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経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

弱い所から崩れ始めるバブル・・・イタリアとアルゼンチン

2018-05-30 07:43:00 | 時事/金融危機
 

■ 世界はモリカケ問題なんて興味は無い ■

私も含め、国内ではモリカケ問題に注目が集まっていますが、世界にとってはモリカケなんてどうでも良い話。

仮に安倍政権が倒れたとしても、自民党の誰かが首相になる訳で、日本がアメリカの言いなりの国家であるという「国是」は変わらない。

しかし金融市場は安倍首相の退陣によって、日銀の異次元緩和が終了するかもしれない事には注意を払っているはずです。現在、FRBが利上げを進める中にあって、日銀とECBが超緩和的金融政策を継続して、市場に資金を潤沢に供給し続ける事で、世界はバブル崩壊を先延ばししているからです。

■ イタリアの混乱 ■

日本の政治は確かに酷い状況ですが、それは民主主義の「建前」の話に過ぎません。「政府が国民から税金を徴収するならば、政府は公平であるべきだ」という、ある意味で「行儀の良い議論」で日本の政界は混乱しています。

しかし、イタリアの混乱はもう少しお行儀の悪い話。連立政権入りを目指す「五つ星運動」は「ポピュリズム」の政党。「俺たちだけ良ければ他のヤツや国がどうなろうと知った事っちゃない」というのを地で行く政党。トランプ支持者やネオナチにも通じる、現在の先進国の「負け組庶民」の気持を代弁する様な集団。

彼らはEUやユーロからの離脱を目標に掲げていますが、その理由は公的債務の上限をEUが定めているから。「五つ星運動」は「ジャンジャン国債を発行して、さらに政府通貨も発行して国債を買い取っちゃえ」と主張しています。まさに、お前、どこの三橋貴明だよ!!とツッコみたくなる政党。

そんな「五つ星運動」と、もっと過激なポピュリズム政党の「同盟」が連立入りを目指して再び選挙になるかも知れないので、仮に選挙が実行されれば、イタリア国民はEU残留の是非を選挙で選択する事になります。

一見、イギリスのブレイクジット(EU離脱)に似た構図ですが、ブレイクジットの目的が移民受け入れの拒否であったのに比べ、イタリアの場合はギリシャ危機に近い。要は、財政が厳しいからEUを離脱して、ついでにイタリア国債もデフォルトしちゃえって事。

■ 過剰リスクでズタボロのイタリアの金融機関 ■

イタリアの経済が混乱しているのは、金融機関の経営危機の問題が大きい。イタリアの銀行はリーマンショックの前から住宅バブルで過剰なリスクを抱えていましたが、リーマンショック後の超緩和的金融政策によって生きながらえてきました。それでもイタリアの銀行のいくつかは破綻し、政府が資本注入に乗り出しています。


金融が不安定なので、当然経済も低調で、イタリアの政府債務はGDPの130%に達しています。「五つ星運動」は、この債務をさらに拡大する、あるいは政府通貨を発行して国債を買い取ってしまおう(借金帳消しなどと言い出しのだから、イタリア国債は売り浴びせられるし、イタリアの金融株も売り浴びせられるし、さらにはユーロも売られるという大混乱。

■ アルゼンチンも大混乱 ■

アルゼンチンも通貨のペソが売られて、毎度の事ながら混乱が広がっています。米国の金利上昇よる投資資金の逃避が起きていると解説されますが、実は南米諸国にイタリアを始めとする南欧諸国の投資が多く集まっています。歴史的にも金融的にも南米と南欧の繋がりは深い。


憶測にはなりますが、アルゼンチンの資金流出に、イタリアの金融機関の影響も在るのでは無いか妄想しています。

■ 弱い所から崩れ出す世界 ■


超緩和的金融政策は金利上昇によって弱い所から影響が広がり始めます。潤沢に供給される低金利の資金が減れば、過剰リスクを抱え込んだ金融機関の経営が怪しくなり、過剰流動性の受け皿となっていた新興国から資金が流出します。

リーマンショック後も2013年のバーナンキショックの頃までは、この様な中規模の危機が繰り返されていましたが、市場が危機に鈍感になる事で、最近は人々の目から隠されていました。しかし、リスクは静かに溜め込まれ、むしろ規模を拡大していました。

イタリア国民もバカでは有りませんから、国家の信用を損なう様な選択はしないでしょう。今回の危機もブレイクジットやトランプショックの時の様に、騒ぎはスゥーっと沈静化すると思いますが、それは市場が混乱を無視したくて仕方が無いからだと私は妄想しています。

