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経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

逼迫するシリア情勢・・・北朝鮮に世界の目が向いている裏で

2017-09-29 10:17:00 | 時事/金融危機
 

詳しくは改めて記事にしますが・・・実は核ミサイル問題で北朝鮮に世界の目が向いている裏で、シリア情勢は混迷の度合いを深めています。

アメリカはダーイッシュ(IS)を操ってシリア政府軍を攻撃していましたが、ロシアがシリア政府軍支援に本腰を入れてからは、ダーイッシュは撤退を続け支配地域を放棄し続けています。

この撤退線に際して、米軍は躊躇なくシリア政府軍を空爆し始めています。米軍の支援を受けたダーイッシュの反撃でシリア政府軍と行動を共にしていたロシア軍の特殊部隊の将校が数名死亡するなど、ロシア軍もそれなりの損害を被っています。

ダーイッシュの後退と前後するかの様に、クルド人の反政府勢力が台頭しています。クルド人はイラク、シリア、トルコなどに住んでいますが、国家を持たない民族で、各国で独立運動を展開しています。

トルコの政権がロシア寄りになった理由も、アメリカやイスラエルがクルド人勢力を支援している事も一因です。イラク政府も北部の油田地帯をクルド人勢力が押さえている為に、クルド人の独立運動に過敏に反応します。

ダーイッシュに代わって、中東各地でクルド人勢力が攻勢を強めると、中東情勢はまた新たな混迷状態に入ります。特にお金で雇われたゴロツキの集団のダーイッシュと違い、クルド人達は独立を悲願として長年戦って来ただけに、一度火が付けば各国ともその対応に手を焼きます。

欧米メディアは「クルド人弾圧」とか「クルド人迫害」として、政府軍の攻撃を報道し、それを理由にNATOの空爆がトルコやシリアやイラクに仕掛けられるかも知れません。これにロシアが過剰に反応すれば・・・中東はアフガニスタンの様に米露の直接戦闘の場になる可能性が有ります。

さらに、アフタにスタンで米軍が増強されたという事は、米露はアフガニスタンでも衝突する可能性が有る。


こうなると、原油価格が急騰する事確実です。(ロシアにとっても、アメリカのシェール企業にとっても、シェール企業に出資するウォール街にとても好都合)


原油価格上昇で困るのは誰か・・・実は日本です。

異次元緩和の初期にインフレ率が上昇しましたが、この主原因は円安による輸入物価、特に原油価格の実質的な上昇です。その後、原油価格は40ドル/バレル代まで下落し、日本のインフレ率のゼロ近傍まで低下しますが、中東の戦乱で原油価格が上昇しれば、日本のインフレ率が外的要因によって再び上昇に転じます。

物価上昇は長期金利に反映しますから、10年債の金利を現在のゼロに張り付ける為に、日銀は指値オペを連発する事態に陥るかも知れません。


北朝鮮という分かり易い危機よりも、中東の危機の方が、今の日本にはヤバイのです。

モリカケ問題も政界再編のネタだったとしたら・・・陰謀論的妄想

2017-09-29 08:55:00 | 時事/金融危機
 

■ 一気に進んだ政界再編の仕掛け人は・・・ ■

本日は陰謀論的妄想。

民進党の解党と希望の党への合流で政界再編が一気に加速しました。

表面的には「これ以上安倍政治を許さない」という共通の意思と、国民の支持によって、この強引な再編劇は正当性を獲得しています。民進党左派も、この「大儀」の前には沈黙を余儀なくされています。

所で、9月末に前原代表と小池百合子氏、そして小沢一郎氏が都内で会談していた事が伝わっています。私はこれで今回の民進党解党劇のシナリオを誰が書いたか、何となく分かりました。多分、小沢一郎氏でしょう。「創って壊す」「内部から壊す」は彼のお家芸です。そして、その度に政界の勢力図は大きく変わって来ました。

