◎ちょっとの違い
1.苦しいこと、困難なことを本当にいやだと思うこと
世の中には、苦しいこと、困難なことを本当にいやだと思う人がいて、一方で苦しみや悩みがまんざらでもないと思う人がいる。
その差はちょっとではなく、天と地の差であり、人類絶滅を防ぐ鍵は意外にもそこである。
そこが冥想しようと思う人と思わない人の差。苦しいこと、困難なことを本当にいやだと思う人は、自分に素直に向かい、神仏に向かい冥想(瞑想)に向かう。また苦しみや悩みがまんざらでもないと思う人は、それをそのままに日々の生活を続けていく。
2.無用の用
無用の価値をわかる人は、コストパフォーマンスを無視してかかるからちょっと変わり者と思われるかもしれない。無用の用とは、世間的には役に立たないことに価値を見出すこと。それは実は、物質より精神を優先することであり、自分のことより他人のことを大事に思うということ。あるいは、この功利的な世界観・価値観を棄て、神の御意思を生きること。それは、しばしば価値観が逆転することであって、逆十字や倒立として象徴的に表現される。
3.選り好みをしない
選り好みをする人は悟れない。癖が強いとかこだわりがあること、ブランド好きを何かよいことのように見るのもほどほどに。
選り好みをしないのは、自分を極小にしていって、天の意志、神仏の意思つまり天機・天命を生きることだが、それには一度自分が死ぬという意識の極限状態を通過せねばならない。
そこで、選り好みをしないということは最終的には、彼我を越える、男女の別を越える、天国と地獄を越える、生死を越えるということになっていく。
人類絶滅を回避する3つのポイントと言えば大上段に振りかぶった物言いだが、そのポイントは、あまりにも身近な日常の行住坐臥にある。
ちゃんとわかった人ほどそれを大声裡に言わないのは、愛のデリカシーの故である。