後ろ歩きの不思議おじさん

あっちこっちにポケットを一杯もった不思議なおじさんの特技は後ろ向き歩き。その右往左往振りは滑稽で、ちょっぴりもの悲しい。

麦秋

2011年05月26日 | Weblog

テッセンである
花は一杯付けてくれたが色が薄い
そして見る間に散ってしまった


これはネットから取った写真
「むぎあき」とも「ばくしゅう」とも読む
恐らくは、西日本各地で麦の刈り取りの季節であろう
もう終わってしまっているかもしれない
青田の中の黄金色は一幅の絵である

不思議おじさんの木曜日夜は民謡の練習で更ける
今習っているのは「能登麦屋節」
歌詞は下記の通りだがご理解いただけるでしょうか?

(1)
麦や小麦やはイナ 二年でイナ
刈るがやイナ
米エイナお六でエイナ
年さヤイナ 孕みや
(アラチョイト 年孕みやアイナ)
米エイナお六でエイナ
年さヤイナ 孕みや
(2)
竹の切り口ャ スタタンコタンの
ナミナミダンブリ たまり水は
水はヤイナ 澄まず濁らずイナ
(アラチョイト 出ず減らずイナ)
澄まず濁らずイナ
出ずサ減らずヤ
(3)
能登の志津良(しずら)でイナ
竹切るイナ音はイナ
三里きこえてイナ
五里さヤイナ響くや
(アラチョイト 五里響くヤイナ)
三里きこえてイナ
五里さヤイナ響くや

最近は誠に便利で Y‐tubeがやたらと増えている
このローカルそのものの民謡にもあった
http://www.youtube.com/watch?v=q2Lds8o6Ykk

因みに「米はお六」とは、半年で収穫できると言う意味だ
「麦は2年」とは、秋蒔きで春に収穫するので足掛け2年と言うことだ

獲れた麦を枡に山盛りにして店に持って行き
アンパン何個かに替えてもらった幼い記憶
貧乏だったのは間違いないが、
幼子だためか、どこか淡くて幸せな気分が残っている

古希

2011年05月25日 | Weblog

(全ての写真は、クリックすれば大きく見えます)

季節はずれのスイートピー
新芽はヒヨドリに次々と食べられてしまい
やっと育って花をつけた


先週の土曜日は「みどりのつどい」
30年以上前から続くイベントだが
一時期中断し、10年ほど前から復活した
「せんぼく菜の花プロジェクト」のスタッフとしてお手伝い
隣は堺市のNPO「ASUの会」による竹筒ロウソク作り
子ども達に竹を切ってもらい、廃食用油でロウソクを作る
竹は不思議おじさんの職場から供出(小高い丘全体が竹やぶに囲まれている)

さて表題の「古希」は杜甫の詩「曲江」に由来する
杜甫47歳の作である
杜甫は59歳で没している
自分が70歳になった感慨ではないことは明白だ

では杜甫はどんな文脈で「古希」と言う言葉を使用したのか
「70歳まで生きるのは珍しいことだ」
だからどうなんだ、どうする、と言っているのか

曲 江  杜 甫
 
朝 囘 日 日 典 春 衣 
毎 日 江 頭 盡 醉 歸
酒 債 尋 常 行 處 有
 人 生 七 十 古 來 稀

朝廷から戻ってくると、毎日のように春着を質に入れ、
いつも、曲江のほとりで泥酔して帰るのである。
酒代(さかだい)の借金は普通のことで、行く先々にある。
この人生、七十まで長生きすることは滅多にないのだから、
今のうちにせいぜい楽しんでおきたいのだ。

杜甫は、当時は砂を噛むような日々を過ごしていたらしい
そんなこともあって、飲んだくれていたのである
少しばかり堕落し、刹那的な感情に包まれて歌った詩である

このところ体調がいま一つ不調である
「順調に歳を取っている」証拠ではあるが
飲んだり食べたりに差し障るのは辛い

歯はずっと以前にインプラントを中断して中途半端である
あまり固いものは噛めず、部分入歯のせいか味がよろしくない
糖尿のA1Cは、入院寸前の数値で推移している
もちろんγGTP値は高く、肝臓に苦労を掛けている
中性脂肪も少なくは無い
そんな内臓系統に加えて心筋梗塞の疑いと検査結果が出た

さらに15年前の白内障手術で入れた眼内レンズが
もともとの強度近視が原因で水晶体の袋が緩み
頭を下げると回転するため見えなくなってきた

こんな健康状態を考えれば、杜甫の心境に近くなってくる

と、わざわざ杜甫を持ち出すまでもなく35年も欠かさず晩酌をしているが
「取りあえずビール」を止めてみた
代わりに、まずは野菜を食べ
純米酒のヌル燗を頂いている
少し調子は上向いてきている

