人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

今期アニメ・・・お勧め

2018-04-26 02:39:00 | アニメ
 

最近、政治ネタばかり続いていたので、アニメネタを楽しみにしている方と情報交換の記事を・・。
今期アニメのオススメです。


『ヒナまつり』より

マンガ原作ですが、原作組が大絶賛。『極黒のブリュンヒルデ』でギャグやっちゃいました的な超能力日常作品。組織から逃げて来た超能力少女の世話をする事になったヤクザ。裏社会や繁華街の住人達と超能力少女達の日常を描く作品ですが・・・とにかく近年のギャグ系の作品の中では突出して面白い。「アイターー」の連発で捧腹絶倒。

とにかくボケとツッコミというか、ギャグの呼吸の素晴らしさに脱帽。監督は『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続』の及川 啓。制作は『月がきれい』のfeel。最近のfeelって良い作品を作りますよね。及川監督、今期は『ウマ娘 プリティーダービー』も監督してますね。これも結構楽しい。





『若おかみは小学生』より

別に私が小学生好きって訳では無いですよ・・。児童向けの「青い鳥文庫」のベストセラー作品で小学生に人気の有る『若おかみは小学生』ですが、マンガ化に続き、アニメ化です。

とにかくこのアニメ、展開が早くて、話の筋が良い。シリーズ構成は誰かなと見てみたら・・・横手美智子。さすがです。今季のはNHKの朝の連ドラはトレンディー畑の北川 悦吏子オリジナル脚本ですが、私としてはこちらの方が面白い。

両親を交通事故で亡くした小学生のオッコ(織子)は温泉旅館を営む祖母の家に身を寄せます。そこには何故か少年の幽霊が住み着いていて、彼女にしか見えない。その幽霊は、祖母はオッコに旅館を継いで欲しいと願っていると言いますが、ひょんな成り行きで彼女は本当に「若おかみ」に成る事に・・。『花咲くいろは』の元ネタみたいな作品ですが、大人が観ても結構面白い。小学生が夢中になるのが分かります。

実は夏に劇場作品が公開されるみたいで、こちらは監督を宮崎駿の一番弟子と言われた『茄子アンダルシアの夏』の高坂希太郎、脚本は『聲の形』や『ガールズパンツァー』の吉田玲子。おい、どんだけ力入ってるんだヨ!って布陣。



『踏切時間』より

何このアニメ、ヤバ面白いんですけどぉ・・・。

踏切を待つひと時の会話だけの短編アニメですが・・・・これ面白いですね。原作は「月刊アクション」に連載中らしい。踏切を電車が通過する短い時間と、電車が通過するという音や風などの効果を実に絶妙にストーリーに取り込んでいます。



『Caligula』より

ゲーム原作のこの作品、「誰得なんだよ?」って感じではあるのですが、こういう中二病全開の作品って最近少ないな・・・なんて思いながらついつい見てしまいます。腐女子を狙っているのでしょうが・・・オレ得?


『デビルズライン』より

マンガ原作です。鬼と言われる吸血鬼と人間が共存する社会。鬼にとって人の血は麻薬の10倍の快楽を与えると説明されます。鬼は吸血犯罪を犯す一方で、吸血衝動を必死で抑えながら人間暮らす鬼も居る。鬼の犯罪を取り締まる捜査官も鬼。その彼が助けた女子大生と恋に落ちてしまう話。・・・もうキュンキュンしちゃいます。カミサンと一緒にキュンキュンしてます。

私的には『東京喰人』よりは断然好きです。


『ヲタクに恋は難しい』より

小学校、中学校と同じクラスでオタク友達だった男女が会社で再会。付き合う事になるのだけれどオタク同士の恋愛はいつもピント外れ・・。会社の先輩カップルもオタクで、この4人の絡みが結構「あるあるネタ」で面白い。カミサンと楽しく観ています。娘にも勧めようとメールしたら「私、原作持ってる」だって・・・。





