになり
それを批判する意見が随分前から耳に届いていた
しかし不思議おじさんはもう10年近く前にその仕事を辞めている
いまはどうなっているかは知らない
大事なことは「金賞を取る」ことではない
そんなことはたぶん彼も分かっていると思う
地域の農業が再生産していけること
そのような自然環境、社会環境を地域に作り
消費者である都市生活者との繋がりを作る(協同)こと
ますます時代は閉塞しているが
それだけに本来の「協同」の持つ役割が大きくなっていると思える
安倍も 橋元も それらのシンパも
「協同する」ことの醍醐味を少しは味わってみたらどうだ
そこには あなたたちがが目を丸くするような新しい世界が待っている
(はず!)
ただし現在ある協同組合に多くは望めないのが悲しい
さあ 夜も更けた
騙された焼酎
(安い!!と思って買ったら20度だった!!)
でも煽って
今夜の年寄りの愚痴を終わらせるとするか…