「見たくないモノを見なければ大丈夫」という空気が市場を支配している・・・。

■ ところで日本はイタリアい以上に酷いんですけど・・・ ■

ところで、異次元緩和で既に財政ファイナンスに突入している日本は、実はイタリア以上にクレージーな状況とも言えます。

高齢化によって成長率が抑制されているので金利も抑制され、国債は日銀の管理下にあるので、こちらも金利はゼロに張り付いている。

このモラトリアムの状況がどの程度継続可能かは神のみぞ知るですが、既に日銀はインフレターゲットの旗を降ろしています。黒田総裁は実質金利と自然利子率が反転するまで緩和を続けると発言している様ですが・・・自然利子率の定義は複雑で、適正な利子率を正確に出す事は困難なはずです。

結局、日銀は財政ファイナンスを止める事が出来ないので、これを永続的に継続できる目標に架け替えたのです。今後、円安や原油価格の上昇によってインフレ率が2%を超えても、「実質金利が自然利子率を越えていない」として異次元緩和を継続するのでしょう。

これを為替市場が許している間は、日本の財政は延命出来ますが、どこかで円が売り込まれる様な事になれば、輸入コストの上昇により高いインフレが発生します。これがどの程度で収束するかにもよりますが、日銀によって金利は抑制されたままですから、預金は目減りします。

ここで国民が預金を引き出すと、金融機関の多くが破綻する事になり、イタリア以上の混乱が発生します。


一見、平穏に見える日本ですが、実は結構ヤバイ橋を渡ています。


国会がモリカケで紛糾している方が、こういうヤバイ問題が見えなくて良いのかも知れません。もっとも、現在のモラトリアムが10年後にも続いているとはとても想像出来ません。少子高齢化によって成長力は下がり続け、社会福祉は年間1兆円ずつ拡大する・・・日本にも「五つ星運動」が起こって、借金チャラダァーって言い出す政党が生まれるかも知れません。党首は三橋貴明氏にやってもらおう。きっと、私は一票を投じてしまう・・。



「野党はだらしない・・」という空気・・・民主党政権への失望が生み出したもの

2018-05-29 07:10:00 | 時事/金融危機
 

■ 「野党はだらしない」のでは無く、自公の安定多数が「最強」なのだ ■

ネトウヨに限らず、良識的な有権者も口にする「野党はだらしない」という言葉。確かに、これだけの疑惑を証明するネタを突きつけながら、安倍政権を打倒出来ない野党を不甲斐なく感じる人は多いでしょう。しかし、国会で安定多数を占める自公連立政権が「開き直る」限り、野党がこれに対抗する手段を持ちえません。

国会が多数決を基本とする限り、現在の自公を倒す事が出来ない。

1) 内閣不信任案を提出しても「否決」される
2) 安倍夫人や加計氏の証人喚問を要求しても与党が受け入れない
3) 安倍首相や麻生財務大臣のふざけた答弁を指摘しても、議決に何ら影響を与えない

■ 「勝馬に乗る」優越感が安倍政権を支えている ■

冷静な目で現在の国会の質疑を見ると「これが民主主義国家で、先進国の国会なのか?」と驚きを隠せません。政府側に誠実に答弁する姿勢が全く無いからです。

1)関係の無い答弁で時間を稼ぐ
2)質問者をバカにした様な言動で「はぐらかす」
3)「国会がお決めになる事」と逃げる
4)「詳細が明らかになるまで」「膿を出しきるまで」といいつつ隠蔽を繰り返す

本来ならば、こんな誠意の欠片も無い答弁には嫌悪感しか覚えないのですが、少なからぬ国民が安倍首相や麻生財務大臣に敵わない野党議員を見て「優越感」を感じている。

これ「勝馬に乗る」という表現が相応しいと思うのですが、社会で「成功」や「優越」と無縁の人間は、自分より下の人間を見下す事で「安易な優越感」に浸る傾向が強い。これは「劣等感」の裏返しです。

社会的成功者は劣等感を自らの向上心の糧にしますが、社会的弱者は劣等感を安易な方法で誤魔化そうとします。実はこれは「学力」や「知性」にはあまり関係無く、その人の性格によるものが大きい。「向上心」の強い人は成功する確率が高くなり、弱い人は成功する確率も低くなります。

しかし、いくら向上心が高くとも、成長力の低下した社会での「成功」は「限定的」で、成功の確立も低くなります。現在の日本がその状況で、人々は多くを望む事で失望するよりも、「ささやかな満足」をチマチマと集める事を好みます。この「ささやかな満足」の中に「相手を見下す事で得られる優越感」が含まれていると私は感じています。