『BEATLESS』より

『楽園追放』や『コンクリートレボルティオ』の山本精児監督でもアニメ化はハードルが高かった・・・。脚本が虚淵で製作がI.Gだったらと願わずには居られない作品。それでも連続2期でこの作品に挑むスタッフには拍手喝采です。

現在、原作を読み終わる直前ですが、ラノベ風の上巻と、ハードSF全開の下巻の落差が凄まじい。AIをテーマにしたサイバーパンク作品ですが、全世界のこの手の作品を束にしても、この原作には敵わないのでは無いか。

サイバーパンクの作品はバーチャルな世界をセンスオブワンダーとして描いていましたが、AIが現実化する今、人とAI,人とロボットの関係う現実的にシミュレートするこの作品の完成度は群を抜いています。一方で美少女ロボットのキャラクター小説としても、或いはラノベ的ボーイミーツガール的小説としても面白い。これが現代日本のSFの実力です。「柔らかな思考」の作品で海外のハードSFとは対照的。



『ゴールデンカムイ』より

今期一番「見ごたえ」のある作品。ヤングジャンプのマンガ原作ですが、こういう「骨太」の作品は好きです。アイヌ文化を丁寧に描いている事も素晴らしい。

アイヌの金塊を強奪した男は、網走刑務所に収監されますが、誰もが金塊の有り処を狙っています。そこで男は囚人達の体に地図をバラバラに入れ墨して集団で脱獄させます。殺して皮をはいで繋ぎ合わせる事で地図は完成します。脱獄した囚人達はそれぞれに入れ墨を狙って殺し合いますが、金塊を狙う軍の一部の暗躍する状況。

日露戦争で「不死身の杉本」と異名を取る杉本は、ふとした切っ掛けで入れ墨の存在を知ります。親友との約束を果たすべく金が必用な彼は金塊の入れ墨を追いますが・・・熊に襲われて絶対絶命の所をアイヌの少女に助けられます。その後、二人は協力して金塊の入れ墨を探す事になりますが・・・様々な怪しい者達と敵対する事に・・・。

観終わった瞬間から来週が待ち遠しい。




『ひそねとまそたん』より

古来、竜の形をした生き物が国家の繁栄を支えて来ました。竜を狙う諸外国を欺く為、その時代時代で竜は様々な物に擬態させられて来ましたが、現代は自衛隊の戦闘機に擬態されられています。ところが竜の操縦士が居ない。

高校を卒業して航空自衛隊に入隊した甘粕ひそねは平凡な女の子。ただ、思った事を独り言でしゃべってしまう困ったクセが有ります。そんな彼女が竜(OTF)のパイロットに抜擢されます。理由は「竜に飲まれた」から。そう、竜の操縦士は竜に飲み込まれて胃の中で操縦するのです。

総監督が樋口真嗣。脚本が岡田磨里って、どうなっちゃうんだよ、この作品・・・。イヤー、面白いという言葉しか出て来ません。EDだけでも、もうドンダケ!!って叫ぶレベル。




『ピアノの森』より

一色まことの原作、私は5回は読んでます。

以前、劇場アニメで公開されましたが、今回はNHK様が全話アニメ化して下さるという。ちょっとテンポが速すぎて残念ですが・・・便所姫が3話目にして登場したので全て許します。タカコちゃん命!!



