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バーキン片手に靖國神社

フロントガラスが割れて車を交換する〜ボストン雑感

2016-07-19 | アメリカ

例の警察官射殺事件が起きてから、どこにいっても国旗が半旗になっていました。
いつまで半旗にしておくのだろう、とおもっていたら、一週間がすぎたという
報道とともに示し合わせたように平常モードに戻っていました。



この事件以降すっかり有名になったダラス警察署長。
亡くなった5人の警官の追悼式で弔辞を述べています。



このころはまだ、黒人男性が殺されたことに対する抗議のデモが
警察とにらみ合うなどの緊張が続いていましたが、メディアは
あの手この手?で、宥和を促すような企画を意図して行っていたようです。

撃たれた警官を手術した病院の外科医、ご覧の通りアフリカ系なのですが、
この人が涙で言葉も詰まらせながら救えなかった命について語り、
このような対立はやめてほしい、ということを訴えたり。



現在では各警官がホームタウンで追悼式を行っている段階で、
必ず彼らの息子や娘が弔辞を述べるところが報じられます。

 

こういうミュージシャンが出現するのも911のときのような感じです。 
彼はテレビ局に呼んでもらいインタビューを受けていました。

・・・・とか言っている間に、今度はバトンルージュでまたしても警官が6人狙撃され、
3人が亡くなったというニュースを今やっています。

終わらない負の連鎖・・・。




話題は変わりますが、今アメリカで爆発的に流行っているのが「ポケモンゴー」。
アメリカでのポケモン人気は昔からで、息子が幼稚園に行っていたころは
アメリカ人の子供がみんなで「ピカー」と叫んでいたものです。

今回の人気は大人も巻き込んでの大ブーム。



なんと、イラクの前線でテロ組織ISISと向き合うある志願兵が、
機関銃の映り込んだポケモンゴーのキャプチャ画面をフェイスブックに投稿したり、
歩行中や運転中に行うので大けがをしたり事故を起こす事態に・・・・。



このたび米軍の複数の基地がフェイスブック公式アカウントを通じ、
兵士と近隣住民らに注意を喚起したそうです。

ワシントン州にあるルイス=マコード統合基地は、ユーザーに向けて、

「基地内の規制された区域、オフィスビル、住居に、
ポケモンを追いかけて侵入しないでください」
「駐車場や交差点では十分に注意して。
電話から顔を上げて、通りを渡る前に両側をしっかり見ましょう。
ポケモンは急にどこかに行ったりしませんから」

と呼びかけ、ノースカロライナ州のシーモア・ジョンソン空軍基地も、

「もし諸君がPokémon GOをプレイしているなら、以下のことに留意するように。
制服で歩いているときに機器を使用しない。周囲に気を配る。
ポケモンを捕まえるために規制区域に侵入しない!」

と兵士たちに勧告を行いました。
アメリカの方が先行しているそうで、日本でももうすぐ上陸するそうでですが、
そうなったときも自衛隊の皆さんだけは大丈夫ですよね? 



さて今度はテレビ番組の話を。
部屋ではCNNかTNTを見ることが多いのですが、日本ではまだ途中までしか見られない

「ザ・ラストシップ」が、現在大変なことになっております。



なんと日本人たちが海賊になっていて、世界転覆を企む、その首領が真田広之
海賊がなんで日本人やねんマイケルベイ。



真田、愛する妻を救うためためという事情があるとはいえ、
捕まえた「ネイサン・ジェームス」の副長を部下に拷問させる極悪人。
このままでは近々乗員に殺されること間違いなし。



ところで、本題。

毎日ピアノを借りている楽器屋のあるモールまでは、車で16分くらいかかります。

特にこの辺は幹線道路になると信号が少ないので高速でなくても
100キロくらいは出したりするわけですが、この道路に入るために
大型トラックに続いていったところ、直後に「ぱしっ!」という嫌な音がしました。



ひええええ〜〜。

小石が高速で飛んできてフロントガラスが割れる、という事故を経験した人は
保険を使うほどでもない、しかし実費で修理すれば10万くらいは飛んでいくという
あの不条理さにきっと泣きたい気持ちになられたかと思います。

かくいうわたしは、運転人生において3度の石飛事故でフロントガラスを変えていますが、
3度目の事故はなんと2度目の修理から1ヶ月以内でした。

「修理が出来上がって乗って帰られる途中で石が当たったという人もいますよ」

という全く慰めにならない慰めをディーラーの人にされたものですが、
よもやアメリカで4度目を経験するとは思ってもみませんでした。

しかも、石がよほど大きかったらしく、ヒビはガラスの中央まで切れ込んでます。
もしもう少し中央寄りに当たっていれば、間違いなくガラスは粉砕していたでしょう。



とりあえず時間通りにピアノショップに行って、練習をしてから、
空港のハーツレンタカーまで持っていくことにしました。



ハーツのオフィスに行くと、白人女性が接客中、手が空いていたのが黒人男性。
わたしはその黒人のおっちゃんが、

「何かご用ですか」

と聞いてきたとき、自分の幸運に思わずニッコリしました。
というのは、2年前、何の因果かここで借りた車に異常な金額が課されており、
その無茶苦茶な処理をしたのがこのとき接客中の女性店員。
「これ間違ってね?」といって書類を見せたらたちどころにそれを理解して
訂正し、おまけに謝ってくれた稀有な店員が、黒人男性その人だったのに気づいたのです。

