人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

害虫と農薬のイタチゴッコ

2009-07-29 06:46:00 | エコロジー





■ 今年もアサガオクーラーです ■

長雨で例年に比べ元気が無かったアサガオも、
ここ数日の酷暑で、元気一杯。
今年もアサガオの天然クーラーが花を咲かせました。

近年、アサガオー・カーテン用に人気の西洋アサガオのヘブン・スブルーは
開花期が9月初旬から10月下旬と遅く、
まとめて植えると、花がなかな咲かない場所が出来るので、
今年は日本のアサガオと混植にしていました。

ところが、ヘブンス・ブルーは肥料に弱いらしく、
ちょっと気前良く元肥を多めに入れたら、
ヘブンス・ブルーは肥焼けして、葉が落ちてしまいました。
「過ぎたるは、尚、及ばざるが如し」とは良く言ったもので、
肥焼けが少ない肥料と言われるマグアンプKと言えども、使い過ぎてはいけませんね。

■ オルトラン耐性のアブラムシも発生 ■



毎年、かわいらしい小花を沢山咲かせるミリオンベルですが、
こちらも今年は調子が悪い。
新芽をアブラムシにやられてしまいます。
オルトラン(粒状殺虫剤)を撒くのですが効果がありません。

ダニやアブラムシの様に世代交代が早い害虫は、
薬剤耐性が発生し易いのですが、
どうやらオルトラン耐性のアブラムシが発生してしまったようです。
オルトランは毒性が低く、粒状で使い易い殺虫剤なので、
これが効かないと、結構面倒な事になります。

農家などは、ダニやアブラムシが薬剤耐性を獲得しない為に、
複数の農薬を順番に使用します。
しかし、家庭園芸では一種類の農薬に頼りがちになり、
薬剤耐性の害虫の発生を助長してしまいます。

■ 抗生物質の耐性も問題 ■

最近は抗生物質耐性も問題になっています。
病院の院内完成が良い例ですが、
殆どの抗生物質が効かない黄色ブドウ球菌が発生したしています。

日本の医療現場はとかく薬剤に頼る傾向があります。
風邪程度で気軽に抗生物質を処方しますし、
インフルエンザでも諸外国に比べ、タミフルの処方を気軽にしてしまいます。
世代交代が早いウィルスは、直ぐに耐性化して、
タミフル耐性ウィルスが報告されるようになりました。

■ 抗生物質を乱用する中国 ■

中国からの輸入野菜や、輸入ウナギの残留薬物問題が話題になりますが、
中国の農薬や抗生物質の使用状況はかなり「ずさん」な様です。
先進国では使用が禁止されえいる農薬も多様されますし、
その使用方法も管理されていません。

中国産ハチミツをアメリカが検査した所、
クロラムフェニコールが検出されました。
クロラムフェニコールは効果的な抗生剤ですが、
骨髄への重大な副作用があり、
使用には厳格な用法が規定されています。

又、炭素菌などのへの有効な抗生剤でもあり、
先進国では耐性菌が発生しない用に乱用を避けています。

中国ではミツバチヘギイタダニの駆除に使用されたのでようが、
アメリカではこの事態を非常に重要視しています。
ハチミツの外、アサリなどの水産物からもクロラムフェニコールが検出されています。

■ 農薬と化学肥料に依存する近代農業 ■

私は「無農薬野菜」や「有機野菜」という表示に懐疑的です。
特に、家庭園芸をされる方は「無農薬」がどんなに困難化お分かりかと思います。

近代農業は、「農薬」と「化学肥料」で収量を飛躍的に増大しました。
農薬を使用しなければ、私達の食卓に上るサラダは虫食いの穴だらけになり、
アブラムシに新芽をやられるので、元気な野菜は食べられなくなります。
収量も大幅に減るので、野菜や果物は高価になるでしょう。


土着的な農業では、いろいろな作物が混植され、
さらに、雑草が入り混じって、
特定の害虫の大量発生を防いでいました。

単一作物を大規模に植える農業で農薬を減らしたら、
特定の害虫の大発生を誘発します。

「無農薬野菜」や「有機野菜」といった消費者の幻想とは裏腹に、
今日も、農薬と害虫のイタチゴッコが繰り広げられています。

金融マフィアに、ロバと槍で挑むオバマ

2009-07-24 08:08:00 | 時事/金融危機


■ 四面楚歌のオバマ ■

オバマ大統領は就任以来、非常に粘り強く頑張っています。

オバマの金融危機対策は、クリントン政権から始まり、
ブッシュ政権でハメを外した金融自由化の「尻拭い」ですが、
「拭い方」を間違えれば、米経済と世界経済のメルトダウンを引き起こす
非常に繊細で微妙な「尻拭い」です。