冬でもないのに10度以下のものを食べたり飲んだりするのは
これは自然の摂理に反している
35年前の真夏に行った中国では、北京でも南京でも上海でも
冷たいビールなど全く無かった

節電対策とは全く関係ないが、
「とりあえずビール」とは家ではオサラバである。
さすがに飲み会ではやはり「とりあえずビール」の魔力から
逃れられるほどの決心はまだ無い

ハインリッヒの法則

2011年05月18日 | Weblog


植えて4年目?
玄関近くで見事に咲いたビロードのような紫のバラ
(クリックすると大きく見えます)

ミスをすること
誤りを犯すことは
およそ地球上の生命の本質であると考えている

生命の仕組みが遺伝するには
DNAがいちどRNAにコピーされる必要がある
そのときにミスが起きてしまう

ミスがおきる仕組みこそ
神が生命に与えた最高の贈り物だったのだ
ミスによって、単純なコピーではなく
多様性が生まれる装置を勝ち得たからだ

この春も4枚の花弁どころか3枚の花弁の桜の花を見つけた
とくに探し回ったわけではない。
目の前にある一本の枝をじっくり観察しただけだ
3本の松の葉、4つ葉のクローバーなどどこにでもある
自然界は、遺伝ミスの事象に満ちている

日本の新聞の代表的な記者であつた教授が
社会を見るときの眼として「ハインリッヒの法則」を応用していたとのこと
これは不思議おじさんの場合も一緒であった
特に食品製造業の責任者であったときはこの法則に則って仕事を組み立てた
医療関係に居た小妻も同様とのこと
「ひやり、はっと」を洗い出し、共有し、潰していく
誰かがやったミスは、必ず次の誰かが同じようなミスを起こす
これが人間・生物の本質である

ハインリッヒは1つの重大事故には
中ぐらいの事故が29あり、
さらに小さな事故が300隠れていると指摘した。
300の小さなトラブルを消す努力をしなければ
29の中事故、一つの大事故発生を予防できない

原発を巡っての思いである
なお冒頭の教授は、チェルノブイリ事故のとき
朝日新聞ロシア支局長だったので
当時の朝日新聞の記事はこの方の署名入り記事である


先週の日曜日は、朝から小妻と二人で逃避行
目の前の小学校が農薬散布を行うと言う
以前に教頭と言い争いをしたが埒が明かない
木に虫がついていようといまいとお構い無しの散布である


遠くは女人高野といわれる天野山金剛寺につらなる天野街道

樹木の間からは、遠くにPL教団の塔も垣間見える
この塔の高さは180メートルもあり、南河内地方のランドマークとなっている
この下にPL高校や8月1日の日本最大規模の花火で有名な公園等がある

2時間ほど木陰を歩いた
街道を出た途端に 照りつける太陽の暑さに辟易
それにしてもお爺さん、お婆さんで溢れかえる街道道であった

お前もそのうちの一人だ!そのとおりではあるのだが…

理不尽

2011年05月10日 | Weblog
理が尽くされないこと
尽くされるように配慮をしまくっても
相手にその気がなければ理不尽はさらに深まる
救いのない世界である

不思議おじさんは僅かに3人ほどのブログを見ている
そのお一人が「山の仙人になりてぇなぁ」とおっしゃる方だ
本名も公開されている
http://samidare.jp/jo7uuc/
不思議おじさんは次女がお生まれになった直後に泊らせていただいている

5月1日にそのブログが炎上した
(今は削除されているが…)
しかしその後も収まった気配はない
不思議おじさんは、彼の生き方に根本のところで共通項を感じる
地下水脈が通じている

不思議おじさんの職場でも
理不尽が服を着て偉そうな顔で振舞っている
理不尽を公的組織を援用して増幅する術を知っている
日本の戦後の社会が生み出した善意の仕組みを
見事に私的な利益誘導・権利確保に使っている
「お前も悪よのぉ」という悪代官以上である
腐っている

理不尽を糺すのには凄まじいエネルギーが必要だ
山の仙人さんの奮闘に1000%同調する


イワタバコとアザミの若芽は金剛山からのお裾分け
カタクリは大阪駅新装開店の伊勢丹三越で100円で販売されていた天然もの
パセリ、ドクダミ、ユキノシタは自宅の庭から
天ぷらにしたが、カラッと揚がらない
ビール、片栗粉、ベーキングパウダー、氷で冷やす
さまざまな手法を駆使したが、納得する天ぷらに仕上がらない
どなたか ご指南をお願いする