このときに無愛想で頭の悪い女性の方に当たっていたら、きっと別のトラブルで
嫌な思いをすることになった可能性もありますが、その黒人のおっちゃんは、
わたしが「わたしの車がストーンクラックを受けてしまったです」というと、まず

「誰も怪我はしなかったですか」

と聞いてきたのです。
お、やっぱりこの人は只者ではない(というかアメリカでは稀有だけど日本では普通)
とすっかり安心したわたしです。

「車はどこに停めていますか」

と聞かれたので一緒に傷を見に行きました。



「うーん。こりゃーひどい」(おっちゃん談)

少しペーパーワークをしてもらうことになりますが、といってもう一度事務所に入り、
事故証明書みたいなカーボン付きの紙を出されました。
瞬時にめんどくせーと心の中で思ったわたし、

「ぎぶみーあたいむ、ぷりーず」(時間かかるかもしれないけどごめんね)

とぶりぶりすると、おっちゃんは、この英語の発音ではきっと書類を読むのも
難しいのに違いない、と思ってくれて、

「じゃーわたしが代わりに書いてあげましょう」

と名前から何から、全部書いてくれました。

「どこで事故起こったかわかります?」

「ウェストボロの9号線上です」

見ていると、おっちゃんはウェストボロの綴りの最後に”t”をつけていたけど、
それを指摘するのも書いてもらっている関係上悪い気がして黙っていました。

事故申告関係の書類が終わって、代わりの車の書類をもらい、
あっさりと終わったのにラッキーと思いながら指定のロットに行くと、

なんと停まっていたのがKIAでした。

なんたることか、わたしは死んでも韓国車には乗らないと家訓により決めているのに、
と思ったとたん、車内に従業員ではないヒトがいるのに気がつきました。
ドライバー席でいろいろとチェックしている様子を見ると、客のようです。

なんとラッキーなことに?どこかのあわてんぼうさんが、わたしの手配された
車を自分の車と間違えて乗って行ってくれたのでした。

「やったーこれで取り替えてくれって言いやすくなったぞ」

わたしが喜び勇んで事務所に帰ろうとすると、そのロットに別の車が来ました。
見ればシェビー、しかし契約したより小さなクラスです。

事務所に行っておっちゃんに、

「シェビーが来たけど、あれじゃ家族3人にトランクたくさん乗らないです」

というと、

「シェビー?キアのはずだけど」

誰かが間違えて乗って行った、というのは面倒なのでそれは黙ったまま、

「ノーキア、ノーホンデー(ヒュンダイのこと)ぷりーず」

とお願いしてみたところ、ちょっと待ってて、とおっちゃん出ていき、
戻ってきたと思ったら事務所の横に来たばかりの

「ニュー・ニッサン」をこれならどうだ!と意気揚々と指差しました。



アルティマ(日本ではティアナ)は何度もこちらで乗りましたが、
カムリから乗り換えるとやっぱり安定感がかなり違うなと感じます。

とにかくおっちゃん、ありがとう〜!
わたしがアルティマを見たとたん狂喜乱舞(はしてないけど)で喜んで

「アイトゥルーリーアプリシエイトザット!センキュウー」

とお礼を言うと、おっちゃんまんざらでもない様子で、

「Have a great one!」

と送り出してくれました。



そのまま、ニューベリーストリートにいつものお店をチェックしに行きました。
去年怖いもの見たさでスシをたべた「スナッピー・スシ」、
今年はニューアイテムとしてラーメンを前面に打ち出しているようです。

外のテーブルの人が食べているのを見ましたが、なんか具のない中華冷麺の上に、
サラダをのっけたようなもので、ラーメンには見えませんでしたが。



向かいのコールハーンはバーゲン前で嵐の前の静けさ。



驚いたのが駐車場代がまた値上がりしていたことです。
路上に止められればいいのですが、預かってもらうパーキングは
3時間止めて42ドルという、ニューヨークより足元を見たお値段。




もう一つのお気に入りのお店があるウェルズリー周辺は1日停めても4ドルですが、
そのお店はオーナーに何かあったのか休業していました。



お店の横にある車の修理工場の軒下でちゅんちゅんと声がするので
見てみると、スズメがこんな豪邸をつくってもらってます。

声は藁で塞がれている小屋の中から聞こえていました。



オーナーらしい人がこの中でまさにお仕事中でしたが、
このマッチョなおじさんがこの小屋をスズメに作ってあげたのか、
と思うとなんか笑ってしまいました。



ウェルズリー大学の門の前を通って帰ります。
ウェルズリーも、もしかしたら自分の大学の卒業生からついにアメリカの
初の女性大統領が生まれるかもしれないということで、
今、学校をあげて応援をしているのかもしれません。