オバマは金融の監督権を強化してFRBにその権限を委ねようとしていますが、
先にも記したように、FRBこそが金融マフィアの総本山なのですから、
この政策は、盗人に金庫の鍵を預けるようなものです。




現在アメリカの金融行政の舵取りをする面々です。
ローレン・サマーズ国家経済会議委員長。
ティモシー・ガイトナー財務長官

彼らこそが、クリントン政権時代にグラス・スティーガル法を骨抜きにし、
現在の金融危機の元凶を作った面々です。
ここに新旧のFRB議長を加えると、そうそうたる顔ぶれになります。
そして、皆さんユダヤ人です。




■ 金融マフィアが牛耳る米金融政策 ■

アメリカの銀行は元を辿れば、ユダヤ人資本家のロスチャイルドに辿り着きます。
これは、ヨーロッパの銀行とて同じです。
そして、その人脈は縁戚関係を拡大しながら、
政府の中枢にまで及んでいます。

彼ら金融マフィアを無視しては、アメリカの経済金融政策は機能せず、
結果、経済閣僚は彼らの息の掛かった人物が就任する事になります。

■ しくまれたリーマンショック ■

昨年9月に破綻した、リーマン・ブラザーズもロスチャイルド・ファミリーですが、
リーマン破綻によって金融マフィアが受けた恩恵は計り知れません。

レバレッジやCDOという手法で、実体経済を無視して際限なく膨らんだフェイクマネーは
どこかの時点で現金化する必要がありました。
サブプライムローンの様なインチキ債権で作り上げたお金は、
遠くに霞む蜃気楼の様に、元を取る前に霧消してしまいます。
人々は将来に渡って、手に入るように見えた幻に投資していたのです。

しかし、それがマヤカシである事を知っていた金融マフィアは、
金融危機を演出する事で、強引に幻のお金を実体化してみせます。
グリーンスパンの「百年に一度の金融危機」発言で危機感をつのらせた政府と議会は、
大量の政府資金を銀行に注入します。

元々、時価会計によって帳簿上の価値しかなかったお金が、
本物になったのです。
いずれは、国に返済しなくてはならないにせよ、
それを元手に、彼らは、再び金儲けにいそしみます。

この過程で何社かは金融機関が倒産するでしょう。
AIGがその筆頭です。
実は、倒産すれば政府から借りたお金は返す必要が無くなります。
その間に、政府から投入された資金を、
外の銀行がハゲタカ宜しくぶん取ってしまえば良いのです。

ゴールドマンサックスは既にAIGに投入された資金を、
リーマンのCDSの支払いとして手に入れています。

■ オバマはガス抜きの道具 ■

とかく怪しいアメリカの大統領ですが、
私は、オバマはやはり国民の味方なのだと思っています。
彼は果敢に金融マフィアに挑んでいます。
金融の規制強化もその一環です。

しかし、そんなオバマも金融マフィアから見れば、
国民のガス抜きの道具でしかありません。

アフリカの血を引き、ミドルネームにフセインの名を持ち、
アジアで育った彼は、アメリカのマイノリティーの希望の星です。
どんなに、アメリカ国民の生活が苦しくしても、
彼らは最後までオバマを支持するでしょう。

■ ベアー総裁だけがオバマの味方? ■



日本と同様にアメリカにも預金を10万ドル(退職口座は25万ドル)まで保護する制度があります。
米連邦預金保険公社(FDIC)が銀行破たんの預金者保護を取り仕切っています。
彼らは、破綻しそうな銀行に査察に入り、監査を行い、
破綻が確定すると、資産を保全し、預金者の立場を守ります。

その総裁が、シーラ・ベアー総裁です。
希望的観測を振りまいて、危機を深刻化させるアメリカの金融担当者の中にあって
彼女だけが、まともな発言を繰り返しています。

失業率の上昇を警告し、
新たな金融規制の責任者を、FRBでは無く、大統領にすべきだと主張しています。
大統領は2月にベア総裁を大統領専用機であるエアフォース1に同乗させ、
金融政策について話し合いを持っています。