とまあ、一般受けしなさそうな作品から順に紹介しました。『食戟のソーマ』『七つの大罪
』『僕のヒーローアカデミア』は鉄板。『ハイスクールDxD』も健全な男子には欠かせません。



『シュタインズ・ゲート ゼロ 』より

マユシーの話し方がイライラするから番外。

米10年債金利が3%に到達・・・ジリジリと上昇する金利

2018-04-25 07:13:00 | 時事/金融危機
 




■ ついに3%に到達した米国債金利 ■


米国10年債金利が3%に到達しました。

少し前は3%に接近すると市場が混乱していましたが、今回は意外のあっさりと3%に乗った感じです。

確かに昨晩のダウは400ドル以上下げていますが、2月以降、値動きが荒い展開が続いているので「400ドル、何それ?」という感じも無くもマりません。

ある程度、過剰リスクが整理されている事と、3%到達を市場が織り込んでいたので混乱は少ない様です。

■ ドル安は反転するのか? ■

本来なら金利上昇でドルも上昇するハズですが、ドルは下落が続いていました。

トランプの強硬な貿易政策を嫌気して・・・などと理由が付けられていますが、実は為替市場を動かす力はプロにも読み切れないと言われています。「何となく空気に支配」されてドルが上ったり下がったりしている・・・そう考えた方が現実的かも知れません。

直近の金利上昇でドルも上昇していますが、このままドル高に突入するかは神のみぞ知る。アナリストは様々な理由を付けて為替市場の先行きを予測しようとしますが、当たるも八卦、当たらぬも八卦。

■ ドル安、金利高で資金の米国回帰は起こるのか? ■

ドル安で米国投資は割安感が出て来ます。これはアメリカの株式市場や債券市場には有利に働きます。

金利も日本などに比べると高いので、ドル安の内に米国債を買っておけば、ドル高に転じた時に儲かると考える投資家も多いでしょう。

しかし、現実には日本の金融機関は米国債を今年に入ってから大量に売っています。これは、ドル安がさらに進行した場合、多少の金利上昇が為替差損で相殺されてしまうからです。市場はトランプ政権下でドルの上値は重いと予測しているのでしょう。

■ 異次元緩和を止めたら急激な円高となる ■

異次元緩和による景気改善効果は限定的で、むしろバブルが膨らむ危険性の方が高い。しかし、日銀は異次元緩和を止める事が出来ません。もし、異次元緩和を止めたら、急激な円高になる可能性が有るからです。

財政ファイナンス以外で何物でも無い異次元緩和を継続する理由として円高の緩和は、輸出企業などに支持されます。「安倍政権=異次元緩和」なので、経済界は首相を何としても守りたい。


■ 過敏と不感症を繰り返す市場 ■


今の所、米国債金利の上昇に市場はある程度冷静に対応していますが、3日連続でダウが300ドル以上下げる展開も十分に予想されます。日経平均も21000円代まで下げる可能性は高い。

ダウよりも日経平均の方が根戻りが鈍いので、金利上昇に伴って、いずれ日経平均は20000円台を割る事になるでしょう。安倍政権の退陣が決定的になれば、2万円割れは早まると思います。

市場は様々な外的環境の変化に、過敏に反応したかと思えば、しばらく不感症が続く展開が続いていますが、気付けばジェットコースターはまさに落下せんとする場所到達するのでしょう。

いずれにしてもトランプ政権発足後のアゲアゲな空気は、今は消え、関係者はいつ落下が始まるかを固唾を飲んで見守る状況。



とまあ、訳の分からない事を書いてしまいましたが、個人的にはアメリカの金利上昇の原因がイマイチ良く分かりません。景気拡大や物価上昇の要因が見当たらない。「漠然とした恐怖」或いは「中東戦争による原油価格の上昇予測」が金利を押し上げていると妄想したりしています。

国会を空転させているのは誰だ?!・・・本来なら安倍政権はとっくに終わっていた

2018-04-24 01:13:00 | 時事/金融危機
 

■ 「こんな下らない問題で国会を空転させるな」という安倍政権支持者の愚 ■

安倍政権支持者の多くが、「こんな下らない問題で国会を1年以上も空転させる野党は愚か」と主張します。

これは本末転倒で、本来なら森友、加計事件が発覚した去年の時点で、普通の政権ならば早々に総辞職しています。ところが自公が安定多数を占める現在の国会では、安倍首相や麻生財務大臣がフザケタ答弁をしても、野党は政権を倒す事が出来ません。