休み慣れ

2011年05月08日 | Weblog

(7日に咲き始めた真っ黄色の薔薇)

決して勤勉でも何でもなく
どちらかと言えばサボるのが得意だった
それでも小学生では鶏の世話
中学校では3年間山羊を飼っていた
草を刈って、刻んで、糠と混ぜたり
糞を出し、真新しい藁を入れてやり
乳を朝晩に搾る 
自分より弱い立場の家畜の世話をすることを通して
サボれない日常生活の送り方が身についたように思う

それでもサボりたくなるのは本性だろうか
サボったからと言って 特に何をするわけでもないのに

不思議おじさんは残業代(超勤手当)とか
休日出勤手当とかとは無縁のお勤めだった
ひょんなことから超零細団体に勤め始めたが
だれも引き受け手の無かった部長職から仕事を始めたせいだ
10年ほど勤めて関連団体に転職し
30年ほど勤めて子会社にも2年間在籍したが
「国民の祝日」が勤務先の休みであることはほとんどなかった
「非国民」のまま半生を終えた
現在の勤め先でもときどき非国民になるが
それでも代休が保障されている

要は休み慣れしていないのだ
こんなに休みがあると対応しきれない
貧乏症である
かと言って、耕して種を蒔く田畑も無い
なんとなく居心地が悪い


(満開のナニワリイバラにいろんな種類の蜂が蜜を求めにやってきている)

ある日は梅田で中国語研究会
年に3回ほど研修を積んでいる(麻雀のこと)

ある日は職場仲間と金剛山登山
3つのルートに分かれて登ったが
不思議おじさんは一番自然度の高い「妙見谷コース」
一休みする回数は増えたが何とか登れた
イワタバコを天ぷら用に少し頂いた
帰りの別コースではカタクリも拝めた


(これは我が家のキリシマだが、金剛山の向かい側の葛城山では
この花で頂上が燃えているはず!)

そして昨日は新装開店の大阪駅へ
伊勢丹三越の食料品売り場で
一束100円のカタクリを買った
天ぷらにする予定だ
大阪駅に行ったのは別の目的があったから
不思議おじさんの田舎の若き農業者が
梅田のマーケットに出品すると言うので覗いてきた
http://www.graf-d3.com/event/fantastic_market_2011spring/

阪神百貨店の南側、第2ビル、第4ビルに囲まれたビルの一階だったが
大阪駅の賑わいが嘘のように閑散としていた
その日の朝日新聞夕刊には
彼の田舎(滋賀県新旭町針江)の川端(カバタ)が紹介されていた
不思議おじさんの実家からもすぐ近く


(立浪草の白花・紫花、野草だけあって意外に生命力が強い)

さて本日は…

土手のハイジャック

2011年05月01日 | Weblog
無関心ほど恐ろしい武器はない

この言葉はあらゆる場面で使用できる真実だが
どうせ不思議おじさんが使う場合には大したことはない

ふしぎおじさんの家の前は小学校の裏門
道路から3、4メートルほどグランドが高くなっているので
土手を張り巡らせて桜の木を植えている

植えているだけで管理はしない
管理はしないが、近所の一部の住民の苦情には過剰反応する
それは毛虫対策
農薬だけは撒き散らしている

AC広告流に言えば
農薬は見えないが
毛虫は見える
見えるものには反応する

見えるものにも反応しないときがある
土手に生える荒々しい雑草
学校の裏側にはとんと無関心で
どのようになっていようと構わないらしい
これでは近隣住民はたまったものではない

そんな訳で実力行使だ
こんなにじめじめした日は
土手ジャックして不思議おじさんが勝手に植物を植える絶好日
ドクダミと百日草
それにわざわざ種を買って
苗を育てた如何にも乾燥に強そうな菊


さてこれはどんどんと花をつけだしたナニワノイバラ
この花の生命力は凄まじい
鉢植えしておいたものが根を地面に下ろし
四方に枝を広げて10m近くの土地を支配する
塀沿いに剪定したりアーチにして咲かせている


TJさん
これがアイスプラントです
百貨店の高級野菜売り場なら売っているかもしれません
少しだけ塩水を遣ると美味しく育ちます
見た目と食感のアンバランスはちょっとした驚き
そのまま軽く塩を振ってサラダで食べます

苗を売っていることもあります
ぜひ育ててください
昨日、塩を送りましたが
本当のところは塩はやらない方がよく育ちます