アヴァターラ・神のまにまに

精神世界の研究試論です。テーマは、瞑想、冥想、人間の進化、七つの身体。このブログは、いかなる団体とも関係ありません。

水平の悟りメモ-5

2023-06-19 06:36:19 | ダンテス・ダイジの風光

◎本当に生きているエネルギーの充実感

 

5.人類がもし破滅しないで済めば、禅が最後の宗教になり、人類が破滅するなら、その直前にクンダリーニ・ヨーガが栄える。

 

以下ダンテス・ダイジ講話から。

『弟子「臨済の悟りっていうのは水平の悟り?」

ダンテス・ダイジ「臨済の悟りっていうのは、要するに全部そういう感覚を経験して分かっていながら、それを超越したときに起こるリラックス。人はたとえばいい状況だったらリラックスできるだろ?悪い状況だったらリラックスできないだろ?そういうことを抜きにした安定感。」

弟子「それを水平の悟りっていうわけ?」

ダンテス・ダイジ「うん、そう。そのとき本当に生きているエネルギーの充実感っていうのが流れる。」

 

弟子「ヘルマン・ヘッセっていうのはどういう人だったの?」

ダンテス・ダイジ「水平の悟りに達した人。水平の悟りっていうのは、おう、何でも来いっていうのが水平の悟りではないからね。嫌なものは嫌って、好き嫌いの激しい水平の悟りの人もいる。」

ダンテス・ダイジ「禅がおそらく最後の宗教になるだろう。人類がもし破滅しないで済めば。破滅するなら、その直前にクンダリニーが栄える。が、人類のどの程度がやるかは保証ないよ。全員がやるとは言わないよ。いろんなずっこけ方があるからね、人は。だって苦しみも実はまんざらでもないんだ。が、苦しみが本当に苦しいなら、坐禅組みたまえ。」』

 

臨済の悟りを典型的な水平の悟りとし、【俺はすぐにでも死ぬかもしれないという感覚と、俺は永遠に生きているという感覚が同時にあって、】全部そういう感覚を経験して分かっていながら、それを超越したときに起こるリラックスにして、本当に生きているエネルギーの充実感と説明している。

 

なお臨済の悟りは臨済録では、こんな感じ。

※師:臨済のこと。

『問い、「祖師達磨が西の方インドからやって来た意とは何ですか。」

師は答えた、「もし何か意があったら、自分の救いさえ全うできない。」

問 い、「意がないとしますと、二祖はどのようにして法を得たのでしょう か。」

答え、「得たというのは、得ないということだ。」

問い、「得ないと いたしますと、その得ないことの意味は何ですか。」

答え、「君たち が、すべての所に馳せ求める心をやめきれないから、だから祖師はいわれた、『馬鹿者、丈夫たる者が、頭をもちながら頭を探すという愚かな まねをする』と。

君たちがその言下に、すぐに回光返照して自己に取って返し、断じて別に求めず、この自己の身心は祖仏と別でないと悟って、即座に無事である、その時こそ法を得たというのである。』

(禅家語録1 筑摩書房 臨済録P351から引用)

 

『断じて別に求めず、この自己の身心は祖仏と別でないと悟って』というところは、クンダリーニ・ヨーガなら第六身体アートマンにあっては、自分も祖仏も別でないということ。この七つの身体論の説明が、より理解しやすいからといって、だからといって水平の悟り(禅)より垂直の悟り(クンダリーニ・ヨーガ)の方がよいということにはならない。

 

人類がもし破滅しないで済めば、禅が最後の宗教になり、人類が破滅するなら、その直前にクンダリーニ・ヨーガが栄えるという予言は意味深長である。

ソドムの町には、破滅直前に10人の正しい者もいなかった。それを前提に、クンダリーニ・ヨーガが栄えると言っても少数の人間しかクンダリーニ・ヨーガをやってはいまいだろうというニュアンスが仄見える。

一方人類がもし破滅しないで済むシナリオの一例として、出口王仁三郎予言で言えば、山陽地方で10万人、山陰地方で10万人などと残存人口を見ているが、その伝でいけば、日本全体でもせいぜい残存数百万人。生き残った日本人の中で禅的冥想をするのがほとんどということはあるまい。ほとんどの人が禅的冥想をしていれば、そのような人口激減はないだろうし、困難に素直に直面する冥想という技に取り組まず、依然として苦労、困難がないとやってられないという旧時代タイプの心性の人も相当数残っていることを見ている。

新時代、至福千年、みろくの世では、苦労、困難がなくとも神仏道を実感できている人ばかりの時代である。その辺が、『が、人類のどの程度がやるかは保証ないよ。全員がやるとは言わないよ。いろんなずっこけ方があるからね、人は。だって苦しみも実はまんざらでもないんだ。』という彼の発言に出ていると思う。

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