■ モリカケ問題はアメリカの憲法改正への牽制では無いかという妄想 ■

今回の政界再編の原動力はモリカケ問題追及を避ける為の、安倍首相による強引な衆議院解散ですが、私は森友問題が発覚したと時から違和感を覚えています。

安倍政権は「一強」と言われ、メディアに対する統制も盤石でした。大阪で森友学園の土地売買に関わる不正が発覚してとしても、朝日新聞の報道を抑える事は簡単だったはず。

実は新聞社は政府寄りの政治部と、あまり政府の縛られない社会部が存在します。朝日新聞の社会部は従軍慰安婦問題をデッチ上げるなど、半ば反社会的な勢力ですが、最近は政治部が優勢で朝日は政権にすり寄り気味だった。

実はマスコミで出世するのは官邸付きの政治部の記者出身者が多く、彼らは政権に不利な記事が世に出る事を抑える役割を担っていると言わています。モリカケ事件の発端となった大阪での小さな事件(財務省近畿財務局への資料請求)など、簡単に握りつぶせたはずです。

ところが、朝日新聞、毎日新聞はもちろん、自民党の秘密兵器の週刊文春までが一緒になって森友学園問題を追及し始めた事に私は違和感を覚えていました。

日本のマスコミは時に政権に不利な情報を流しますが、そういう時は大抵、裏でアメリカが動いていると私は妄想しています。安倍1強と言われる状況で、安倍政権に不利な報道が各社から報じられる(読売、産経は別として)のには、裏でアメリカの意思が働いているのでは無いか・・・。

比較的アメリカ寄りの安倍政権がアメリカの尻尾を踏んだとするならば、それはロシアとの北方領土返還交渉ですが、これは外務省によって潰されています。

もう少し妄想を逞しくするならば、安倍一強と北朝鮮の核ミサイル開発の加速で現実化そそうな「憲法改正」をアメリカが牽制しているとも考えられました。モリカケ事件で確実に芽が摘まれたのは憲法改正だったからです。

日本の軍備を認めない現行憲法は、日本がアメリカ依存を継続するのには都合の良い憲法です。専守防衛と集団的自衛権を制約する現行憲法では、日本の単独自営は難しいからです。

仮に憲法を改正して日本が日米安保条約を破棄し、さらに中国、韓国、ロシアと極東安全保障条約を締結したら、欧米のアジア支配が根底から崩れます。日本の政界の裏側には中韓の影がチラチラしていすから、アメリカはこれを警戒したのでは無いか・・・。

■ モリカケ問題から政界再編の仕掛けが始まっていたとすれば・・・ ■

モリカケ問題が憲法改正阻止へのアメリカの牽制であったならば、アメリカが背後に居るであろう前原代表や小池代表の今回の動きは矛盾します。何故なら、今回の選挙で躍進するであろう希望の党への参加基準は「憲法や安全保障の現実的な考え方」なのですから。希望の党は憲法改正にかなり前向きです。

そう考えると、「蟻の一穴」の様な森友事件報道が、安倍政権の危機にまで発展し、安倍首相が強引な解散を仕掛けたというのも、政界再編を目的とした「自作自演の危機」だったのでは無いか。

本来、リークされる事のない今井 尚哉首相補佐官の「愚痴」がリークされたのも、政権内部で抗争が起きていると思わせるブラフだったのでは無いか・・・。

■ 火を付けて撤退する米軍? ■

トランプ政権はアフガニスタンにアメリカ軍を増派したり、北朝鮮を不必要に挑発したり、はたまたシリアでシリア政府軍やロシア軍を直接攻撃したりと、オバマ政権で縮小に向かっていた海外での米軍の活動を活発化させています。

しかし、これは継続的ではありません。中東と極東での同時期的な軍事的な混乱にアメリカ軍は従来から対応出来ませんし、財政負担からも「世界の警察」の座から米軍は下りたがっています。

一方で軍産複合体は武器の輸出を増やしたいので、軍事的な緊張を高めたり、或いは紛争の火種をばら撒きます。極東では北朝鮮と中国をわざと挑発して、彼らの暴発を狙っている?

