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経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

『バビロン』・・・表現限界に挑む

2019-12-31 22:36:00 | アニメ
 

予告ではベストテンの発表でしたが、『バビロン』があまりにも衝撃的でしたので、急遽、この作品の紹介を。

ネタバレ全開なので、少しでも興味を持たれた方は、先ずは作品を観てからお読み下さい。


■ 胸糞悪い名作映画『セブン』 ■

20年以上前になるでしょうか、『セブン』というハリウッド映画を劇場で観ました。ブラッド・ピットが演ずる若い刑事ミルズと、連続殺人犯「ジョン・ドゥ」の対決の物語。ジョン・ドゥは「名無しの権兵衛」の意味。

ジョン・ドゥはキリスト教の七つの大罪になぞらえて、猟奇的で残忍な殺人を繰り返します。食欲、色欲、強欲、怠惰・・・。5つの殺人の後にジョンはミルズの前に姿を現しますが、彼はミルズにミルズの妻の切断された首を差し出す・・・。ミルズは激情にかられジョンを射殺します。

この瞬間に、ミルズは「憤怒」の罪に落ち、ジョンは「嫉妬」の罪で死ぬ。

デビット・フィンチャーが監督した『セブン』は、ハリウッド映画の中でも一二を争う「後味の悪い」作品ですが、それ故に多くの人の記憶に残りました(私も含め)。・


『セブン』より

■ 『バビロン』はセブンを越える胸糞悪いアニメだが・・・・名作だ! ■


『バビロン』より

現在配信されているアニメ『バビロン』を観ていると、どうしても『セブン』を思い出してしまいます。

行政特区の実験都市「新域」の首長選の不正と、謎の自殺事件を負うと特捜検事の正崎であったが、事件は思わぬ展開を見せます。首長となった齋 開化(いつき かいか)は、人々が自由に自殺する選択が出来る「自殺法」を制定すると言い出し、姿を消します。そして64人の人々がビルから集団飛び降り自殺をする。

この事件の背後に一人の女性の影がチラつきます。彼女の存在が、言葉が人々を惑わし、自殺へと駆り立てる。彼女が耳元で囁くだけで、人々は死にたくて、死にたくて、どうする事も出来なくなる。死は彼らにとって抵抗する事の出来ない快楽となる。

彼女の名は「曲世愛(まがせ・あい)」。彼女は正義の対極の存在として特捜検事の正崎に挑戦する。いや、彼女の言葉を借りるなら「一人の勇者が魔王を打ち取る為に戦うゲーム」をしている。魔王は「世の正義やルール」。

7話において曲世は正崎が信頼を置く女性の部下を拉致し、四肢を斧で切断して殺害します。その状況をネットで正崎に見せつけながら。彼女は正崎に「悪について理解して欲しいの」「理解しなくても、悪について、もっと考えて欲しいの」と正崎に迫ります。

『セブン』に匹敵する「胸糞悪い」内容でしたが、一方で、だからこそこの作品の素晴らしさが引き立つ内容でした。私的には名作認定です。


■ 体に「点線を引く」という行為で異常性を引き立たせる・・・名シーンだ(胸糞悪いけど) ■

ゾンビ映画やホラー映画では首が飛ぶ、内蔵が飛び散るなど、直接的な残酷描写多くあります。それに比べると『バビロン』の殺人シーンは抑制が効いています。曲世は拘束した女性の四肢にマジックで点線を描いてゆく。そして斧を手に取り、振り下ろすカットが描かれます。それだけで、視聴者は四肢が切断された事を理解し・・・戦慄する。

ヒッチコックの『サイコ』のシャワールームの殺害シーンに匹敵する歴史的シーンだと私は思います。

ただ斧を振り下ろすのでは無く、「点線を引く」という行為を加える事で、ネットを通じて曲世の行為を傍観する正崎に「四肢切断」を予想させ、それを実行する。そして私達は正崎に完全にシンクロする事で、このシーンに恐怖します。

