人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

ケインズVSハイエク 第2ラウンド

2013-06-25 10:58:00 | 時事/金融危機
 



『ケインズVSハイエク』の第二ラウンドを見つけました。

http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=-65T-ZqINwI#at=534

ケインズは後世に間違った解釈を受けていますよね。彼は政府の介入の効果も、そしてその限界にも自覚的でした。

オーストリア学派も、シカゴ学派に引き継がれる時点で、本質や目的自体が180度変質してしまいました。

この二つの「勘違い」が現在の状況の元凶なのかも知れませんね。



第一ラウンドはこちら。

http://www.youtube.com/watch?v=3EkcQJkudoY



定点観測「妖精物語」・・・「現金化」するファンド

2013-06-25 09:39:00 | 時事/金融危機
 

妖精物語 4月30日




妖精物語 5月31日




毎度お馴染みの定点観測。

今月はの特徴は、現金が増えている事。


5月末には既にファンドマネージャー達は、
投資を引き上げ初めていたという事でしょう。

今月特筆すべきはBBB格のイタリア国債をガッポリ仕込んでいること。
フランス国債も増えています。

これは、欧州債をそろそろ攻撃する準備かな?

「魔弾の射手」・・・バーナンキ

2013-06-25 06:59:00 | 時事/金融危機
 

■ 中国がおかしい ■

「中国バブル崩壊説」は私も何度か書いて来ましたが、
中国経済は明らかにバブルなのに、これがなかなか崩壊しませんでした。

しかし、最近、中国の金融システムに異変が起きています。
それは、短期金利の急上昇です。

通常2%台で推移していた銀行間の短期金利が、
13%超えて急上昇していたのです。

こういう場合はだいたい資金の逆流が起きていて、
どこかで流動性のボトルネックが発生している場合が多い。

資金の逆転の原因は、先月のバーナンキ発言から始まったリスクオフによって、
中国市場に投資されていた資金の逆転が起きているからだと思われます。

インド、ブラジル、中国といった新興国から
かなりの勢いで資金逃避が始まっているのでしょう。

■ 危機を拡大する「影子銀行」 ■

中国では正規の銀行金融システムの他に、
「影子銀行(シャドーバンキング)」と呼ばれるアングラの巨大金融システムが存在します。

正規の銀行の金利より高い金利で資金を集め、
不動産などの市場で運用して利益を上げる投資信託やファンドです。
この「影子銀行」の規模は、一節には日本のGDPにも匹敵するとも言われています。

地方政府などがこの「影子銀行」から資金を借りて公共投資を拡大していましたが、
金利が一般の銀行金利よりも高いので、当然払える訳がありません。

この資金は中国国内だけで無く、シンガポールやマレーシア、香港など
アジア各国に流入して、これらの国で不動産バブルを発生させていました。

中国の不動産市場も相当なバブルだという事は既に常識ですが、
これらのバブルは資金流入がある限り拡大し続けます。

「影子銀行」の資金の元を辿れば、中国中央銀行の緩和政策に行き当たります。
結局、リーマンショック以降の人民元の大量増刷が、
アングラ金融市場に資金を供給しつづけ、バブルを拡大していたのです。

中国の中央銀行が緩和規模を少し縮小すれば、
「影子銀行」システムは、大きな影響が出ます。

これも、今回の中国の短期金利の急上昇に影響を与えたと言われています。

短期金利の急上昇を受けて、中国中央銀行は緊急で流動性供給を実施しています。
国内金融システムに500億元(約7900億円)を供給しました。
このおかげで、短期金利は下落を初めています。

■ 中国がクシャミをすると、周辺諸国が風邪を引く ■

巨大な「影子銀行」の資金の流れが逆転すれば、
アジアの市場が急落するはずです。

現に、アジア各国の株式市場も債権市場も下落が始まっています。

中国がクシャミをすると、周辺諸国が風邪を引くのですが、
中国のクシャミは、鳥インフルエンザ級の経済危機のまえぶれかも知れません。


いずれにしても、中国とアジア諸国の動きには注意が必要です。

■ バーナンキ発言にしても、中国にしても、何かが変 ■

「陰謀論ブログ」を自称しながらも、最近良識的にコジンマリしているこのブログ・・・

実は「陰謀論者」としては「バーナンキ発言」や「中国で行なわれたかもしれない緩和縮小」は
なんだか赤いランプがピカピカ点滅している様に見える現象です。

世界の市場が中央銀行の緩和マネーで支えられている事は周知の事実なので、
これを絞れば何が起きるかなど、経済学者よりも市場参加者の方が良く分かっています。
そして、市場な先回りをして変化します。

それなのにFRBの中ではだんだんとQE3の縮小論が幅を利かせ始めている。

世界経済の大きな変化(悪化)は、必ずと言って良いほど、
資金供給の悪化がトリガーを引いています。

1929年のNY市場の大暴落は、株式投資用の低利の短期資金供給を、
アメリカの銀行が一気に引き締めた事で発生しています。

サブプライム危機の引き金を引いたのは、日銀の緩和縮小です。

そして、次に引き金に指を掛けているのは、どうやらFRBの様です。

中央銀行は景気を改善する事は出来ませんが、
バブルを作る事と、バブルを壊す事に関しては、天才的な才能を発揮します。

はたして、FRBが「天賦の才能」を発揮する時、
その目的はいったい何処にあるのでしょうか?

次に危機が発生すれば、リーマンショック程度では済まされません。
それこそ、バブルの元凶が中央銀行と国債なのですから、
通貨と国債の信用が問われる事になります。

「だれ得」の理論で考えても、誰も得する人が見当たりません。
それこそ、破壊そのものを目的にしている様に思えてなりません。

そして、現在の経済システムの崩壊は、必ずや世界全体の姿を大きく変える事でしょう。

「ショックドクトリン」と呼ばれるこの手法、
果たして現実のものとなるのかどうか・・・・

市場参加者もバーナンキがまさか引き金を引くとは思っていませんから、
QE3縮小予測で、お約束の混乱を演じていますが、
「魔弾」はいきなり発射されるのでしょう。

それが意外なタイミングであればある程、その効果は絶大なものとなります。