そして、一旦、紛争が始まったら、先日も書いた通り、米軍はグアム-ハワイラインまで撤退し、後は東アジア諸国軍に正面対応させ、米軍は後方支援に回る。この時に日本が現在の憲法のままでは身動きが難しいので、憲法改正によって日本の軍事的自由度を拡大しておく。

こう考えると、森友事件に端を発する今回の政界再編劇がポトリと収まる所に収まる気がします。

■ アメリカは希望の党に乗っかる? ■

小池百合子氏の背後にはアメリカのジャパンハンドラーが居ると噂されますが、彼らは小池氏を首相にしたいと考えている。多分。

小池氏は東京都の特区を巡る発言でも分かる様に、規制改革に前向きです。一方、自民党は官僚機構と結びついて既得権を守ろうとするので、アメリカの規制改革要求を巧みに無効化して来ました。

アメリカが規制改革を日本で推進しようとした場合、邪魔なのは自民党と官僚ですが、小池氏は小泉氏に似ていて、官僚との喧嘩のやり方も心得ています。そうなれば、アメリカのジャパンハンドラー達は自民党では無く、希望の党に日本の政権を委ねる方が得策です。

麻生派の昨今の処遇を見ても、ジャパンハンドラー達は自民党の古い利権や、それに連なるヨーロッパの利権を切り離しに掛かっている可能性があります。麻生家はフランスロスチャイルド家と姻戚関係にありますが、デビットロックフェラーの死後、ロックフェラー王国を引き継いだGSのオーナーのジェイ・ロックフィラーは、イギリスのジェイコブ・ロスチャイルドと連帯してフランスのダヴィット・ロスチャイルド家と反目していると私は妄想しています。

ここら辺の陰謀論は「お楽しみ」の一つで、いまいち本質が見えませんが、いずれにしても、今回の政界再編のジェイコブ・ロスチャイルドと関係お深い小沢一郎氏が一枚噛んている事がポイントだと思います。

アメリカのジャンパンハンドラーにとっても、イギリスのロスチャイルド家にとても、古いシガラミに縛られた自民党よりも、希望の党の方がコントロールし易い。

■ 希望の党が大躍進したら、一気に安倍崩しが始まり、自民党が瓦解する ■

問題は今回の選挙で希望の党がどれだけの議席数を獲得するかです。自民党には創価学会という集票機関が着いていますから、「希望の党大旋風」でも起こらない限り、希望の党の議席数は限定的でしょう。

そこを突き崩すには・・・モリカケ問題でもう一波乱有るか・・・。

もしかすると、選挙期間中にモリカケ問題でとんでも無い新事実が飛び出すかも知れません。これで、一気に自民党から希望の党に票が流れ、気付ば希望の党が第一党になっていた・・・なんてね。

まあ、小池氏が衆議院選挙に立候補しない様なので、このシナリオは実現しそうにありませんが。



本日は久しぶりに陰謀論タップリにお送りしました。どうでしょう、選挙戦が面白くなったでしょうか?

民進党解党?・・・もしかしたら憲法改正まで突っ走る

2017-09-28 11:37:00 | 時事/金融危機
 

■ 事実は陰謀論より奇なり ■

なんと前原代表は民進党を解党して希望の党に合流するらしい。
イヤー、事実は陰謀論より奇なりですねぇー。これは読めなかった。

前原氏は民進党に居る事が不思議な方で、自民党の方が良く似合う。尖閣の中国漁船拿捕の時にも、自民党の外務大臣よりも中国に対して強硬な態度でした。

まあ、民進党とすれば「獅子身中の虫」が党首になって党自体を解体してしまった感じか・・・。これは民進党の左派は承服しかねるでしょうから、実は前原氏は民進党から左派を追い出して、看板を「希望の党」に架け替えた事になります。

