後ろ歩きの不思議おじさん

あっちこっちにポケットを一杯もった不思議なおじさんの特技は後ろ向き歩き。その右往左往振りは滑稽で、ちょっぴりもの悲しい。

天声人語

2012年06月13日 | Weblog

カサブランカ
庭の2か所に植えている
豪華な百合ではあるがそれまでだ
といってはちょっと可哀想か


これはサボテンの花
もう5年ほど前になるだろうか
室戸岬の浜辺で指先ほど一株だけ頂いた
そのサボテンが見事に育ち
今年初めて花を付けた
目出度いことである

表題の「天声人語」
天(民)、人をして語らしむ
朝日新聞の603文字のコラムだ
以前はお一人が担当され
ここ数年は2人が交代で執筆している
出来具合を毎朝皆さんはどう思われているだろうか

仲間内からみるとなかなか評価は厳しい
仲間内とは、同時代に朝日新聞で
働いてきた人たちのことだ
まぁ 分からないわけでもない

不思議おじさんの仕事場では
天声人語の書き写し
そして講師による解説
さらに半分量への要約
そして最後はギュッと絞り出して
表題を付ける講座を開設している

講師は元朝日放送代表取締役(元朝日新聞編集局次長)だったり
元朝日新聞西日本本社代表だったりする
贅沢極まりない講座だ
受講生は?
宣伝の限りを尽くしても講座平均で5名前後
情けない! 
単位が無ければ受講しない!

この講師の方々に共通することは
信じられないくらいの優しさである
膨大な人の生きざま、死にざまを見てきた人間が
最後にたどり着く姿かとも思える

不思議おじさんの幼少時代は
毎日新聞を購読していた
今から考えれば
極貧のH君のお父さんが
障害のある足を引きづりなから
毎朝配達してくれていたのだ

H君は昼ご飯時に姿を消した
これも後から気付いたが
彼は昼ご飯(お弁当)が無かったのだ
当時、気が付いていたら何ができたか分からない
しかし鈍感極まりない不思議おじさんだった
もっと細やかな神経が欲しかった
今からは間に合わないが
申し訳ない思いでいっぱいだ

さて文とは人である
何を書くにも人を通して文字になる
どんな文章も、書く人が現れてしまう
おっそろしい話である

1975年から1988年までの13年間
天声人語を担当されていた方
辰濃和男さん
お歳は82歳
「辰濃の天人」と謳われた方
元日本エッセイスト協会理事長
岩波新書で「文章のみがき方」
「ぼんやりの時間」を著した方

毎週水曜早朝の朝日テレビでお馴染み
N先生と打ち合わせして、
本日は辰濃先生にお電話した
歴戦練磨の不思議おじさんも
さすがに二呼吸ほど置いて電話
何とか講演会設定の御礼が言えた

単なる講演会では面白くない
今年は学生から603文字の「学生尽語」を募集する
テーマ・お題は設ける
来年は高校生と市民からも募集する
書くということは、考えるということだ
何かを考えていれば、それは言葉となって迸る

9月22日(土・祝日)午後にに辰濃さんの講演会を予定している
恐らく関西では今後の企画はかなり厳しいだろう
これはぜひ!と思われる方は
このインサイダー情報をベースに
コメントで申し込んでいただいて結構です
予算の関係で500円程度の受講料があるかもしれません
その時はご容赦を

さて その前にまずは岩波新書
「文章のみがき方」をぜひ一読あれ
不思議おじさんは
「乱読すること」
「歩きまわること」で文章を書く資格を得ています。
ただし最近は近所では
歩きまわることと
徘徊することの見分けが話題になっているようではありますが…
帽子をかぶっているとか
リュックを背負っているとか
目つきが不安定だとか
圧元がふらついているとか…

ところで不思議おじさんと言えば
一日に8時間は寝ないと
翌日のエネルギーが枯渇する
もとい 
プラスある程度のアルコールも必要だ

なんだかんだでエネルギー不足である
毎日、3人ほどの学生と話し合っている
学生に対して説教は簡単だが
若い人生観に寄り添うことは難しい

学生に心を開いてもらうには
相手がカギを開けていいよと
Goのサインをくれるまで
打ち解けて話し合うことが必要

その繰り返しはなかなかきつい
多くの青くて苦い人生を受け止めている