「切断の予告」を「身近な文房具で点線を引く」という「遊び」的な行為に貶める事で「冒涜性」が際立ち、視聴者は言い表す事の出来ない嫌悪感と恐怖を覚えます。

それまでも、曲世の異常性は親戚の医師の証言や、自殺した刑事の死の直前の言葉で表現されていましたが、今一つ実感に欠けていました。しかし、「点線を引いて切断する」描写によって曲世の異常性は、初めて実感として視聴者に伝わります。


■ 誰もが疑わない「自殺は悪」を疑う事で、悪とは何かを追及する ■

「自殺」はキリスト教では「悪」とされます。近代国家の法律でも自殺は肯定されていません。一部の国で「安楽死」は認められていますが、末期がんの患者などの救済を目的としたもので、健常者が普通に自殺を選択する事はモラルに反する事とされています。

「自分の命を選択する事が何故悪い事なのか」・・・これに論理的に答える事は難しい。「自殺は悪なのか」「自殺が悪ならば悪とは何なのか」・・・・一種のトートロジーではありますが、
この作品は悪とは何かを、誰もが選択し得る「自殺」を通して問いかけます。原作者は野崎まど。『正解するカド』の方ですので、安心は出来ませんが、いまの所は200点を差し上げたい。

今後、どういう展開になるのかは分かりませんが、正崎の妻子の描写が・・・『セブン』的な結末を暗示している様で・・・胸糞が悪くなります。

『セブン』同様に、正崎の個人的怒りが限界を超え、曲世の殺害を実行する事で、正崎の正義が崩壊する・・・そんな『セブン』の様な結末を迎えるのでは無いか・・。(原作は未読)

ハッキリ言って今年一番の作品です。


■ この作品が完結するまではベスト10は発表出来ません ■

この作品の完結の前に、ベスト10を付ける事は出来ないので、『バビロン』が完結してから、ベスト10は発表したいと思っています。

3話まで観て、あまりに素晴らしいので、年末にじっくり観ようと取っておいて良かった。そうで無ければ、次回が気になって一週間悶絶する事になったでしょう。





2019年も1年間、当ブログをお読み頂きありがとうございました。

2020年が皆様にとって良い年で有るよう、お祈り申し上げます。



お粗末な年末・・・己が尻尾を食らう陰謀論

2019-12-29 16:29:00 | 時事/金融危機
 
ブログ更新を楽しみに毎日訪れて下さる方には申し訳無いのですが、

どうも最近、ブログを書く気が起きません。

だって・・・・陰謀論って、巧妙に隠された真実を妄想するのが楽しみじゃないですか。


それが・・・



「シュレッターに掛けました」

「データは破棄しました」

「反社会勢力は一概には定義できません」



こんな具合ですから、突っ込む気力も起きません。

「疑いは晴らすもの」という人間社会のルールがどこかに消えてしまいました。

これ、「ヤクザ」と同じですよね。

「オレがルールだ!!」と言っているのと同じ。



まあ、そんな、ある意味「最終ライン」を踏み越えてしまった安倍政権ですが、

残る期待は自民党内での「自浄作用」。

ところが、それすら、今の自民党には働きません。



本来、自民党は田中派と福田田と宏池会のバランスの上に自身を律して来た。

どこかの派閥が逸脱すれば、他の二つの派閥が結束してブレーキを掛けた。

マスコミも当然それに協調して、世論もバランサーとして機能していた。



ところが、現在は東京地検特捜部と、マスコミが明らかに安倍組の味方をしている。

(以前からではありますが、明らかに昨今は度を超えている)