■ 保守と左派の対立は無意味になっていた ■

自民党を保守政党、民進党を左派政党とするならば、その対立は既に無意味になっています。ソビエト崩壊によって社会主義革命実現という片方の柱は失われています。

民進党は連合という労働組合組織をバックにしていますが、「資本家 VS 労働者」という対立軸も、企業内組合が経営者に協力的な日本では対立にはならない。

「資本家 VS 労働者」という対立は失われてはいませんが、それは現代の日本では「経営者+正社員 VS 非正規雇用」との対立になっているので、正規雇用の権利を守る企業内労働組合は「労働者の敵」なのです。

■ 女海賊にお宝付きで船を明け渡す ■

民進党は連合の集票力をあてにした様々な政党の残党の寄り合い所帯でしたが、小沢氏を追い出した後は、統率者を失ってじり貧状態でした。

船頭が多くて船が漂流するのなら、要らない船頭を海に突き落として、今売り出し中の女海賊を船長として迎え入れた方がイイ・・・こう考えたのかも知れません。当然、船にはお宝の政党助成金が積まれています。

こうして、民進党の左派は船を乗っ取られ、荒れ狂う海に突き落とされるのでしょう。

■ 保守二大政党時代の幕開け ■

民進党結党時は「日本もようやく二大政党制になった」と評価されましたが、左派勢力を抱えたままの民進党は自民党と政権交代可能な党とは言い難かった。

原発事故の菅首相の対応に見られる様に、政策の継続性に著しく問題を抱えた状態では、政権交代の度に混乱が生じます。国民もこの事を敏感に感じており、民進党の支持率は下がり続けていました。

二大保守政党に向けて政界の再編は不可欠でしたが、その核となる人材が居なかった。一時は橋本徹氏と日本維新の会に勢いがあったが、民進党がここに合流するには政治理念が離れすぎていました。

小池百合子氏も保守的な傾向を持っていますが、彼女の本質はポピュリズムに在ります。理念よりも人気が優先します。だから、時代の空気を上手に読んで、自分のスタンスをコロコロと変えて行きます。そして、自己アピールが上手なので、有権者はコロリと騙される。

何より小池氏には勢いが有りますから、落選確実な民進党議員にとっては、例え相手が女海賊であったとしても自ら付き従う人達が出て来ます。離党して馳せ参じた議員も居たくらいですから。

■ 憲法改正が意外に早く実現するかも知れない ■

「安倍政治を許さない」と義憤を募らせていた有権者にも救いの船です。彼らは拳を振り上げたくても、振り下ろした拳を置く場所が無かった。民進党に投票しても票が無駄になるだけだと理解していました。

そこで、中道保守という居心地の良い、新品の政党が登場した訳ですから、安倍首相への批判票は一気に「希望の党」に流れます。

実は「希望の党」の議席が大躍進と言われる程伸びるとは私は考えていませんが、少なくとも民主党と共産党が選挙協力して票がそちらに流れるよりは都合が良い。誰の都合かと言えば、憲法改正を目指す人達にとって。

「希望の党」と「自公」の衆議院での議席数は2/3を超えるでしょうから、安倍首相、或いは彼を引き継いだ首相は憲法改正発議案を提出するはずです。そして、それはあっさりと可決される。