これが今の自民党政権を支えている「時代の空気」の正体です。

■ 「嫌中嫌韓」で誘導された国民 ■

ネトウヨに限らず現在の日本の多くの人が、中国人や韓国人を嫌っています。電車の中で大声で話す彼らの姿は日常的な光景になりましたし、都心や観光地ではしゃぐ彼らの姿も良く目にします。

私などはガラスの割れたスマホを操作しているキレイな日本人のお姉ちゃんを見ているよりも、元気な彼らを眺めている方が、日本が元気だった時代を思い出してパワーを貰えるのですが、一般的にはそうでは無い様です。

「嫌中嫌韓」の源は「SAPIO」などの保守系雑誌や、「ゴマニズム宣言」のブームに端を発しますが、そのルーツは「修正史観」にあります。戦後日本の「自虐史観」の反動としてニュートラル戦前戦中のアジアと日本の関係を捉えなおそうという思想そのものは悪くは有りませんが、それに中国や韓国が反発した事で、双方がお互いを挑発し合う様になります。

始めは歴史家や保守論壇と中韓の応酬でしたが、だんだんとそれが一般市民にまで広がり始めます。中韓は国策として「反日教育」をエスカレートさせ、そんな中韓を援助する政府の姿勢に国民が反感を持つ様になります。

この反感の根底には、日本の援助によって経済発展する中間への捻じれた羨望があった様に漢字ます。バブル崩壊以降の日本の閉塞的な空気の捌け口として、「嫌中嫌韓」がマッチしたのでしょう。

これに目を付けたのが自民党の世耕氏らです。ネトサポと呼ばれる集団を組織して、「中国や韓国はケシカラン」という情報を盛んに発信します。日常に不満を持つ若者達が、先ずコレに飛び付きます。そして、彼ら自ら、ネットに情報を発信し始めます。

世耕氏らはさらに、「中国・韓国・北朝鮮に妥協しない安倍晋三と自民党」というイメージを拡散します。安倍氏らも、そのシナリオに沿った言動を繰り返しました。

「現実に不満」を持つ人々は、いつしか安倍氏に自分達の希望を見出す様になっていきます。


■ 「民主党の失敗」の反動 ■

第一次安倍内閣は一部の人達の熱狂とは裏腹に、国民の人気は尻すぼみとなります。中国、韓国、北朝鮮に強気の姿勢を示す一方で、拉致被害者の奪還という実績を挙げられず、さらに景気回復の決定打も欠いた政権に人々は失望しはじめます。

「若いリーダー」と期待された安倍首相ですが、オトモダチ中心で構成された重量感の無い内閣は、「消えた年金問題」がエスカレートする中で立ち往生します。最後は北朝鮮問題でアメリカに梯子を外された(米国が対話路線に切り替えた)形で、安倍首相は健康を理由に政権を放棄します。

自民党は麻生内閣の時に民主党に政権を奪われます。その原因は麻生氏が漢字を読み違えたからでは無く、単にリーマンショックで日本国内の景気も低迷し、円高によって輸出企業の業績も不振に陥ったからです。多くの企業がリストラを進め、若者の就職率は急激に低下します。

国民は安倍内閣崩壊以降の自民党政権を「不甲斐ない」と感じていました。そして「政権交代」を望み、民主党に希望を託します。

しかし、民主党は「沖縄問題」で鳩山内閣が躓き、その後を継いだ菅内閣の時に東日本大震災という「天災」に足元をすくわれます。「原発事故」という不運も重なって、民主党の支持率は大きく下がり、野田内閣は最初から負けると分かっていながら解散総選挙を選択します。

現在の自民党支持者の多くが「民主党政権は酷すぎた」と当時を振り返り、それに比べて安倍政権はマシだと評価します。しかし、リーマンショックと大震災のダブルパンチを受けたら、どんな政権とて、まともな政権運営は不可能です。

リーマンショックの回復期で、行き過ぎた円高の是正時期に政権に返り咲いた安倍首相はラッキーなのですが、安倍支持者の多くが「環境」を無視して「結果」のみを評価します。尤も、政治家の評価は「結果」に付いて来るのですから当然ではありますが。

結局、今の安倍政権を支えているのは「民主党政治への失望」なのでしょう。



■ 自己暗示を解いて今の国家を見てみよう ■


私は安倍首相を未だに支持する方達にこう提案したい。

「自己暗示を解いて、国会中継を冷静に眺めてみよう」

1)「勝馬に乗る」という優越意識を捨てて安倍首相の答弁を眺める
2)「野党はだらしない」「野党は中韓の手下」という先入観を捨てて野党の質問を眺める


さて、どんな景色が見えて来るでしょうか?