その協議の感想について総裁は、次の様にと語っています。
「素晴らしかった。大統領は私たちが進めようとしている課題を取り上げたの。
金融機関は目的を達成するための手段である。経済を下支えするために金融機関
を安定させるのであって、金融機関に利するためにやるのではないということをね」

今、大手商業銀行のCIT(シティーではありません)が破綻の危機に瀕しています。
CITの支援について、ガイトナーとベアーが対立しています。
FRBはFDICの債務保証プログラムによる救済を主張しています。
一方、FDICのプログラムは政府の資本注入と異なり、
預金保険機構の保証金の上積みを意味するので、FDICはこれに反対しています。
そもそも、増え続ける地方銀行の破綻(57行)でFDIC自身が債務超過とも言われています。

CITは昨年暮れに23億3千万ドルの公的資金の注入を受けています。
CITが破綻すれば、公的資金の棄損する始めてのケースとなります。
モルガンスタンレーなどの30億ドルの融資で、CITは首の皮一枚で生き延びています。

CITをめぐる、FRBとFDICの綱引きにどの様な意味が隠されているのか
この問題は「オバマ VS 金融マフィア」の視点からも、興味を引く話題です。


<追記>
金融マフィア達の手口が良く分かる記述を見つけました。
2003年と少し古い内容ですが、
現在の日本で低迷は、この時期から着々と準備されたものなのでしょう。

http://gooyan.blog92.fc2.com/blog-entry-96.html



小泉改革とは何だったのか・・・Pat2

2009-07-22 20:41:00 | 時事/金融危機
■ 小泉改革の負の遺産 ■

先日、小泉改革の「表向きの目的」を思い出して列記しましたが、
はたして小泉改革の結果はどうなっているのでしょう。

■ 大蔵省の悲願「郵政民営化」 ■

小泉純一郎は、その大臣経験から「厚生族」、
あるいは郵政民営化から、「郵政族」と思われている方も居ますが、
実は、元大蔵省主計局長の福田赳夫の秘書からそのキャリアをスタートさせた
生粋の「大蔵族」の議員です。

大蔵省は金融の一元化を目的として、
郵便貯金と簡易保険をその管理下に置くことを長年の悲願としていました。
又、大蔵省と関係の深い銀行業界の最大のライバルが郵便局でした。

小泉純一郎は、アメリカの「年次改革要望書」以前から郵政民営化を訴え、
勝ち目の無い自民党総裁選に立候補して、「郵政民営化」を訴え続けるました。
その「変人」ぶりを記憶している方も多いのではないでしょうか。

■ 銀行やアメリカが狙った「郵便貯金」 ■

郵便貯金や簡易保険の350兆円の資産は
日本の銀行や、アメリカの金融機関が喉から手が出る程欲しい資金です。
そこで、彼らは「財政投融資=無駄」という図式を強調し、
郵政民営化を「行財政改革の目玉」に祭り上げる作戦に出ます。

「350兆円の資金を手に入れる → 無駄な公共投資の削減」
という看板の架け替えで、国民の目を欺きました。

郵貯銀行には運用ノウハウがありませんから、
利息で一般銀行が有利ならば、その資金は一般銀行に流れ込みます。
それを防ぐために、高い運用実績を確保しようとすれば、
国内での融資のノウハウを持たない郵貯銀行は、
金融市場でその巨大資金を運用するしかありません。

日本の銀行に流出した資金も、結局はその多くが金融市場で運用されますから、
郵便貯金・簡易保険の350兆円は、アメリカの金融資本家達の餌食とる運命です。

現在が政府が株主ですが、
株式を公開して、外資がその実権を握る事態も充分にあり得ます。

■ 道路公団改革は利権の奪い合い ■

それでは、「道路公団民営化」とは何だったのでしょうか?
これも、大蔵省からみの話になります。
重量税やガソリン税などは「道路特定財源」として、主に道路整備に使われる税金です。
しかし、インフラとしての道路整備はほぼ行き渡り、
新しく建設される路線や高速道路は採算性の低い路線です。

