国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

同盟関係へと移行し始めた米露両国

2009年10月16日 | ロシア・北方領土
米露両国がミサイル防衛システムを共同運営することを検討し始めた。これは将来のロシアのNATO加盟を示唆するものであり、NATOはロシアを飲み込んで環北極同盟とも呼ぶべき北半球の先進国同盟、あるいはG8の軍事同盟版へと姿を変えていくことだろう。日本もこの同盟に参加することで先進国の一員として生き残ることが出来ると思われる。 ロシアは米国の一極体制を崩壊させるために中国やイランと同盟を組んでいた。そのロシアが米国と軍事面で深く協力することは、ロシアと米国が友好関係、あるいは同盟関係に入ったことを意味すると思われる。もはや米国の一極体制は崩壊過程に入ったということだろう。このことは、中露の蜜月関係の終焉を導く可能性が高い。元々中国とロシアは長大な陸上国境を共有する大陸国家同士として対立の芽を抱えており、現在では中国人の人口の浸透圧が極東のロシア人に恐怖を与えている。米国の一極体制が終焉すれば、ロシアにとって無理に中露蜜月関係を続ける必要はなくなる。日本としては、中露両国と友好関係を維持しつつ、両国の対立を利用して漁夫の利を得ることを狙って行くべきだろう。 . . . 本文を読む
コメント (1)