要は、国会を空転させているのは「数の政治」に物を言わせた自公政権であり、野党では無い。

■ 「安倍首相以外のマトモな政治家が自民党内に居ない」という妄想 ■

疑惑にまみれた安倍政権を延命させる事で国会が空転するのならば、自民党内で安倍政権に引導を渡して、首相を交代すれば、少なくとも国会は今よりも正常化します。但し、森友、加計、スパコン問題は地検特捜部がしっかり捜査して、刑事責任を追及しなければ、次の政権でもモリカケ追及が続き国会は空転します。

安倍政権支持者の多くが「自民党内に安倍首相に代わるまともな首相候補が居ない」と主張し、疑惑にまみれた政権の正統性を主張しますが、これも間違いです。

安倍政権が多くの課題をスピーディーに解決できたのは、自民党内の権力基盤が安定していいる事と、内閣人事局の設置によって官僚を支配していたから。要は党と官僚を上手にコントロールしていたから。これは安倍首相の力と言うよりは、首相を支える今井氏を始めとする経産省や、菅官房長官の努力による所が大きい。政権を支える麻生氏の存在も無視できません。

首相が交代したとしても、自民党内で権力の分散が無ければ、安倍政権の様な強い政権を作る事は不可能では有りません。

「安倍首相以外の有力候補が居ない」という方々の主張は、安倍首相に権力が集中する中での他候補の評価に過ぎません。確かに岸田氏や石破氏や河野氏、さらには野田氏の党内の人気はイマイチですが、一度権力を握り、それを党内の古参が支持すれば、党内はしばらくは結束するハズです。

■ アメリカが承認している間は政権は倒れない ■

代々、アメリカの覚えがめでたい政権は延命し、そうで無い政権は短命です。

私はモリカケ問題の根本には、メディアを使ったアメリカの政権への揺さぶりが有ると妄想しています。本気で安倍政権をアメリカが否定するならば、森友問題で大阪地検特捜部が政権を窮地に追い込んでいるハズです。

ところがトランプと見せ掛けだけの蜜月を演出するなど、安倍首相を生かすでも無く、殺すでも無い状態が続いています。この裏で安倍政権は多くの譲歩をアメリカに要求されているハズで、国益が損なわれています。

■ 公明党の責任は重い ■

公明党は自民党と連立する際に、「キャスティングボード」を握り、自民党の暴走を止める役割を果たすと説明していたハズ。しかし、昨年からの状況を見るに、公明党が安倍政権の暴走を止めている様には見えません。

少なくとも、昨年来の安倍首相や麻生財務大臣の国会でのフザケタ答弁に対して苦言を呈する事ぐらいはして欲しい。

■ 幼稚な国会の責任は野党には無い ■

安倍首相支持者達の多くが「幼稚な野党が国会を空転させている」と主張します。

確かに一部の野党議員の質疑は感情的で見るに堪えません。しかし、多くの質疑では一種の演出で、野党議員の質問が幼稚に見える様なトリックが有る様に私は感じています。

安倍首相や麻生財務大臣が鷹揚に構える事で、「首相や財務大臣が大人、それに対する野党議員をが子供」に見えてしまう演出です。子供が「なんで、なんで?」と親を質問責めにして、親が「それは、そういう物なんだ!」とバッサリと質問を切るシチュエーションに似ています。

この演出の裏には電通などのイメージ操作のプロが居るハズで、安倍支持者の多くがこれに騙されています。

■ 場の空気が立場を逆転させる ■


国会答弁の内容を仔細に観察すれば、野党はそこそこに論理的に攻めていますが、安倍氏や麻生氏が非論理的にこれを一蹴している事が分かるハズです。

これ、高校の先生が素行の悪い生徒にクドクドと説教をした挙句に「何言ってんのか全然ワカンナァーイ」と一蹴される状況に似ています。先生は生徒にとっては人気が有りませんから、教室という場の空気は「ワカンナーァイ」と言った生徒に同調的です。

