goo blog サービス終了のお知らせ 

国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

『金正日は日本人だった 』 佐藤 守 著

2009年10月29日 | 韓国・北朝鮮
金正日の誕生日である2007年2月16日にブログで『金正日首領様は、ことのほか日本に関心が高いが、ある旧軍の情報参謀から聞いたところによると、彼は戦争中に日本軍の「残置諜者」と深い関係にあるという』と述べた、航空自衛隊の高官であった佐藤守氏が、その「残置諜者」や金正日について詳しく述べた著書を著した。題名は「金正日は日本人だった」という刺激的なものである。それによると、北朝鮮建国時の高官であった金策は帝国陸軍が半島に残した残置諜者で、日本名は畑中理。金策は建国時の北朝鮮で、金日成を中心とする疑似天皇制を敷くことを提言し、金日成親子はそれを実行してきたのではないかとされている。また、金正日は実は金策の子供で、金日成の養子になったのではないかとも述べている。更に、金策の長男・次男である金国泰・金乙男も北朝鮮政府高官の地位にあるという。にわかには信じがたい、驚くべき内容である。 ただ、北朝鮮を日本の残置諜者国家であると位置づける佐藤守氏の主張を冷静に見ると、説得力のある点も多い。北朝鮮は共産主義陣営に属し日本の敵の筈だが、北朝鮮の核実験は日本の核武装を正当化する根拠となっている。日本を敵視する北朝鮮が核保有しているのに、なぜ日本が核保有していけないのか、と日本が主張したとき、それを否定できる理屈はないからだ。また、北朝鮮の弾道ミサイル発射も、日本が同様のミサイル兵器を保有する根拠を与えている。北朝鮮の行動は何故か日本の国益にぴったり合致しているのだ。北朝鮮は日本の敵のふりをした味方、というのが私の持論である。そして、資本主義陣営に属し日本の味方の筈の韓国は、日本の領土竹島を占領し、日本を道徳的に非難し続け、海外市場で日本の工業製品と激しい競合を演じている。韓国は日本の味方のふりをした敵、というのも私の持論である。 10月25日付けの佐藤守氏のブログ記事によれば、彼は今、『金正日は日本人だった』の続編ともいうべき『アジアの戦争(仮題)』の最終稿を整理中という。発売が待ち遠しい一冊である。 . . . 本文を読む
コメント (9)