■ 昨日の共産党の小池議員の質疑だけでも普通の政権は倒れる ■

昨日の予算委員会の集中審議で、共産党の小池議員が、「理財局と航空局の密談」の内容を暴露していましたが、この内容だけでも普通の政権は簡単に崩壊します。

普通に考えればモリカケ問題発覚以降、安倍政権は数回は政権崩壊を起こしてもおかしく無い状況ですが、国会での自公の安定多数によって、政権は見え透いたウソや、隠蔽を繰り返しながら現在まで永らえています。

これをして「国民をバカにしている」と思わない国民は頭のネジが相当外れている事を自覚するべきでは無いか?


「誰あ首相をやっても安倍首相程は上手く行かない」という意見は確かに正しいのかも知れませんが、それでも「国会や国民を舐め切った安倍首相」の答弁を見る事に私は限界を感じています。

昨日の「委員が作られたストーリー」という発言、たまたまネットで中継を見ている時に飛び出しましたが、一国の首相が国会の場で口にすべき言葉では無いですよね。これが見事な論理やディベートで相手議員を言い負かすならば、拍手の一つも送りたくなりますが、小学生並みの答弁ですから・・・・日本人として・・・萎える。


■ 「飲食の供与」で贈収賄を狙うのは、事を矮小化する悪手 ■

尤も、私は野党の攻め方も問題が有ると思います。ゴルフや食事の場での「飲食代の供与」で買収される政治家も秘書官も居る訳が有りませんから。

確かに国家公務員の倫理規定には抵触するでしょうが、国民は「なんんてチンケな問題で追及しているんだ」、「モリカケ問題って、食事の供与程度の不正しかしてないじゃん」って誤解してしまいます。


野党はあくまでも、加計学園の工事費水増しによる補助金詐欺を追及するべきであって、こちらの方が立証が容易です。設計図で再見積もりすれば済む話ですから。

そうすれば、不適切な教育機関を無理筋で特区に押し込み、今治市や愛媛県、そして地方交付金を通じて国民の税金を加計学園に投入した怒りが、国民に共有されるハズです。


確実に加計学園の不正を立証できる一手を敢えて使わない野党は、安倍政権と同じ穴のムジナなのだと陰謀論者の私などは妄想してしまいます。


キシエリのトルクは太い・・・鴨川最速チャレンジ

2018-05-28 05:24:00 | 自転車/マラソン
 
■ キシリウム・エリートを手に入れた ■



カンパのバレットウルトラはリム高が50mmなので横風に煽られると怖い時があります。平地の「向かい風対策」で買ったホイールですが、強風の日に自転車に乗りたく無い・・・。

そこで「風の日対策」用にリムハイトの低いホイールを安く手に入れたいな・・・ヤフオクでポチっとなしてしまいました。1つ前のマヴィックのキシリウム・エリートです。3万2千円で入札して放置していたら、落札していました。届いた商品を見てビックリ。何と新品でした。これはラッキー。

とりあえずハブを分解してフリーとハブシャフトにマヴィックの純正オイルを注油します。接触式のシールドベアリングで回転が渋いとの噂ですが、新品は玉当たり調整が強めでゴリ感が在ります。専用調整工具でホイールをフレームに着けたまま調整出来るのがマヴィックの売りですが・・・イマイチ玉当たりの感触が掴み難い。思い切り緩めてもガタが出ている様には感じられませんが、ちょっと怖いので締め気味に調整しました。

■ 鴨川まで100kmの清澄山越え最速チャレンジ ■



新しいホイールのシェイクダウンは浦安から鴨川までの最速チャレンジと決まっています。東北東の風2mなので、南南東に向かう道中はほぼ無風と考えて良いでしょう。

さて、キシエリの手応えや如何に?