後は国民投票の結果次第ですが、こんなものはミサイル一発でどうにでもなります。

■ 政治の政界は魑魅魍魎の世界だ ■

陰謀論者の私は、政治家に不要な期待もしていませんが、しかし、ここまで魑魅魍魎の集まりだとも予想していませでした。

「大儀無き解散」に続いて「仁義なき戦い」を装いながら、「どんでん返しの手打ち」が準備されているのでしょう。

イヤーー、参りました。

あっぱれ。

渡辺信一郎の描く『ブレードランナー』・・・ジャパニメーションSFの原点は・・

2017-09-28 07:48:00 | アニメ
 

https://youtu.be/MKFREpMeao0


ハリウッド映画の『ブレードランナー』の最新作が公開されますが、『カーボーイ・ビバップ』の渡辺信一郎監督がプロモーション用の短編アニメを制作しています。

私が何か書くよりも、観ていただけば日本のアニメの実力を堪能出来るハズ。

押井監督の『攻殻機動隊』を思い浮かべる人も居るでしょうし、渡辺監督の『残響のテロル』を思い浮かべる人も居るでしょう。

いずれにしても、オリジナルのリドリースコット監督の『ブレードランナー』が如何に日本のSFアニメに強い影響を与えたかた良く分かります。


AIとロボットは少子高齢化の切り札となるのか?・・・不要になる労働力?

2017-09-27 03:13:00 | 時事/金融危機
 

■ AIって何? ■

AIとはartificial intelligenceの略で、日本語に直せば「人口知能」です。

昨今のAIブームは2012年頃からの第三次AIブームの流れによるものですが、これは「ディープラーニング」とよ呼ばれる計算方法の進化によってもたらされました。

AIは人の脳を模した「ニューラルネットワーク」と呼ばれる小さな計算機の並列計算によって構築されます。

1) 入力に対する「解」を出す様に構築する
2) それぞれの計算機のパラメーターを微妙に調整して誤差が生じる様に構築する
3) 誤差が最小になる様にパラメーターを調整する
4) パラメーターの調整をフィードバックによって最適化する

私的には上記の様なシステムだと妄想しています。人間の脳も脳神経細胞の複雑な絡まり合いで出来ており、それぞれの脳細胞は刺激に対して様々なアウトプットをします。その信号を統合し調整しながら、正解と思われる刺激を伝えた伝達ルートを選択的に強化する事で、人の脳が学習して行きます。

1) 赤ちゃんがお湯を見る
2) 脳の中で「触ってみる」という演算結果と、「触らない」という結果が並列する
3) 「触る」という優先度が勝つ(好奇心)
4) 触った結果熱いと感じる=エラーと判断
5) 脳は「お湯」を見たら「触らない」と選択するネットワークを太くする

実際にはもっと複雑なのでしょうが、こう書くと分かり易い。

要はAIの開発者がAIにインプットを与えて適切な答えが得られる様に様々に計算アルゴリズムを試行錯誤しているのですが、以前はパラメータの調整を人の手で行っていたものが、第三世代と呼ばれるAIでは、フィードバックによってAI自らがパラメーターを調整する様になった事が、昨今のAIの目覚ましい発展に繋がっています。

■ ビッグデータとAI ■

最近では「将棋のプロ棋士にの名人にAIが勝利した」なんてニュースも有りましたが、ルールによって勝敗が決まるゲームはAIの得意とする分野です。

1) 過去の多くの対局のデータをインプットする(ビックデータ)
2) AIは棋譜の順番と勝敗を分析して、それぞれの局面で有利な手を学習する

実際にはもっと複雑なのですが、要は人間が将棋や碁を覚える場合は「定石」を本などで学習しますが、AIは定石を自ら高速で学習していくと考えれば良いかと・・・。そして、さらに多くの「対局」を解析する事で「定石」以外の手に対する最適の対応も学習します。

この様に「過去の超大なデータ=ビックデータ」から「特徴」を抽出する事は、AIの得意とする分野です。

■ ヒット曲はAIが作る時代になった ■

「クリエイティブな仕事はAIには向かない」と漠然と考えられていましたが、ビックデータと結びつく事で、「クリエーティブな仕事はむしろAIに向いている」と言われる様になりました。

アメリカでは既に「ヒット曲」を探す事にAIが活用されています。毎日大量に生み出される楽曲と、過去のヒット曲の「特徴」を照らし合わせて、「人々に好まれそうな特徴」を持った曲をAIに抽出させるのです。今まではプロデューサーの勘に頼っていた作業を、AIによるデータ解析に置き換えたと言えます。

