2004年 アメリカ作品 133分 ムービーアイ・松竹配給
原題:MILLION DOLLAR BABY
STAFF
監督:クリント・イーストウッド
脚本:ポール・ハギス
CAST
クリント・イーストウッド ヒラリー・スワンク モーガン・フリーマン アンソニー・マッキー
「暗い気分の時に観ると滅入る。」と、多くのブロガーさんのレビューや観た友人の話で聞いていたので心構えはしてたのですが、こういうラストに行くとは予想外でした。最近チェンジリング、パーフェクト・ワールドとイーストウッド作品の鑑賞が続き、「きっとアカデミー賞を獲ったミリオンダラー・ベイビーもやるせないんだろう。」と万全(?)に心の準備をして臨んだのですが、やはりイーストウッド監督は予想以上、と言うか予想外のパンチを浴びせてきました☆)゜ロ゜)ノ グハッ!!
※基本このブログはネタバレですが、ここから先は全貌バレバレなので、知りたくない方は遠慮ください。
でも後味は悪くない作品だなぁ。ようは考えようなのかなって思った。
自分はよく過去を振り返って、「あの時ああしてたら、あの時こうしてれば。」と「たられば」を言い出してしまう性格なので、もしマギーの立場だったら「タイトルに挑戦しなければ。ボクシングなんかやらなければ。」なんて嘆き始めてしまうと思う。フランキーもエディに「お前のせいだ。俺は女はお断りだったんだ。」なんて吐き捨ててしまう場面もある。でも当の本人のマギーはボクシングに対して何の悔いもしてない。彼女が選んだ結末の内容から「前を向いている」という表現は当てはまらないかもしれないけど、でも彼女にとって「後ろを向いた」行動ではなかったと思うんだ。彼女自身もフランキーに語りかけてたけど、エディの言葉でもそのテーマは感じる事が出来た。人生の充実は長さではなく内容、必死に打ち込んだことに対しては後悔は残らない。マギーの最後の爽やかな笑顔が物語ってました。どうかそれに手を貸したフランキーが、牧師さんが言ってた様に今後自分を見失わないで欲しいと思いました。
フランキーの娘の話は、ラストの1カットで「え!?」って思うも、全ては言葉では明かされなくて予想するだけに止まってしまうね。
クリント・イーストウッドとモーガン・フリーマンの共演は見ものだったわ~。
【字幕翻訳:戸田奈津子】