漕ぎ出し・・・普通。
       ゾンダやバレットウルトラと変わり有りません。
       いや、25Cのタイヤの重量のせいか、少しモッタリした感じもします。

巡行  ・・・バレットウルトラに比べると流石に加速はマイルド。
       ゾンダの方がスルリと速度が乗った感じがします。
       ただ、35km/h前後の維持が比較的に楽な感じがします。回転に粘りがある。

登り  ・・・これはGOODです。力強く登りますが、ダンシングを多用しても脚にはマイルド。
       バレットウルトラは外周が重いのでダンシングでぶん回すのには適しません。
       ゾンダは剛性が低いので、登りのトルクが弱かった。

向かい風・・・これもGOOD。登り同様にトルクを掛ければグイグイと進みます。
       下ハンを持ちやすいのも特筆。トルクが掛かるので上体が安定します。
       ヴバレットウルトラは向かい風の時はスルスルと進みましたが、
       下ハンは持ちにくい。
       ゾンダは向かい風は苦手で、スピード維持が難しかった。


全体的には、ガッチリと骨太のホイールで、とにかくトルクが太い。反応が早いホイールとは異なり、一旦力を貯めてググっと放出するタイプで手組のホイールに近い感覚。

特筆すべきは、ダンシングが楽しい事でしょう。ヒラヒラとした軽いダンシングでは無くて、後輪がガッシリとグリップして押し出す様なダンシング。振りは軽いのですが、横剛性が高いのか安定しています。

結局、8時2分に浦安を出発し、うぐいすライン、養老渓谷、清澄山経由で鴨川到着が12時18分。100kmジャストを4時間16分で走破しました。これ、多分最速タイ記録。

トータルで走行時間      3時間40分
平均速度はメーター読みAV   27.2km/h(AV)
獲得標高           1021m

途中、ホイールの玉当たり調整をしたり、コンビニで他の自転車乗りさんと話したりして止まっている時間が長かったので、実際には鴨川までの最速記録かも知れません。

特筆すべきは、脚が残る事。清澄を下って海沿い平地に出てから、37km/hで国道を突っ走りました。さらに、娘のアパートで一休みしてから、娘のダホーンのボードウォークを借りて魚見塚展望台の激坂チャレンジする程度には元氣でした。(チャレンジは最後の20%越えの連続区間で玉砕)





■ 鴨川を満喫する ■



本日は娘のアパートに泊まる予定なので、鴨川を満喫します。娘が汚部屋(オヘヤ)を掃除する間、海辺の定食屋「オリーブ」で海を見ながらランチ + 昼ビール。

スーパーに買い物に出かけ、思わず梅酒セットを購入してしまいました。先日、知り合いが「梅に爪楊枝で穴をプツプツ開ける」と言っていたのでプツプツしていたら・・・娘が「お父さん、穴あけたらダメなんだよ」と言い出した。「どうして」と聞いたら、「私、旅館の女将さんの手伝いで梅酒漬けてたもん」だって。娘は「梅酒マスター」でした・・・。

ネットで調べたら、梅の皮の浸透圧を利用して、梅の果汁を焼酎の中に抽出するらしい。最初は焼酎よりも梅の果肉の糖度が高いので、焼酎が皮を通して果肉に浸透し、その後、徐々に氷砂糖が解けて焼酎の糖度が増すと、今度は果汁を含んだ焼酎が皮を通して梅から染み出すらしい。

穴を空けと、梅酒が濁ったり、苦みが出る事があるとか・・・・。ただ、梅シロップを作る時には、穴を空けると書いてありました。

ちなみに3か月後から飲めるみたいですが、美味しくなるのは半年後。11月が待ち遠しい。尤も、娘や彼女の友人に飲まれてしまわない事が前提ですが・・・(心配だ)。





ランチの帰りに「船橋屋」という鮮魚店に「なめろう」と「刺身」を注文しました。2000円を渡して「なめろうと地魚を適当にお願いします」と。2時間待って受け取りに行くと、下の写真のセットが出来上がっていました。「なめろう」は1200円なので、キンメダイとメダイの刺身が800円。


青魚が苦手な娘が、「なめろう」をパクパク食べていました。キンメとメダイの刺身も肉厚でぷりぷりで甘かった。

ちなにに「なめろう」とは房総の郷土料理で新鮮な青魚とネギなどの薬味を叩いてミソと和えたもの。そのままで、酒の肴としても、ご飯のオカズとしても最高ですが、青シソに包んで焼くと「サンガ焼き」となり、これを食べたらハンバーグは食べられなくなります。

決め手は「魚が新鮮である事」。本日はアジの「なめろう」ですが、細かく叩いた身の一つ一つがプリプリしています。スーパーの刺身用のアジだとベシャっとするので、鮮度は大切。元々は漁師が船の上で作ったマカナイ飯ですから。


■ 千葉の沖縄並みの透明度の海を満喫 ■

翌日は朝7時に娘のアパートを出発して、勝浦方面に海沿いに北上します。安房小湊から国道を離れ、誕生寺の横の道を登って行くと、トンネルの向こうに突然太平洋が広がります。「おせんころがし」と呼ばれる絶壁の海岸の眺めは、ここが東京から車で2時間の場所である事を忘れさせます。