さらに最近では、AI自らに作曲や作詞をさせる試みも進んでいます。過去のヒット曲や、最近のトレンドをAIが「抽出」して、それに即して作曲や作詞をさせる。多分、最期は人の手による微調整が必要だとは思いますが、それなりにキャッチーな曲が出来上がる様です。

これで革新的な作品が生まれるとは思いませんが、昨今の金太郎アメみたいな楽曲程度の先品は作れるはずです。

この様にビックデータとAIの結びつきによって「感性」を数値化、或いは「特徴付け」する事で、クリエーティブな仕事の分野でAIが活躍する時代がやって来ています。

■ 金融の短期トレーディングでは人は既にコンピューターに敵わない ■

金融の分野ではHFT(高周期トレーディング)と呼ばれるプログラムが活躍しています。これは相場のトレンドをコンピューターが監視し、誰かの買い注文(売り注文)が入る一瞬で、コンピューターが高速で売買を繰り返す手法です。買い注文(売り注文)を入れた人は、自分と取引が確定した時には利ザヤがほとんど消失している事に愕然とします。

HFTの為には取引所の売買を覗き見る必要が有ります。証券会社は自分のシステムを取引所のサーバー内に置いたり、取引所の直近で回線速度の一番早い建物内にシステムを置く事で、取引の盗み見を実現している様ですが詳細は不明です。(これ詐欺だと思うのですが)

この様に単純は高速の判断では個人はコンピューターに敵いませんから、デイトレーダーなどは痛い目に遭う訳です。

さらに昨今ではAIを用いたアルゴリズム取引の研究の盛んになっています。過去の取引のデータをAIに解析させるのです。これもビックデータとAIの組み合わせの得意とする所ですから、将来的には金融取引はAIが席巻する事になるでしょう。

■ 天才は生き残る ■

クリエイティブな仕事や頭脳労働の一部がAIに置き換わると、この分野の人材は失業します。生き残るのはAIを効果的に使役する人、或いはAIを効果的に教育出来る人材となるはずです。

そして、いつの時代も「天才」は生き残る。

AIの欠点は「多様性の欠如」です。過去のデータの解析で抽出された特徴は、どのAIも似たり寄ったりでしょうから、AIの出す答えは似通っています。

例えばAIの作曲した曲はどれも似ている・・・なんて現象が起こり得ます。

実は過去のヒット曲をその当時に遡って分析すると「特異」であるという特徴が抽出されるハズ。「今まで聴いた事が無い」「これ新しくない?」っといったインパクトがヒットにつながる。

結局AIが進歩してもしばらくの間は、「天才」や「ユニークな発想」には勝てません。多分、クリエーティブの分野の7割の仕事がAIに置き換わったとしても、3割の仕事は人の手で為されるでしょう。この3割に入れるかどうかが、将来的に生き残れるかどうかのボーダーライン。でも、これって普通にクリエーティブの仕事に就いていれば当然の事で、終身雇用が解消されたら、この分野で生き残れる人の割合ってやはり3割だと思うのです。独立して成功する人は1割は常識。

■ 生産性の低い仕事はロボットに置き換わらない? ■

AI同様に将来的に私達の仕事を奪う可能性が指摘されているのがロボットです。

かつて駅の改札は駅員さんが並んで切符にハサミを入れていました。自動改札の出現によって改札要員の駅員さんはほぼ全滅しています。「切符にハサミを入れる」といった様な単純作業は機械に向いています。

但し、器械は壊れるので、修理費用や点検費との兼ね合いで、自動改札がコストダウンになるのはある程度利用客数の多い駅に限られていました。しかし、スイカの登場で自動改札から「機械稼働部分」が無くなると、ローカル線の無人駅にもスイカの端末が置かれる様になります。

この様に従来は単純作業はロボットに向いていると考えられていました。

一方で最近は「生産性の低い仕事はロボットに置き換わらない」とも言われています。例えな牛丼チェーンのカウンターで働く人がロボット化出来るか想像してみましょう。

1) 客の注文とチケットを受け取る
2) 前の客の食器を片付ける
3) 水を出す
4) 厨房に注文を伝える
5) 客に品物を出す
6) 手が空いたら洗い物を手伝う
7) この間、愛想笑いを要求される
8) 手違いなど不測の事態に対応する