これと同じ事が国会を巡る世論でも起きています。民主党政権に失望した世論は、野党に否定的バイアスが掛かっていますから、安倍首相や麻生財務大臣のフザケタ答弁は、実に効果的に作用します。

実は安倍政権の最大の支えは「リベラルに飽きた」「リベラルに失望した」という国内の同調圧力なのです。


■ 長い物に巻かれながらも、自分の政治的優位を疑わない人達 ■

私は安倍政権を支えているのは、「リベラルに飽きた」「リベラルに失望した」という同調圧力無意識に屈して、事の本質を見ようとしない国民だと考えています。

私は時代遅れの野党を擁護する気は毛頭有りませんが、かと言って「野党を批判する事で思考停止」してしまった人達を看過する事も出来ません。

多分、戦前の翼賛体制を生み出したのも、似た様な時代の空気だったのでは無いかと妄想します。だからと言って現状が戦争に直結する訳では在りません、自公に安定多数を許す時点で、議会制民主主愚は機能不全になっている事には自覚的であるべきです。

何故、安倍首相は人気が有るのか・・・負け組のシンパシー

2018-04-19 07:12:00 | 時事/金融危機
 
■ 政権支持率が30%台に踏みとどまる怪 ■

「消えた年金問題」で退場に追い込まれた第一次安倍内閣。それに比べて今の安倍内閣は数々の問題が噴出しても、未だ3割以上の国民の支持を保っています。これは不思議を通り越して「怪現象」に近い。

一般的には次の三点が若者を中心の安倍内閣の支持率を支えています。

1) 安倍内閣になってから民主党政権時代よりも景気が回復し、雇用も安定している
2) 野党に政権執行能力が著しく欠如しているので、自民党政権の方がましだ
3) 日本が普通の国になる為には憲法改正が不可欠だ

■ 改憲は急ぐ必要は無い ■

この3点に私も異論は有りません。ただ、憲法改正に関しては、中東情勢がきな臭くなる中で急ぐ必要は無くなったと考えています。東アジア有事の際には、解釈改憲である程度の自衛隊の運用拡大が可能ですし、仮に尖閣有事や北朝鮮有事が起きれば、国民世論は一気に改憲に傾きますから、今は「改憲の必要性」を国民に丁寧に説明するだけで十分かと思います。

自衛隊の日報が公開されるなど、自衛隊の中からも「改憲阻止」とも思える動きが出ていますが、「中東で無駄死にしたくない」という自衛隊の本音が垣間見えたと妄想しています。

■ 安倍首相の人徳? ■

先日から書いている様に、ネトウヨを始めとして安倍政権を支持している方達に共通するのは「政治的優越感」だと感じています。「時代遅れの野党」「ふがいない野党」をバカにする事で潜在的に優越感に浸っているのでしょう。

ただ、それならば、支持の対象は安倍首相意外の自民党の首相候補でも構わないハズですが、ネトウヨを始めとして安倍首相は好かれています。これは安倍朱首相の人徳の成せる技なのでしょうか?

■ 負け組のシンパシー ■

安倍首相は政治家として申し分無い家柄ですが、学歴はそれ程輝かしいものではありません。国会答弁を聞いても、決して「明晰な頭脳」の持主と感じる事は有りません。

ただ、安倍首相の何かに憑かれた様な「熱意」は感じる事が出来ます。国会で野党にボロクソに批判されても、一所懸命に抗弁し、最後は早口で言わなくても良い事まで口にしてしまう。

こんな首相の姿を見て、往年の大政治家を見て来た高齢者の方々は「首相としての器が備わっていない」と感じますが、若い方々は、社会で揉まれながらも日々頑張る自分の姿を重ねてしまうのかも知れません。