崖にへばり付く様な細い道は旧国道。明治時代には馬車が通い、片側通行だったとか。「崖崩れ注意」「路肩崩落注意」の看板が沢山あり、なかなかスリリング。


この辺りは外洋から海水が流れ込む為に透明度は抜群。海底の岩礁が透けて見えます。



上総興津の駅を過ぎてしばらくすると守谷海岸に出ます。平成13年に環境省が選定した『日本の海水浴場88選』、『日本の渚・百選』にも選ばれた、千葉を代表するビーチですが、波が穏やかなのでサーファーは居ません。海岸から100m程沖合に『渡島』が浮かんでいますが、年に何回か、大潮の干潮時に歩いて渡れます。


中学生と小学生の兄弟?が泳いでいました。「水、冷たくない?」と聞いたら、弟が「冷たいです!」と元気に答えました。南房総地域の子供達って、道で会うと「こんにちわ!!」って元氣に挨拶してくれるんですよ。都会とは全然違います。


隣の鵜原海岸は、サーファーの方達で活気が有りました。ビーチチェアーでくつろぐ地元の老人達が、「海に人が大勢居るってイイね」と話し合っていました。房総の海は、これからがシーズンイン。


鵜原半島を勝浦に向けて進むと、小さな入江が沢山あります。それぞれ小さな海水浴場になっていて、夏場には近くの民宿の客が「プライベートビーチ?」を満喫しています。



■ 日本三大朝市の一つ、勝浦の朝市 ■

自転車はスピードを出しても楽しいし、今日の様にのんびり走っても楽しい。勝浦には9時前に到着しました。

勝浦と言えば「朝市」で有名です。飛騨高山、能登半島輪島と並び「日本3大朝市」に数えられます。江戸時代から始まったとされますが、露店ではカツオや干物、塩辛、野菜などが売られています。






思わず塩辛を買ってしまいましたが、本日はバックパックを背負っていません。ハンドルからぶら下げて走るのも危険なので、思い切って勝浦から輪行する事に。

輪行するならば、こいつを買わない手は無い。勝浦の東灘酒蔵の「鳴海」。今年は酒米が「兵庫県産の雄町」に代わっています。以前は「赤鳴海」は「五百万石」や「彗星」だったような。

「雄町」悪く無かったです。さらりとした甘みと、切れがあります。実は先々週、久留里の藤平酒造で「福祝」を買ったのですが、こちらも「雄町」でした。

同じ「生無濾過原酒」ですが出来は「鳴海」の完勝ですね。独特の深い甘みと、微発泡、そしてキレ。

昨晩、鴨川のスーパーで買った1500円の「腰古井」の「生無濾過原酒」よりも「鳴海」の方が数段上。


東灘酒蔵の「鳴海」は「知る人ぞ知る」存在でしたが、最近はだいぶメジャーになって来ました。「旨甘い」独特の味わい。塩辛にとても良くマッチしました。



本日はキシエリのインプレのつもりでしたが、最後はいつも通り「メシテロ」となってしまいました。



そうそう、キシエリですが、登りと向かい風に強く、踏み込むと面白いホイールなので私好みです。多分、バレットウルトラは出番が無くなるかな・・・。


日本の国会が幼稚なプロレスの場になる理由・・・党議拘束が議員の自由を奪う

2018-05-24 05:42:00 | 時事/金融危機
 

■ 何故日本の国会では法案の内容の論争が少ないのか ■

「野党は政策論争もせずにモリカケ問題ばかり追求してケシカラン」。これは、ネトウヨに限らず現在の多くの国民の抱く感情でしょう。

しかし、自公が安定多数を占める現在の国会において、野党が法案審議に応じて、粛々と法案の内容に関して政府に質問をしても、所定の審議時間を経過した後には、採決によってほとんどの法案は衆参両院で可決してしまいます。

「働き方改革」「TPP関連」「カジノ関連」「種子法」などなど、今国会には重要法案が多数提出されています。野党が普通に審議に応じていたら、これらの法案の多くがほとんど修正もされる事無く可決されます。

そこで数において劣勢の野党は「国会戦術」として政府の弱点を突き、「時間切れ廃案」を目指す戦術を取るしかありません。

これが「モリカケ国会」になる理由です。

■ 党議拘束が歪める国会 ■

国会が現在の様に与野党の数の力だけで動く様になったのは、小選挙区制になってからでは無いでしょうか。

従来よりも党に方針に従って投票する党議拘束の力は決して弱くありませんでしたが、それでも法案によては、自民党議員の中からも造反して反対票を投じる議員は居ました。小泉政権時代の郵政国会などが良い例です。