財源難に苦しむ大蔵省としては、新規道路の建設を抑え、
道路特定財源を一般財源として活用したい。
そこで、小泉純一郎の登場です。
道路公団の不正を徹底的にあばいて、国民の感情に訴えました。

一方、「道路公団民営化」は自民党内の利権争いでもありました。
道路利権は田中角栄に端を発し、
自民党主流派の宏池会や旧経世会に引き継がれてきました。

一方、小泉の属する清和会は、反主流の旧福田派です。
小泉は、自民党主流派が握っていた道路利権を、
世論を背景に引き剥がしに掛かります。

この暗闘は現在も続いていて、経済危機を背景に
「道路公団民営化」を骨抜きにし、
事業凍結を解除するという道路族の反撃が始まっています。

■ 田中派は反米? ■

ここで注目すべきは、吉田茂を祖とする自民党主流派は実は反米的であるという点。
吉田茂が憲法9条を盾に、アメリカの主張する日本の再軍備に抵抗した事は有名ですが、
田中角栄がロッキード事件で失脚した背景には、
アメリカを無視した親中路線がアメリカの逆鱗に触れたとも言われています。

橋本元首相も、「アメリカ国債を売りたいという衝動にかられる」と発言し、
物議をかもしましたが、
通商交渉でカンター通商代表の喉下に竹刀を突きつけるなど、
明らかにアメリカの神経を逆撫でする言動が目立ちます。

小沢一郎も度々反米的な発言をして、
先の不正献金事件を招く事になります。

■ 日本型社会主義 ■

自民党主流派の政策は、「公共事業を通して都市に集中する富を地方に再分配する」ものです。
その途中で、利権の甘い汁を吸うので、批判が集中しましたが、
このシステムが機能している時代は、日本の地方は現在程貧しくありませんでした。

これは「日本型の社会主義」とも言える政策で、
世界で一番成功した社会主義とも言えます。

しかし、東西冷戦の終結で社会主義国家が崩壊したのと相前後して、
日本型社会主義も機能不全に陥ります。
それは、グローバリゼーションによって、より高い国際競争力を必要とした企業が、
日本の地方から、世界の地方に生産拠点を移行せざるを得なくなったからです。
さらに、農産物の輸入自由化が、農村に打撃を加えます。

地方に公共投資という形で投下される税金や財政投融資は、
以前程効率的に再生産に寄与しなくなりました。
地方は税金を無駄に食い尽くす存在となってしまったのです。
小泉改革は郵政民営化や道路公団民営化によって、
地方へのお金の流れを絞ったので、地方は一気に貧困化しました。

■ 進まない地方分権 ■

公共事業削減によって、疲弊した地方ですが、
「地方分権」が進んでいないので、
ただ座して停滞を受け入れるしか手がありませんでした。

無駄な公共投資は、進みすぎた中央集権の弊害でもありませいた。
全国一律の基準で地域振興を考えるので、不効率が生じるのです。

例えば、日本海沿岸の地域では、
中国やロシアとのビジネスの方が地域振興に有益です。
しかし、国の目がアメリカに向いている時、
自治体レベルの経済活動には限界があります。

小泉改革は「国で出来る事は国で、地方で出来る事は地方で」と言いながら、
そのシステムを充分に準備していませんでした。
それが、途方の地盤沈下をもたらしました。

■ ビジョンを欠いた小泉改革 ■

小泉改革当時、従来機能していた日本にシステムが制度疲労を起していた事は事実です。
しかし、小泉改革は各論ばかりが先行し、国家としての将来のビジョンが欠けていました。

防衛問題をはじめとする「普通の国」への移行は、
国家ビジョンの様に聞こえますが、
対外的姿勢の前に、日本の国をどう変え、どう発展させ、
どのようにセーフティーネットを張るかという論議が欠如しています。

「自己責任」は聞えがよく、カッコよく思えますが、
それは、国家の責任放棄意外の何物でもありません。
資本原理主義の結果の金融危機と世界不要が「自己責任」の結末です。

結局、国家戦略を欠いた小泉改革で漁夫の利を得たのは、
アメリカであり、アメリカの金融資本でした。

これを意図して実行したのであれば、小泉純一郎は確かに「国賊」の名に値します。
そして、それを後押しした旧大蔵省は、アメリカの出先機関、
政敵の駆逐に手を貸した、東京地検の特捜部はCIAの手下と言われても仕方ありありません。