これは言わば「負け組のシンパシー」と言えるかも知れません。

現在の多くの若者が「勝組」になる事は難しい。親に将来を期待されながらも一流大学に進学出来ず、望まない就職をするも、すぐに離職し、非正規雇用で日々の糧を得ている様な人は、安倍首相に自分の姿を見てしまうのかも知れません。

これに近い首相が小渕首相でした。決して大物政治家では無いのですが、「気遣い」で首相まで上り詰めた小渕氏は、当時のサラリーマンにそれなりの人気が有りました。

■ 政治的ポイント稼ぎで国益を損なう可能性 ■

私は安倍首相が憎くて政権批判をしている訳では在りませんが、我々庶民に比べ圧倒的な「勝組」である安倍首相が、本来の日本の首相に要求される能力を有していない事には懸念を持っています。

一部の官僚を信頼するあまり、日本の国益を損なう恐れが有りますし、憲法改正に拘るあまり大局を見誤る恐れが有ります。

現に、政権基盤が揺らいでからは、「トランプ大統領との親密さアピール」で政権延命を図っていますが、これはトランプの目からは「カモネギ」としか見えない。アメリカの要求を拒否出来ない現在の安倍政権は、国益を損なう可能性が高い。

「シンゾウは微笑みながら我々を欺いていた」みたいな発言をされても尚、トランプに尻尾を振る首相を国民はどんな目で見ているのか?


■ どこかでバランスが崩れてしまった ■

実は「負け犬のシンパシー」は私自身も感じていて、国会で偉そうに(エッラソー)に上から目線で首相を追及する野党議員に対して適当にはぐらかすも結局追い詰められて早口になる首相に、思わず「ガンバレ」と心の中でエールを送ってしまいます。

本来は国会中継など見ない私や、若者が政治に興味を持つだけでも、安倍首相の存在意義は大きかった。

ただ、どこかで、バランスが崩れてしまった様に感じます。それが手のひら返しのTPP参加の頃なのか、選挙対策の消費税増税延期の頃なのか、安保法案の採決の頃なのか・・・。

多分、政権が二期目に入った頃から、国民の期待と、政権の方向性が少しずつズレていった様に思います。

既に安倍政権に重要法案を強行採決する力は無く、経団連を始めとする財界も見切りを付けています。安倍首相の起死回生の一発は、解散総選挙しかありませんが、自民党や公明党がこれを許すとも思えません。公明党婦人部が選挙支援をボイコットするでしょう。


訪米を終えて、ますます窮地に追い込まれるであろう安倍政権ですが、シンパシーを感じている方達は、さらに彼への愛情をエスカレートさせるのかも知れません。



不安定のバランス・・・いつでも「戦争」が出来る事が重要な中東

2018-04-18 05:54:00 | 時事/金融危機
 
ミスターX 「ドナルド、シリアへの空爆は未だなのか?」

トランプ  「いやぁー、さすがにあんなインチキ毒ガス攻撃で派手な攻撃は出来ないぜ」

ミスターX 「報道機関にはアサド軍が使用したとタレ流させたのだが・・」

トランプ  (・・・チッ!タレ流してんのはオマエの屁だよ)
       
      「ネットの連中が懐疑的なんだよ」

ミスターX 「我々としては結果を期待している」

トランプ  「Twitterでアサドの野郎はこき下ろしといたぜ」

ミスターX 「結果を期待している・・・・」

トランプ  「分かったよ、アサドのケツの穴にぶち込めば良いんだろ!!」

ミスターX 「期待しているよ」



トランプ  「マチスを呼んでくれ!!」

マチス   「大統領、お呼びで」

トランプ  「シリアに特大のを一発ぶち込んでやれ」

マチス   「それはちょっとロシアの手前マズイのでは?」

トランプ  「じゃあケツを引っ叩く程度にしよう。汚ねえケツで気が進まんが」

マチス   「既に目標を3つ程選定済みです」

トランプ  「じゃあ、スパンキング・タイムと行こうじゃないか!!」






■ シリア空爆に踏み切ったとトランプ大統領 ■

トランプ大統領がシリア空爆に踏み切りましたが、3か所の化学施設を攻撃しただけの小規模な攻撃でした。ロシアが妨害した形跡も無く、なんだか「手打ち」の様な攻撃です。

アメリカは東グータ地区でシリア政府が化学兵器を使用した事を理由に空爆に踏み切りましたが、ネットでは化学兵器使用は反政府組織の自作自演だと疑われています。東グータ地域をほぼ制圧したアサド政権が化学兵器を使用する合理的理由が一切無いからです。