小選挙区制度になってからは、党執行部の推薦が無ければ選挙に勝てないので、ほとんどの自民党議員が執行部の方針に逆らえません。当然、党議拘束の力は強大になります。

こうなると、国会はお互いに討議拘束に縛られた与野党の議員の数の差によって結果が決まってしまいます。質疑はパフォーマンスの場にはなりますが、採決の結果に影響を与えません。

■ 予算委員会がパフォーマンスの場のなる理由 ■

「予算委員会は国家の予算を審議する場でモリカケ問題を討議する場では無い」との意見も多く聞かれます。

しかし、予算審議も同様に数の理論で始めから決着していますから、負けが決まっている野党は政府のスキャンダルを追及して審議引き延ばしを図ります。特に重要閣僚が揃い踏みする予算委員会は、野党のパフォーマンスの場になり易い。

■ 「閣法」という不思議なシステム ■

本来の国会は、与野党の議員が提出した法案を審議する場です。これは「議員立法」と呼ばれ、日本においては衆議院、或いは参議院で一定の数の議員が賛同した法案が「議員立法」として発議されます。発議は与野党のどちらが行っても構いません。

しかし、日本においては行政府である内閣が法案を提出する「閣法」というものが重要法案のほとんどを占めます。

1) 各省庁の官僚が法案の素案を作る
2) 自民党政調審議会で審査される
3) 総務会で審査される
4) 閣議決定され国会の「閣法」として提出される

これは民主主義のシステムとしては実は問題が有ります。民主主義の基本は「立法府=国会」「行政府=内閣」「司法=裁判所」と役割が決まっており、それぞれが監視する事で国家が民主s的に運用されると定義されます。

しかし「閣法」は「行政府」である内閣が法案を提出するので、内閣は行政府と立法府の役割両方担っている事になります。特に与党が多数を占める国会では、法案が廃案になる可能性は低いので、「内閣=行政府+立法府」という三権分立の基本の崩壊が日本では日常的に起きています。

日本だけがそうなのかと言えば、アメリカの大統領令などはもっと酷く、議会も通さずに大統領が多数発布されます。ただい裁判所がしっかりしているので、州の裁判所が大統領令の無効の判決を下したりもします。

アメリカ議会は与野党の議席が伯仲したり、或いは逆転している事も多く、さらに党議拘束も緩いので、重要法案が議会で否決される事も多い。そこで大統領令が乱発される事になる様です。

■ 官僚は腰は低いが、立法権と行政権を持っているに等しい ■ 

国会で様々な質疑に答え、さらにはモリカケ問題では批判の矢面に立たされている閣僚ですが、実は法律を作り、行政の実行者として、その権力は強い。

確かにタテマエ上は内閣や各担当大臣に尽くしてはいますが、官僚が反旗を翻せば、民主党政権様に政権運営すらまともに出来なくなります。

自民党はこの事を良く知っていますから、官僚の使い方も、官僚からの使われ方も上手い。法案党内調整の場で、さり気なく政治家の利権を潜り込ませたりしますが、官僚も法案成立の為には、それに目をつぶります。

こうして、第二次安倍内閣以前は、官僚が内閣をコントロールしていた。これを海外の報道は「日本のオートパイロット」と呼んでいました。ほとんど首相が年毎に代わる様な下野前の自民党においても法案提出や行政が滞り無く行われたのは、官僚支配が徹底していたからなのです。

これは戦前からの日本独特のシステムです。

■ 内閣人事局が官僚支配を弱体化させた ■

民主党政権が押し出した「政治主導」は上記の「官僚主導」を修正し、政治の影響力を強めようとしたものでした。しかし、官僚達の造反によって失敗に終わります。

官僚達は官僚に使われ慣れた自民党政権に期待を寄せますが、安倍内閣は内閣人事局によって、各省庁の主要ポスト600人の人事権を掌握し、一気の政治の力を強めます。

安倍内閣は経産省出身者が操る内閣とも言えますから、これは経産省が行政の支配権を獲得したとも言えます。

これまでは予算を握る財務省が最強官庁として君臨していましたが、現在は経産省の力の方が強いとも言えます。エリート集団の外務省も見る影も有りません。外交は官邸主導で外務省の頭越しに行われています。

■ アメリカの要求を無効化出来ない日本 ■

「オートパイロット=官僚主導」は、アメリカの要求を無力化する役割も担っていました。政府や自民党がアメリカに無理な要求をされても、法案の作成において手心を加え、アメリカの要求を無効化していたのです。