■ 民主党は分裂している ■

時代の閉塞感から期待が高まる民主党政権ですが、
民主党は、田中派の流れを汲む小沢一郎と、
自民党反主流派の鳩山一郎の直系、
さらに旧社会党系の寄せ集め集団です。

彼らが、同じビジョンを共有しているとはとても思えません。
結局、遅かれ早かれ、国民は民主党政権に失望する事でしょう。

今、我々に問われているのは、親米路線を継続して、
日本の富と安全を、衰退するアメリカに任せるのか、
それともアジアの一員として、中国や韓国と共に一大経済圏を構築するのかという選択です。

当然、サイフを失うアメリカの妨害は必至です。
そして、パートナーとするには中国共産党はあまりに不気味な存在です。

太平洋に浮かぶ小船の日本にとって、荒波を乗り切れる優秀な船長は現れるのでしょうか。
少なくとも小泉純一郎はどうやら、偽者の船長だった様です。

梅雨は明けていない

2009-07-21 13:23:00 | エコロジー


上の天気図を見て下さい。
典型的な梅雨の天気図です。
停滞前線が日本列島の上に横たわっていて、
梅雨真っ盛りの天気図です。

しかし、この天気図は本日7/21の天気図です。
エ!でも梅雨明け宣言はされていますよね?!
今年の関東甲信越の梅雨明け宣言は、7/14頃とされ、
平年よりも5日程早いとされています。
いったいこれはどういう事でしょうか?

■ エルニーニョの年は冷夏になる ■

今年はエルニーニョが発生しています。
エルニーニョの年は貿易風が弱まり、
太平洋西部の赤道付近の海水温度が低下します。
その結果、太平洋高気圧の勢力が弱まり、
北方の高気圧であるオホーツク高気圧を北で押し上げる力が弱まります。

日本の上空に、太平洋高気圧とオホーツク高気圧の境目がある時期、
日本では長雨となり、これを「梅雨」とか「秋に長雨」と呼んでいます。
天気図では、停滞前線が日本列島の上に横たわっている状態です。

私が小学校6年生の年の1976年は、寒い夏でした。
梅雨明け宣言後も長雨と肌寒い日が続き、8月でも長袖を着ていた事を覚えています。

1993年も記録的な冷夏でした。
この年も気温が上がらず、長雨が続きました。
米が歴史的な不作で、海外から緊急輸入をしてしのいだ年です。
タイ米や中国米を食べ比べた事を覚えています。
ちなみに、知り合いのタイ人は、
「あんな不味いタイ米は食べたことな無い」と言っていました。
安くて美味しい外国産米の存在を知られない為、
わざと不味い米を輸入したのでろうと言っていました。

今年はエルニーニョが発生しています。
今年の夏が冷夏になる事は、冬頃から予測されていました。

■ エルニーニョの年は梅雨が明けない ■

エルニーニョの年は、梅雨前線が北上せず日本上空に停滞し、
そのまま9月の長雨を迎える事もあります。
要は、気象庁が梅雨明け宣言を出しても、事実上梅雨が明けない年があのです。
一時、気象庁が梅雨明け宣言を出さない時期があったのは、これが理由かと思われます。
梅雨明け後、1週間くらいしてから「実は○月○日に梅雨が明けていました。」という
発表をしていた事をご記憶の方もいらっしゃるかと思います。

しかし、今年は異例の速さで気象庁が梅雨明け宣言を出しました?
梅雨の終わりを告げる、雷を伴った激しい雨も無く、
エ?もう梅雨明けなの?って、不思議に思いました。

今日、天気図を見て、確信しました。
今年はエルニーニョにより、梅雨明けは非常に遅くなるか、
あるいは梅雨が明けない年になりそうです。

■ なぜ気象庁は梅雨明け宣言を急いだのか? ■

梅雨が明けると「夏到来」です。
あそこに行こう、ここに行こう。
水着を買おう、宿の予約も取らなくちゃ・・・。

梅雨明け宣言には「経済を活性化」させる魔法があります。
百貨店業界や家電業界の売り上げは、暑い夏ほど多くなります。
梅雨が明けなければ、夏物衣料のバーゲンに客が来ませんし、
エアコンも売れません。ビールも売り上げも伸びません。