メディアのプロパガンダ報道とは裏腹に、ネットでは自作自演説が蔓延していますから、トランプ大統領や米軍は「空気を読んだ攻撃」しか出来なかった。ただ、彼の「支持者」の手前、攻撃しない事も出来なかったのでしょう。

■ ロシアを本気で怒らせたくないトランプ ■

スパイ殺害事件でイギリスはロシアを盛んに挑発していますが、アメリカとは温度差を感じます。

アメリカはロシアの友好国のシリアの国内に10箇所い以上の軍事拠点を構え、シリア国内では下手をすればアメリカとロシアの直接戦闘も起こり得る状況です。これを避けながらアサド政権を崩壊に導く事は不可能に近い。

■ クルド人勢力を使った事でトルコがロシアとシリア寄りになった ■

シリアでは反政府勢力の最後の砦だった東グータ地域を、シリアとロシアがほぼ奪還し、北部のクルド人勢力が占拠していた地域はトルコ軍が越境して制圧しつつあります。本来、トルコ軍の越境攻撃にシリア軍は反撃すべきですが、裏で話が着いているのでしょう。

アメリカはアルカイダー系やISといった系滅状態の反政府勢力に見切りを付け、クルド人勢力を反アサドの戦闘の主力にしようと企てますが、国内のクルド人問題に手をを焼くトルコを、ロシアとシリア側に押しやる結果に終わっています。

■ イスラエルとサウジアラビアはイライラしている ■

アメリカの空爆に先立ち、イスラエルがヨルダン上空からシリアの空軍飛行場にミサイル攻撃を慣行しています。イスラエルはアサド政権打倒に積極的です。

しかし、当初の打倒アサド陣営からトルコが抜け、カタールが抜け、アメリカの攻撃もロシアに遠慮した状況で、イスラエルとサウジアラビアのストレスは高まる一方です。

■ フーシェのミサイル攻撃でもイマイチ盛り上がらない国際世論 ■

サウジアラビアの都市に対してイエメンのシーア派反政府組織であるフーシェがミサイル攻撃を仕掛けたと報道されています。これが果たしてフーシェから仕掛けた攻撃なのか、「偽旗」のサウジの自作自演なのかは判断が難しい。国際世論もここら辺は「微妙」と考えている様で、この問題をスルーしています。

フーシェの後ろ盾はイランですから、イエメンでサウジアラビアが下手に大規模は軍事行動に出るとイランと直接戦闘になる可能性も有ります。それに備えて国際世論を見方に着ける為の「偽旗ミサイル攻撃」だった可能性も否定出来ません。だから世界は冷静に成り行きを見守っています。

■ 「不安定のバランス」が支配する中東■

中東ではいつの時代も「不安定の上の安定」に支配されて来ました。「不安定のバランス」が保たれている限りは、戦闘は限定的で、大国間の大規模は直接戦闘は回避されています。

ただ、シリアはイエメンは「デリケート」な地帯だけに、緊張は高まるばかりです。

さらに、海底油田を巡りイスラエルとヨルダンの緊張が高まっています。ただ、イスラエルと言えども、ヨルダンのシーア派勢力のヒズボラが大規模なロケット弾攻撃でも仕掛け無い限りは、勝手にヨルダンを攻撃出来ません。

いつでも大規模な戦争を起こせるけれども、今はその時では無い・・・というのが中東に現状なのでしょう。