年末に議員逮捕で突然ニュースを独占するIR疑惑ですが、

表面的には自民党内の仲たがいに見える。

原因は「安倍+麻生」勢力と、「菅+二階」勢力の仲たがいだと日刊紙などが書きたてますが、

実際は「アメリカ様の言いなりになる安倍首相は便利だから、4選させてもイイ」

というアメリカの思惑がミエミエ。



一方で、しかりと「桜を見る会」でムチを当てている所は「御主人様」としてソツが無い。



サテ、サテ、サーーテ・・・一体どうして世界はこうなってしまったのか・・・・。

それはネットの陰謀論の蔓延が原因かと。

どんなスキャンダルも、「やっぱりねぇ~」で片づけられてしまう。

スキャンダルの「サプライズ」が無くなってしまった・・・。



・・・あれ、陰謀論者のオレ、自分で自分の首を絞めてたのかな・・・。

そんな反省しきりの年の瀬です。



ちょっとテンション下がってますが・・・

31日に恒例のアニメのベストテンをアップして今年の締め括りとしたいと思っています。

まあ、世界中がこんな「ミエミエの茶番」状態なのだから

「陰謀を妄想する」エレガントが楽しみが台無しだぁーーーー!

金融緩和の限界・・・バブル崩壊は必ず発生する

2019-12-17 11:47:00 | 時事/金融危機
 

年末で多忙な為、ブログ更新が滞っていました。

「桜を見る会」問題は、予想通り「モリカケ化」して、安倍政権にプレーッシャーを掛けただけで退陣問題にまでは発展しないでしょう。「あ・・・やっぱり」という感じ。

野党が本気ならば、ジャパンライフなんて問題より、「けちって火炎瓶」問題を追及すハズですから、元から与野党の国会プロレスなんです。


■ 日欧の金融政策の変化 ■

米中貿易交渉の第一ラウンドが決まりそうで市場は楽観ムード。株価も上昇しています。この様な短期の値動きには全く興味が無いので、日欧の金融政策の空気の変化について見てみます。

ECBはドラギ総裁が退任となり、IMF専務理事だったラガルド氏が次期総裁となります。ECBの金融政策の中心はマイナス金利でしたが、ラガルドが総裁となる事で、マイナス金利の深堀はそろそろ終了すると見られています。

日銀は量的緩和を継続していますが、緩和規模を縮小しつつあり、軸足はイールドカーブコントロールに移っています。短期金利はゼロからマイナス、長期金利はややプラスとする事で、国債発行金利を抑制しながらも、金融機関に過度な損失が出ない微妙な舵取りを続けています。

一足先に出口戦略で金利を上げ始めたFRBに対して、出口が見えない日欧の中央銀行でしたが、徐々に緩和レベルを縮小している事には注意が必要です。

■ 米国債金利を見れば、現在の金利水準が低すぎる事が一目瞭然 ■



上のグラフは米国債金利のグラフ(5年間)ですが、2019年8月のFRBの利下げ発表により、下がり続けていた金利が反転します。

これ、安全資産の米国債に逃避していた資金が、リスク市場に戻った事を意味します。それ以降、株価がコンスタントに上昇し、ジャンク債市場やCLO市場も復活しています。

ここをバブルのスタートを見る人達も居るでしょう。バブルはだいたい2年程継続しますから、楽観的な人達は、「後2年は大丈夫」と考えているはず。

しかし、私は各中央銀行の金融政策の潮目が変わった事に注目するならば、バブルは既に崩壊しつつあると予想します。実際に米国債金利を観ても、金利水準は非常に低く、投資家達は過剰なリスクを取らなければ、まともな金利が得られない状況が続いていました。

■ 八方塞がりの中央銀行 ■

ECBや日銀はマイナス金利の限界に到達していますから、これ以上の深堀は出来ません。黒田総裁も口先だけは「追加緩和も有り得る」と市場をなだめていますが、緩和拡大が金利の低下を招くので、これ以上、市場のリスクを増やしたく無いでしょう。

FRBも同様に、利下げカードを何回も切れない。こちらも市場の過熱を警戒しています。

要は、リスクがパンパンに膨らんだ状態で、中央銀行に緩和余地は程んど残っていません。


■ 永遠のバブルは存在しない ■

中央銀行がマネタリズム的な政策を取る様になってから、世界は約10年周期でバブルの崩壊を経験しています。グリーンスパンは「バブルは予測出来ない」と投げやりな発言をしていましたが、「バブル崩壊のタイミングは予測出来ない」と言い直した方が良い。金融緩和を開始して10年経てば、経験的には「バブル」は発生しているのだから。