今年は稀にみる不景気です。
百貨店業界も家電業界も青色吐息です。
どうせ明けない梅雨ならば、早く梅雨明け宣言しても問題は無かろう
・・・そう気象庁に圧力が掛かったかどうかは知りませんが、
「梅雨明け宣言」は下手な財政出動よりも、余程経済効果があります。
この程度のウソならば、喜んで騙された方が大人なのでしょうが、
やっぱり、ここに書いてしまいました・・・・。

農家の方は経験的にお分かりなので、
気象庁がインチキをしても、冷夏に備えている事でしょう。

私達も今年の行楽は、天気とニラメッコになりそうな予感です。
残念な事に、日食は見れそうにありません・・・。





ハトの恩返し

2009-07-21 12:30:00 | エコロジー




■ ハトには困ったもんだ・・・ ■

私の住むマンションでは、はハト害で悩んでいます。
我が家はベランダに睡蓮鉢があるので、
よくハトが水を飲みにやってきて、糞をお土産に置いて行きます。

家内はハトを見つけると、ガオーとかグヮーといった奇声を発して
追い払う事を生き甲斐としています。

私は生き物が好きなので、結構ハトを眺めて楽しんでいます。
ハトも人を見分けるのか、私がベランダに居ても平気でやって来ます。
あまりに図々しいので、たまに輪ゴムかモデルガンで狙撃したい衝動に駆られます。

昨朝、またしてもハトがやってきました。
ブックリ太って、憎たらしい目つきを見ていたら、
ついつい衝動が抑えられなくなりました。
息子のモデルガンを借りてきて、当たっても怪我をしない距離から、
パン!と一発狙い撃ち・・・。
5mも離れていましたから、BB弾はあらぬ方向へ飛んで行き、
ハトは何食わぬ顔で悠然としています。
「もっと近くから撃ちなさいよ!!」と家内はノリノリですが、
狩猟衝動が収まったので、ハトを追い払ってお仕舞い。

■ ハトを助けてしまった・・・ ■

そんな悪事を天が知ってか知らずか、
マンションの公園を歩いていたら、
ノラネコがハトを襲撃している現場に遭遇。
思わずネコを蹴散らして、ハトを保護してから我に返りました。
ハト害で悩んでいるマンションの住人がハトを助けてどうするんだ・・・。

ネコは恨めしそうにこちらの様子を伺っています。
ハトはハネの根元をガブリとやられていて飛べない様です。
ここでハトを放てば、一瞬で餌食になる事は間違いありません。
それもちょっと忍びなく、とりあえず家に連れて帰りました。

ハトはまだ幼鳥の様で、目はウルウルと真っ黒で大きく、
白地に黒の模様は、普通のドバトよりもキレイです。
とりあえず傷口をマキロンで消毒して
ダンボールに入れて、水とパンをあげてみましたが、
おびえているので、口を付けません。
カラスが鳴くと途端に怯え始めるので、日差しを避けて玄関でそっとしておきます。

一夜明けてハトの様子を見ると、
大分元気になっています。
箱から取り出すと、部屋の中をトコトコと歩きまわります。
布団の上を歩いて、でカミサンに怒られたので(私が)
ハトを捕まえようとすると、何と飛んで逃げます。

ようやく捕まえて、箱に戻しました。
箱の中では落ち着いています。
今日一日様子を見ようとダンボールをベランダに置いておきました。

■ 受けた恩はしっかり返せ!! ■

しばらくすると羽音がします。
ふと見ると、ハトが飛び立つ瞬間でした。
おお、なんとお礼も言わずにさっさとオサラバです。
何と薄情な・・・。

ハトが飛び去ったマンションの上層を見上げると、
一つ上の階の手すりに、2羽の成鳥と一緒に居ます。
さらい、もう2羽のハトが飛んできて、
なんと5羽ものハトが集まっています。
若鳥の無事を皆で喜んでいるように見えます。
両側で身を寄せているのは、親鳥でしょうか?

しばらくするうちに、ハトは飛び去って行きました。
あまり長く飼うと情が移りそうだったので、(既に・・・)
ちょっとホットしました。
ハトの寿命は長いもので20年と言われています。
そんなもんを飼ったら、私より長生きするかもしれません。

ところで、ツルは恩を返すようでうが、ハトはどうでしょうか?
ある夜、絶世の美女が1000万円持って現れる・・・
そんな訳ないかぁ・・・。