まあ、ざっとこんな仕事の流れですが、これを並行して10人位の客相手に長時間繰り返します。これをロボットで置き換える事は大変に難しい。

発想を変えて、発注から受け取り、食器の片づけまでを客側が行えば、メニューを限定すれば無人化も可能でしょうが・・・。これ、マックですね・・・。スマイル0円のお姉さんが魅力でしたが、最近はオバサンやお爺さんになって魅力が薄れました。

実はロボットに代替え出来ない生産性の低い仕事とは「賃金が仕事の内容に見合わず、労働者にとって生産性の低い仕事」の事を指します。逆に経営者にとっては「低賃金ゆえに生産性は高い」。

■ 美容師などもロボット化が難しい ■

キラキラ職業として人気の有るアパレルの店員や美容師ですが、将来的には明暗が分かれます。
アパレル業界はネット通販に代替え可能だからです。

40代位の方達まではネットで衣料品を買うのには抵抗が在ります。しかし、今時の若者はネットで平気で衣料品を買います。それも結構高価な服でも・・・。

ネット通販で服を買うと、サイズが合わなかったり似合わないというリスクを負いますが、実は若者達はネットオークションを活用してこのリスクをヘッジしています。娘なども何回かしか来ていない新品の服でも似合わなかったり、飽きたりするとオークションですぐに売ってしまいます。そしてオークションでまだ新しい服を買う。そして又売る・・・。

こうして、ある程度の新しい服がオークションに出品される限り、ネット通販のリスクは回避されます。そして、リアルな店舗はどんどん売り上げを落として行く。

一方、長時間労働と薄給でキラキラな割りにブラックな美容業界ですが、これは通販で代替えする事が出来ません。

美容師の卵たちは、営業後、夜中の1時2時まで店に残ってトレーニングをし、休日返上でカットモデルの子をモデルハントし、さらにセミナーやヘアショーで自己研鑽に励む。そして日々の接客の中で客を喜ばせる会話を学んでゆく。

彼らは技術とセンスを身に付けていますから、これをAIやロボットで代替えするのは難しい。

■ 少子高齢化のデメリットはAIとロボットとネットによって軽減される ■

「超少子高齢化で日本の労働力が不足する」と言われますが、AIとロボットが進化すると、ある程度の労働力はこれらに置き換わるでしょう。

さらに、生産性が低くロボットに代替え出来ない仕事は、現在同様に外国人労働者で代替え可能です。

■ AIやロボットから人頭税を取れるか? ■

問題が有るとするならば、AIやロボットから所得税が取れない事では無いかと私は妄想しています。

例えば、ある会社で今の1/10の人材で現在と同じ利益を上げたとします。AIやロボットの経費まありますから、利益が微増だとすると法人税もそれ程は増えません。ところが、雇用が失われるので所得税は確実に減ります・・・。

いやいや、ロボットやAIの開発は人の力が必要だから・・・そう思ってAIの開発会社を覗いたら、高度なAIがシステムを開発していた・・・ロボットの生産工場を覗いたらロボットが働いていた。物流は自動運転のトラックだった・・・。

人間は、AIやロボットの補助的な作業をするだけだった・・・・。


おおーーーと、妄想が暴走してしまいましたが、なんだかターミネーターで描かれた未来の世界の様だ・・・。

かくなる上は、AIとロボトから人頭税を取って、我々は遊んで暮らそう、ベーシックインカムで。
・・・ほら、バラ色の未来が見えて来た・・・・。

と、その時、政府の中央コンピューターの行政AIが判断を下します・・・「人が居なくなれば、無駄は減らせる」と。こうしてロボット達の人間狩りが始まったのです・・・・ウァー、やっぱりターミネターみたいな未来しか想像できねぇーーーー!!