◎エーテル体レベルでの現象
ライヒの説くオルガスムの法則とは、緊張→荷電→放出→弛緩。特に性器の構造から説明すると、
『1.器官が流動的で充満する。つまり機械的な緊張による勃起が起こる。
2.これが強度な興奮に発展する。わたしは、この興奮を電気的性格をもったもの。つまり荷電と仮定する。
3.オルガスムにおいて荷電および性的興奮は、筋肉の収縮によって放出される。これを電気的放出と名付ける。
4.それに続いて、からだの流動体のながれが逆になり、性器の弛緩が起こる。これを機械的弛緩と名付ける。
この四拍子、つまり機械的緊張→荷電→電気の放出→機械的弛緩のことを私は「オルガスムの法則」と名づけたのである。』
(オルガスムの機能/ライヒ/太平出版社p371から引用)
性愛のオルガスムに至るプロセスの中で、クライマックスに達し、リラックスに至る一連の流れが、肉体的興奮と電気的荷電の双方において、並行して発生していることをライヒは直観した。
ライヒは、皮膚電位の差などから、二人の肉体表面の電位差からイオンが発生して、その電気的荷電は、性器と腹部に最初に起こり、段々性器に集中していき、蓄積され、オルガスム時に電気的荷電が放出される。つまりオルガスムは、電気的放出であるとしている。
ライヒは、電位差などの理論を引いて、その妥当性を懸命に説明しようとしている。周知のとおり、エーテル体と電気は密接な関係があるから、ライヒの仮説は、結果として科学になり得なかったのであるが、大きな発展性を持つ着眼だったように思う。
というのは、生体エネルギーであるオルゴンが、生体エネルギーの源泉であり、その展開の代表的パターンがオルガスムであるという心証を持っていたからである。単に、セックスの時に二人の間に電気が発生するだけのものではなく、個生命のエーテル体レベルでのエネルギー交換・エネルギー運動ではないかと見ていたところである。
おそらくは、同一の着眼点から、房中術があり、タントラの性愛術が成立しているのだと思う。
また心理面での原則として、快楽が拡張に相応し、不安が収縮に相応することも指摘しているが、これまた科学的な証明は簡単ではない。
※イオン:原子あるいは分子が、電子を授受することによって電荷を持ったものをいう。電離層などのプラズマ、電解質の水溶液、イオン結晶などのイオン結合性を持つ物質内などに存在する。
(ウィキペディアから引用)