「バブル」を永遠に継続出来れば良いと誰もが考えますが、実体経済と市場価格の乖離は、どこかで必ず是正されます。「中央銀行が無限の緩和拡大をすれば良い」と言う人も居ますが、これはバブルを拡大するだけで、崩壊のエネルギーを増やすので危険です。

中央銀行もこの事は理解していますから、徐々に緩和を縮小してソフトランディングを目指します。しかし、バブル化した市場にはソフトランディングは存在しません。何故なら「バブルが弾けた」と認識された瞬間に、我先にリスクを切り捨てなければ大損する事を、市場参加者の全てが知っているから。

投資家は「まだバブルじゃない」と日々自己暗示を掛けて利益拡大を狙っていますが、心の底では「そろそろ」という不安が拡大しています。何かを切っ掛けに、多くの投資家が「そろそろ」を確信した時、バブルは崩壊します。

中央銀行は「〇〇市場の拡大には注意が必要」的なコメントを出してバブルを牽制しますが、過剰流動性が発生している状況では焼け石に水です。かと言って「そろそろバブルが弾ける」などとは口が裂けても言えません。

13兆円の補正予算・・・「財政規律」は死語か?

2019-12-06 06:33:00 | 時事/金融危機
 
■ 13兆円の補正予算 ■

安倍政権は13兆円の補正予算を決めた様です。

消費税率引き上げ後に消費は顕著に落ち込んでいますし、世界経済の先行きも不透明です。さらには台風や大雨による被災地の復興予算や、防災関連の対策も必要です。

私個人としては、このタイミングでの補正予算の決定は評価します。

■ 「桜を見る会」の失点を挽回する ■

予算規模が大きくなった背景には「桜を見る会」問題の失点を挽回する目的が大きいでしょう。自民党内でも安倍首相への不満は高まりつつありますから、大型補正予算で求心力を回復したい。

自民党の各議員は、支持者にどれだけ利権を斡旋できるかが支持率アップや再選の鍵となりますから、補正予算の規模が大きくなる事に不満を持つ議員は居ません。

■ マイナス金利の時代に「財政規律」という言葉は死語なのか? ■

国債をゼロ金利やマイナス金利で発行できる現在の日本では、国債を発行すると政府が儲かるという不思議な状況が発生しています。

建築国債の様な長期国債は10年毎に借り換える決まりですが、借り換えに際して金利が消えてしまいます。

この様な状況にあって、国債発行を抑制するインセンティブが働かなくなります。要は「財政規律」が非常に緩くなる。

国債残高はどんどん膨らんで行きますが、金利コストが増えないので、赤字国債の増発を繰り返す事で、財政がファイナンス出来てしまいます。

■ ゼロ金利を維持しているのは資金需要の枯渇か、それとも日銀の異次元緩和か ■

国債金利がゼロやマイナスになっているのは日銀の異次元緩和の効果ですが、それが維持出来ているのは日本国内の金利が下がり切っているから。

金融機関はゼロ金利の国債を償還時まで持っていても設けが出ませんが、日銀に購入価格より高く売れば利益が出ます。今の所、日本国債のリスクはゼロですから、微々たる金額ながらもリスクフリーで利益の出せる貴重な取引です。

ゼロ金利やマイナス金利の国債が市場で消化できるカラクリは、日銀が必ず高値で買ってくれるという「信頼」の上に成り立っています。

一方で、国債ディラーは金融機関の花形職種では無くなっています。淡々と国債を購入して日銀に売却するだけの暇な職業となっています。

■ 超過準備が支える日銀の国債購入 ■

日銀の異次元緩和は通貨を大量に発行している印象を受けますが、実は民間の銀行の日銀当座預金の役割も大きい。いわゆる「ブタ積み」と呼ばれる資金ですが、これも国債購入に充てられている。だから、日銀は「ゼロ金利、マイナス金利」と言いながら、一部の日銀当座預金に「利付け」しています。金融機関は、ここからも微々たるながらもリスクフリーで利益を得ています。