しかし、政治主導が強まった事で、「手心」が加え難くなります。

確かに日本は既得権が強く、成長力が弱まっていたので、官僚主導の限界に来ていましたが、本来、その改革は国内で行うものであって、決して外圧で行うものでは無いハズです。

しかし、日本人は変化を嫌うので、明治維持移行、結局は外圧によってしか大きな変革を達成出来ません。私は安倍政権の役割は、既得権の組み換えという点においてはある程度評価しています。

しかし、それも度を過ぎると弊害が大きくなります。特に現在の様にメディアと野党を使ってアメリカが政権を恫喝している状況では、政治主導の悪い面が色々と出て来ます。


■ 自由闊達な国会運営を望むならば、現在の「閣法」を中心にした国会を止めるべき ■

ネトウヨを始め多くの日本人が、日本の国会が「閣法」によって、形骸化している事を知りません。だから野党が「国会戦略」としてモリカケ問題を追及する意味も理解していません。

もしかりに「野党はケシカラン」と言う人達が望む自由闊達な国会議論を達成したいならば、「党議拘束」を緩め「閣法」を止めて「議員立法」中心の国会運営にすれば良い。

当然、法案作成能力の無い今の国会議員では、国会は一瞬にして混乱するはずです。ただ、一時の混乱の後に、理想的な民主主義が実現するのであれば、国民は混乱も我慢して受け入れる必要が有ります。


どの国においても民主主義や議会は劣化していますが、それが国民自体の劣化である事に気付いている人は少ない。生活の安定が保証されてしまえば、国民は「本当の民主主義」には興味を失い、スキャンダルとしての政治を楽しむ様になるのでしょう。


今、世界で起きている事の点と線を陰謀論的に繋ぐと、中東戦争に行きつく

2018-05-23 08:21:00 | 時事/金融危機
 

■ 今、世界で起きている事 ■


1) アメリカの長期国債金利が3%を超え、市中金利の上昇を続けている

2) 原油価格が上昇を続け、アメリカのインフレ率を押し上げる

3) 新興国から資金が流出し、ドルが値上がりしている

4) FRBの利上げをインフレ率の上昇が後押しする



5) 安倍政権は数々の疑惑が報道されるも政権交代の機運は自民党内にも見られない

6) 日銀は2%の物価上層目標の看板を下ろし、異次元緩和の出口を放棄したかに見える

7) ECBも今年中は緩和的金融政策を継続する



8) トランプがアメリカ大使館を強引にエルサレムに移転

9) トランプがイラン核合意を一歩的に破棄

10) サウジアラビアのムハンマド皇太子の暗殺説が流れている



11) 米中貿易交渉の結果、中国がアメリカのシェールオイルとガスの輸入量を増やす

12) 南北朝鮮の融和ムードが広がり、米朝首脳会談が実現する可能性が・・・



■ 金融恐慌前夜・・・そして中東戦争へ ■


点を線で結んでみます

1~4   原油価格上昇によりアメリカのインフレ率が上昇傾向にある

5~7   FRBの利上げによる金利上昇の悪影響を日銀とECBが相殺している

8~10  中東で戦争の種が蒔かれている

11    中国はアメリカからのエネルギー輸入を増やす

12    米朝の緊張緩和は、アジアの不安定要素を減少させ、
      アメリカが中東に傾注する環境を作る


見えて来た風景は・・・



リーマンショック以降の金融緩和による低金利の環境は、アメリカの金利上昇によって変化して来ており、どこかの時点で異常な低金利に支えられた市場は崩壊を迎えます。しかし、それを先延ばしする為に、日銀やECBは金融緩和を継続しており、安倍-黒田体制が崩れる事も無い。

しかし、リーマンショックを上回る金融危機の萌芽はそこかしこに隠れており、一度金融危機が発生すればドルの信用問題に発展する。

ドルの信用を支えているのは石油決済通貨である事なので、原油価格が上昇してドルの需要が高まればドルの信用は取り合えずは保たれる。その為に、中東で戦争を起こして「石油ショック」を起こす事が手っ取り早い。現在、中東では戦争の種が蒔かれている。

中国は米国の次の覇権国となるであろうが、その成長を支える為には米国との協調関係が必用になる。食料やエネルギーの米国依存が高まれば、米中の相互依存関係が深まる。

米中の関係改善が進めば、緊張の均衡点であった北朝鮮の役割は終わり、豊富な地下資源の開発が始まる。



あくまでも陰謀論者の妄想が描き出した絵柄ですが・・・ニュースなどの断片から見えない事を幻視してみました。