こうして、日銀の当座預金に超過準備が積みあがっているので、市中に大量の通貨がバラまかれる事がなく、市中金利を抑制しているともいえます。

■ 異次元緩和のバランスが崩れる事はあるのか ■

非常に微妙なバランスにおいて成り立っている異次元緩和ですが、限界は在るのでしょうか。MMTではありませんが、金利がゼロ以下に固定される限り、「無限国債」が可能になり、国債残高を膨らめながらも財政の維持が可能となります。

既に政権に財政規律を守る意思は薄れていますから、政治的な人気取の為に補正予算が常態化したり、赤字国債の発行が増大する可能性は低くはありません。

ここで問題となるのが、為替です。世界が「日本の財政は異常だ」とか「財政ファイナンスはケシカラン」と見なせば為替市場で円が売られ円安が加速します。1ドル200円とか240円になれば輸入物価が上昇して国内でインフレが発生します。

インフレは金利を引き上げますから、国債にも当然金利上昇圧力が掛かります。何故ならゼロ金利の国債を保有していては金融機関の含み損が拡大してしまうからです。

インフレが進行しても預金金利が上昇しなければ、人々は預金を引き出して現物や株や土地でお金の価値を保存しようとします。或いは、海外投資で金利を稼ごうと預金を引き出します。これでは銀行の経営が成り立ちません。当然、ゼロ金利の国債など買わない。

■ 目下の所、怖いのは円高 ■

長期的に見れば、異常に拡大した財政赤字の悪影響で円安が加速する事は十分にあり得ますが、FRBやECBなども似たり寄ったりの状況とあれば、円だけが売られる心配は当面は在りません。

それよりも、現在は円高の心配が必要です。国内でろくな金利が稼げない金融機関は資金を海外で運用しています。仮にリーマンショックの様な経済危機が起きると、海外の市場価格も暴落するので、海外の資金は一気に国内に還流します。この時、円が買われて円高が加速しますから、海外資産の実質的価値はさらに失われます。金融機関は危機が発生した途端、われ先に資金を国内に還流するでしょう。遅れれば遅れる程、為替差損が膨らむからです。

当然、円キャリートレードの手じまいも円高を加速します。

この様な状況でゆうちょ銀行やメガバンク、そして多くの地銀が損失を膨らめると、金融機関の破綻問題が発生します。リーマンショック後のアメリカや、バブル崩壊後の日本の様に、必ずや公的資金を金融機関の投入する事になるでしょう。(そうしないと金融ステムが破壊される)

面白いのは、国内に還流した資金は、リスクゼロの日銀当座預金や、日本国債に向かうという事。これらの資金が、国債金利を抑制するので、政府は国債を大量に発行して、銀行に資金注入をする事が可能になります。

その後も、国内の景気対策などで大型予算が組まれ、国債発行残高はどんどん膨らんで行きます。

・・・・・ここら辺で、流石に「日本国債って本当に大丈夫なの」という不安が生じて来るハズです。

■ 中東で戦争が発生して原油価格が高騰するとヤバイ ■

私は次なる世界的な金融危機とセットで中東で戦争が発生すると妄想しています。そうなると原油価格が一気に跳ね上がります。

石油ショックの時の欧米同様に、日本でも「不景気とインフレが同時に進行する=スタグフレーション」が発生するでしょう。(これ、全世界的にそうなる)

「日本は不景気だから物価は上がらない(金利は上がらない)」という幻想が吹き飛ぶ瞬間です。こうなると、低金利の国債を大量に保有する事は金融機関には出来なくなります。

しかし、この様な状況は世界中で発生します。ジャンク債どころでは無く、米国債ですらジャンク債と化すのです。

リーマンショック以降の金融緩和で各国の国債金利は下がり切っていますから、「世界中で国債の信用不安」が発生します。これは「通貨の信用不安」に直結します。


・・・・リーマンショック直後にもドルの信用に疑問が持たれましたが・・・「紙の通貨」の時代が終わる時が来るのかも知れません。


なんおとなく、そんな未来が予見できるから「最後の大盤振る舞い」を財務省が始めた・・・・。そんな妄想が膨らむ今日この頃です。